番外 JR九州に所有したうちの1両でした、「ブルートレイン」でも活躍した、ED76 90号機紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)


 
 九州のED76形電気機関車と言いますと、現在は上の画像のJR貨物門司機関区に所属しております車両が最も知られておりますが、そんなJR貨物所有の機関車にも運用を離脱している車両が出てきているなど、徐々に両数を減らしてきているのが現状であります。
 
 実際に、現在も九州各地の貨物列車運行区間で元気な姿を見せてはいますが、それでも富山機関区から相次いで転属していましたEF81形電気機関車によりまして、古参のEF81形電気機関車・ED76形電気機関車は姿を消しておりまして、現在門司機関区に所属しておりますED76形電気機関車は上の画像の2両を含めまして8両のみとなっているのが現状でもあります。
 
 また、令和3年にはEF510形300番台電気機関車(-301)が導入されておりますし、302号機以降の量産型も今年に入り導入されておりまして、順次運用にも入っておりますが、既存のEF81形電気機関車・ED76形電気機関車とも置き換えられる見込みでもありますし、両数は減る事にもなりますので、これら機関車がどのくらいまで活躍する事にもなるのか気になる所ではあります・・・。
 

 一方、かつてはJR九州にもED76形電気機関車が所有しておりまして、全車大分車両センターに最終的に配置されておりました。
 
 これら車両は、ともに本州~九州間の「ブルートレイン」の先頭を務めておりましたし、それとともに団体列車や臨時列車の先頭も務めておりまして、「ブルートレイン」廃止の時点で最終的に数両が残っておりましたが、平成23年までに全車廃車となっておりまして、JR九州所有車は1両も在籍車はいなくなってしまっております。
 
 さらに、上の画像2・3にもありますように大分県日田市の「元気の駅」では91号機が他の14系客車とともに静態保存されておりまして、かつて牽引しておりました「富士」としての姿を偲ばせておりましたが、令和3年9月に機関車・客車とも解体されておりまして、これら車の姿はもう見られません。正直残念ではありますが、様々な事情を思いますと仕方がなかったのかなと思ってならない所ではあります。
 

 さて、今回ご紹介しますのは、解体されましたED76 91号機の続番でもありまして、こちらも解体されまして姿を消しております、ED76 90号機に関しまして皆様にはご紹介してまいります。
 

 この90号機は、昭和51年の長崎・佐世保線電化に伴いまして大分運転所(当時)に新製導入されておりまして、以来九州内の交流電化路線におきまして、「ブルートレイン」などで運行されておりました。尚、この90号機は基本番台の中でも最終グループに属していた機関車でもありまして、上の画像の91号機を含めまして、87号機~94号機がそれに属する形となっておりました。
 

 上の画像を含めまして今回ご紹介しております画像は、平成20年高架化前の大分駅で撮影しておりました、この大分駅止まりでもありました「富士」の到着シーンでありましたが、この翌年残念ながら廃止に至ってしまった訳ですので正直今となれば残念でならない所ではならなかったのかなと思う所であります。それでも、廃止からもう10年以上を経過している訳ではありますが、改めましてこのように収めていただけでも良かったと思っております。
 
 
 それにしても、この撮影時の「富士」のヘッドマークの姿を見ますと、痛みが激しい事が伺わせておりました。このようなヘッドマークに変わりましたのが昭和60年からでしたので、24年間門司駅~大分駅・南宮崎駅間の先頭を務めていた証がこう言った所に出ていたのが印象的でもありましょうか。
 

 こうして、最後まで残りました「ブルートレイン」でありました「富士」・「はやぶさ」は翌平成21年に廃止されました。それとともに90号機も91号機とともに定期運用を離脱、90号機に関しましてはこの年の夏に廃車となりまして、その後小倉工場(→小倉総合車両センター)におきまして解体されております。
 

 今回はED76 90号機を中心にご紹介しましたが、私自身これまでも「ブルートレイン」の画像を収めておりましたが、何度見ましても「ブルートレイン」の懐かしさは否めない所であります。しかも、何と言いましても最後まで残りました「富士」・「はやぶさ」以外にも、これまでも多くの「ブルートレイン」が存在していた訳でもありましたので、利用者が減りましても存在は大きかったのではないでしょうか。現在はこの電気機関車自体保存されている姿は見られなくなりましたので(但し、1号機の前面部分のみは九州鉄道記念館に保存)、残念ながら画像でしか紹介できなくなってしまいましたが、ご紹介しました90号機も先頭を務めていた事を存じていただければとも思っております。