NO.3007 九州急行バス「九州号」に使用されていた車です、現在全廃、西工92MCC-I架装車 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 福岡~長崎間に高速路線バス「九州号」を運行しております九州急行バスは、創業から50数年にわたりまして、この路線に限りまして運行されておりまして、福岡市内~長崎市内をノンストップで運行しておりますスーパーノンストップ系統をはじめ、嬉野インター・大村インター・諫早インターを経由します以下の表に上げます複数の系統において運行されております。
 
 (スーパーノンストップ)~長崎出島道路経由
 博多バスターミナル~天神高速バスターミナル~(長崎自動車道~長崎出島道路)~大波止~長崎駅前
 
 (スーパーノンストップ)~昭和町経由
 博多バスターミナル~天神高速バスターミナル~(長崎自動車道~長崎バイパス)~昭和町~松山町~長崎駅前
 
 (スーパーノンストップ)~大村インター経由
 博多バスターミナル~天神高速バスターミナル~大村インター~昭和町~松山町~長崎駅前
 
 (嬉野インター・大村インター・諫早インター経由)
 博多バスターミナル~天神高速バスターミナル~筑紫野~高速基山~嬉野インター~大村インター~大村木場~諫早インター~昭和町~松山町~長崎駅前
 
 (福岡空港国際線・嬉野インター・大村インター・諫早インター経由)
 博多バスターミナル~天神高速バスターミナル~福岡空港国際線~筑紫野~高速基山~嬉野インター~大村インター~大村木場~諫早インター~昭和町~松山町~長崎駅前
 
 (福岡空港国際線・嬉野バスセンター・大村インター・諫早インター経由)
 博多バスターミナル~天神高速バスターミナル~福岡空港国際線~筑紫野~高速基山~嬉野インター~嬉野温泉バスセンター~大村インター~大村木場~諫早インター~昭和町~松山町~長崎駅前
 
 「九州号」は「新型コロナウイルス」によります需要減、さらに乗務員不足もありまして、特別ダイヤとして運行されておりまして、ピーク時としますと本数は少なくなっております。それでも土日祝日を中心に増発がなされておりまして、乗り換えなしで利用できるメリットの姿を見せております。
 
 
 所で、この「九州号」と言いますと、現在は全てがトイレ付き、平成時代より導入されておりました3列シート車の中には補助席にまでイヤホンジャックも装備しますマルチステレオが装備された車も存在しておりましたし、BSを含みますテレビやビデオも装備されていた車もありました。
 
 一方、現在の最近導入車はいずれも4列シート車の純正の日野セレガ・いすゞガーラ、さらには三菱エアロエースが導入されるようになっておりまして、これら車には各座席にコンセントあるいはUSBポートが設けられておりますし、さらにフリーWi-Fiも導入されております。
 
 (画像1、福岡230い11-97、三菱2TG-MS06GP 画像2、長崎230あ22-03、日野2TG-RU1ASDA)
 
 (長崎230あ21-95、いすゞ2TG-RU1ASDJ)
 
 
 また、創業50周年を記念しまして、当初の塗装を復刻しましたラッピングバスも運行されておりまして、画像の車(長崎200か・438、日産デPKG-RA274RBN)において見られておりまして、当初は1年間でありましたが、令和元年に廃車になるまでこのラッピングが見られておりまして、緑地の車体に赤で九 州 急 行と書かれた姿が印象的でもありました。
 

 そんな九州急行バスの車両でありますが、西日本車体(西工)「ネオロイヤル」と称しますC-Iボディのうち、「02MC」と称されますボディ架装車も令和2年まで見る事ができておりまして、以下画像の日産ディーゼル車(PKG-RA274RBN)によりまして末期は運行されておりましたが、残念ながら廃車となりまして、これによりまして全4列シート化が完了しております。
 
 (福岡200か18-44)
 
 (長崎200か・567)~壱岐の蔵酒造ラッピング(2代目)
 
 
 また、それ以前に導入されました三菱ふそうエアロバス架装車(KL-MS86MP)も全廃となっておりまして、これら車の姿は現在は画像でしか見る事ができません。やはりこれからご紹介します92MC架装車の後に生まれましたモデルに関しましても姿を消しておりますので、それだけ急速に台数を減らしている事が伺わせておりますし、このスタイルもフロントマスクのスタイルがキリッとしていたのが良かっただけに、見られなくなった事は正直残念な所ではあります。ちなみに、天井にあります丸いものはBSアンテナでありまして、廃車(→移籍)しましたS型架装車のものを再利用したものでありました。
 
 (長崎200か・274)~壱岐の蔵酒造ラッピング(初代)
イメージ 8イメージ 9
 
 (福岡200か・889)
イメージ 10
 
 
 さて、ここからご紹介しますのは、「02MC」の前のモデルでありまして、「92MC」と称します平成7年より導入されておりましたボディの車に関しましてご紹介してまいります。このタイプの車は、後述のように最後の車が平成29年に運用離脱・廃車となっておりまして、今回は、これまで収めておりましたこれら車に関しましてご紹介してまいります。尚、以降の掲載車両は全て三菱ふそう車でありますので、「三菱」は省略させていただきます事もご了承いただきたいと思います。
 
