番外 意外に西鉄グループは3台しか存在しなかった車、KC-規制西工96MC日産ディーゼルJP紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 西鉄グループには、かつて上の画像にあります西日本車体(西工)架装の中型ロングの車両を多く導入されておりまして、福岡地区・北九州地区で導入されておりました。
 
 このうち、最も導入されておりました58MCB-I架装車に関しましては、日産ディーゼルJPとして導入されておりましたので、U-JP211NTNと言う形式で平成6年・7年の2年にわたりまして導入されておりまして、平成6年に29台、平成7年に50台の計79台の導入が行われておりまして、両地区で活躍する姿が見られておりました。
 
 そんなこの車はワンステップ低床車でもありましたので、スロープまで設置していたなどバリアフリー面に関しましても特化した車でもありましたが、平成29年に最後に残りました上の画像1・以下画像の5021を最後に全廃になっておりまして、現在は画像でしか拝見できなくなっております。
 
 また、北九州地区ではそれ以前にも西鉄北九州線の廃止転換用に西工SR架装車が存在しておりまして、こちらは日産ディーゼルJM(画像は6733・U-JM210GTN改)が存在しておりまして、50台以上が活躍しておりました。また、そのうち数台が福岡地区にも導入されておりまして、福岡市内の中心部で活躍する姿も見られておりましたし、久留米地区にも試作車が存在したりもしておりました。

 
 
 このように、西工58MC・SR架装車では多く存在しておりました一方、この後の西工ボディの世代であります西工96MC架装車に関しましては西鉄グループでもわずか7台しか導入されておらず、東京都交通局や京王グループなど関東事業者で多く導入されていたのに比べますと対照的な姿が見られております(現在はこれらの移籍車が長崎県営バスや西肥自動車(させぼバス委託)、熊本バスで見られます)
 
 実際に、以下画像のPK-規制車の日産ディーゼルスペースランナーJPは平成19年に導入されておりましたが(スペースランナーの呼称は平成17年からのためここからは入る事になります)、このPK-規制のタイプは西鉄では画像の9624及び9625(PK-JP360NAN)の2台のみでありまして、これら車は「100円循環バス」におきまして運行されておりました。現在は、9624が西鉄バス筑豊飯塚本社所属、もう1台9625が杷木第二営業所に所属と、福岡都心を離れまして活躍を続けております。
 
 (9624)~博多営業所所属時代ラッピング時(現在は解除)
 
 (9625)~杷木第二営業所所属
 
 さらに、翌平成20年にはPDG-規制車の日産ディーゼルスペースランナーJP(PDG-JP820NAN)も導入されておりましたが、このPDG-規制のタイプも画像の9802及び9801の2台しか導入されておらず、こちらに関しましても少数にとどまっております。本当にかつては多く導入されていた西鉄バスの都心部向け中型ロング車も少数にとどまる訳ですので、それだけ大型の割合が多かった事も伺える所ではあります。
 
 (9802)~愛宕浜営業所所属時代、現在は2台とも百道浜営業所所属です
 
 
 そして、久留米地区にもかつて3台の西工96MCB-I架装車の日産ディーゼルJPが存在しておりました。今回は、所有しておりましたこの3台に関しまして皆様にご紹介してまいります。
 
 (5205)
 
 
 このうち3台は、平成9年に導入されていた車でありまして、社番は5205~5207の3台、形式もKC-JP250NTNという形式、所属はいずれも久留米営業所(→西鉄バス久留米本社)に所属していた車でありました。

 

 これら車の特徴としましては、西工58MCのタイプと同様、中型のシャーシに車体がロングタイプになっておりますし、ステップもスロープつきのワンステップ、フロントマスクも96MCタイプのマスクと言うスタイルでありました。
 
 
 そして、久留米地区の路線車両のLED行先化に伴いまして、これら3台も後にLED行先改造が施されておりまして、以下画像の幕式行先時代(平成20年撮影)と比べましても見た目が変わっているのもお分かりいただけるのではないでしょうか。
 
 (5207、幕式行先時代)

 

 

 これらに関しましても少数の導入と言う事で、この96MCタイプの車は先述のようにあと福岡地区にて平成19・20年に2台ずつが導入されただけですが、北九州地区では見る事ができませんでした。やはり北九州地区ではこれまでも先述のSR架装車や58MCB-I架装車が導入されておりましたし、96MCに関しましてもこの中型の場合はショートタイプであるRMが各地で多く導入されていただけに、台数が少ない分なかなか見る機会がなかった事もわかるのではないでしょうか。

 

 

 その後、これら車は平成26年までに廃車となっておりまして、西鉄グループ内ではもう既に見られなくなっております。やはりスタイルが中型ロングではありましたが、冒頭の58MCと比べましても前後で違っておりましたのでわかりやすいとは思いますが、それでもロングと言う事自体少数ではありましたので、貴重な存在ではなかったかとは思います。

 

 

 今回は、西鉄グループに存在しました96MC架装中型ロング車のうち、西鉄バス久留米に存在しましたKC-規制のB-I架装車3台に関しましてご紹介しましたが、京王グループや東京都交通局などの関東事業者では96MC中型ロング車は多く導入されていただけに、この後の形式を含めましても珍しい存在ではなかったかと思います。現在は先述のように関東事業者からの移籍車が九州内の事業者に流れておりますが、ボディ製造会社であった西日本車体工業が九州にあれども、西鉄の存在在りしも東に多く西に少なく導入されていたのが意外であった事も思ってならない所でもありましょうか。