 
 九州急行バスの92MCC-Iは、U-規制車であります平成7年に導入を始めておりまして、形式はU-MS826Pでありました。この中には当時創業から30年目を迎える事から「サンクス30」と称しました車も導入されておりました。私も、このタイプの導入にはこれまでのS型ボディとは違った印象さえも感じさせられておりましたので、最初の頃乗る機会がありました際には喜んで乗車していたほどでもありましたし、BS放送やビデオも見られていた分、約2時間が楽しみであった事も覚えております。
 
 (福岡22か55-65)~スーパーノンストップ運行時ですが、この時は九州道混雑のため長崎道山浦パーキングエリアに臨時休憩中のシーン
 
 (フロント部アップ)

 また、この平成7年導入車の中には、その後日田バスに移籍した車も見られておりました。当時は、西工S型におきまして九州急行バスで導入された車も西肥自動車(西肥バス)や日田バスなどに移籍した車も見られておりましたが、この92MCC-Iも、以下の2台におきまして、現在亀の井バスで復刻塗装として復活しております「とよのくに塗装」で移籍している姿も見られておりました。
 
 (日田バス466号)
 
 (日田バス469号)
 

 平成8年導入車からは、U-規制車からKC-規制車(いずれの形式・KC-MS829P)に変わりましたが、姿はこれまでのU-規制車とは変わっておりません。ちなみに、純正のエアロバスであったならば、フロント部分に変化が見られていましたので、こう言う所がまさに西工架装車ならではな所ではあったでしょうか。
 
 (平成8年導入車、福岡22か57-24)
 
 (同、長崎22か29-61)
 
 (平成10年導入車、長崎22か31-65)
 
 
 平成10年後半からは、フロントバンパーの部分が変わりましたマイナーチェンジ車が導入されるようになりました。尚、以前私はこのマイナーチェンジ車の事を私自身は「98MC」と述べておりましたが、それでも西工側が「92MC」と言われていたそうですので、今後もマイナーチェンジ後の車も「92MC」と述べさせていただきます。この車の形式はこの時でもKC-MS829Pでありまして、このタイプはその後KL-規制でも見られるようにもなります。
 
 (平成11年導入車、福岡200か・260)
 

 そして、平成12年導入車からはKL-規制車となりまして、その証としまして福岡200か・407の画像にありますように、リアのマフラーは右に来るようになっているのが特徴でもあります。それでも、車内外装備に関しましてはこれまでのKC-規制車とは変わらない装備となっておりまして、これら車の形式はKL-MS86MPを名乗るようになっております。ちなみに、純正車の場合はHIDが装備されている車も存在しますが、西工架装車のこれら車には装備されておらず、この後の上の画像にもあります「02MC」におきまして見られるようになります。
 
 (平成12年導入車、福岡200か・343)

 このタイプのKL-規制車の導入は、翌平成13年まで続きました。この導入車の中には当時放送されておりましたNHK大河ドラマのタイアップで坂本龍馬に関しましたラッピングの車も見られていたほどでありまして、このラッピングによりまして宣伝効果も大きかったのではないかとも思います。
 
 (平成13年導入車、長崎200か・116)
 

 その後、「九州号」の主力車両として西工S型架装車を置き換えてきておりましたが、平成15年には「02MC」のC-I架装車が導入、西工解散の翌年平成23年には初めて純正車両の三菱エアロエースが導入(現在全廃)、そして平成24年以降は日野セレガ・いすゞガーラの純正車両も導入されましたが、その分このタイプの置換も進んでおりました。その結果、以下画像の車も平成29年までのうちに他の車とともに運用離脱・廃車となっておりまして、徐々にこのタイプの姿も見られなくなってしまっておりました。
 
 (平成13年導入車、福岡200か・404)
 
 (同、福岡200か・407)
 

 そして、最後まで残りました平成13年導入車であります福岡200か・405であります。この撮影の数日後に、この車は定期運用を離脱、廃車となりました。その結果、平成7年より22年間見られておりました、「ネオロイヤル」こと幕式車でもあります「92MC」のC-I架装車は全廃となりまして、西工架装車は先述の「02MC」のC-I架装車のみとなりましたが3年後にこのタイプも全廃、そして現在は純正車のみ所有と言う形に変化しております。
 
 
 今回は、九州急行バスの西工92MCに関しましてご紹介しましたが、このボディも「ネオロイヤル」とも言われているだけありまして、西工S型架装車よりも見栄えが良かっただけに、そう言った車が全廃に至った事は、それほど九州急行バスの車の世代交代が進んでいた事が伺える所です。しかも、トータルで30台以上は導入されていましたから、それがいなくなってしまった事も残念な所でもあります。しかも、この後導入されました02MCC-I架装車でも全廃になりまして、現在は西工ボディ自体が見られなくなってしまいましたので、それほど過去の車となってしまった事が正直残念でならない所ではありましょうか。