番外 4月改正で廃止・減便有、昭和バス佐賀県玄海町区間&以降代替交通機関の玄海町コミュニティバス | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 この3月、昭和自動車(昭和バス)では、4月の改正の概要が発表されておりまして、佐賀県唐津地区を中心に大胆な改正が行われるようになりました。

 

 これは、令和4年に唐津市と玄海町が策定しておりました「唐津地域公共交通利便増進実施計画」に基づいているものでありまして、4月1日に唐津地域を対象とした路線再編を実施するものになったものであります。この再編では、全国的に問題となっております「乗務員不足」に加えまして、ドライバーの労働時間の改善問題であります「2024年問題」もありまして、労働環境にも影響が生じる事にもなった事から大胆な改正を行うものになったものであります。

 

 この改正では、東松浦半島内の路線を中心に改正が実施される事になっておりますが、この中でも玄海町への路線は廃止・減便の動きが激しく、8箇所のバス停が廃止される事にもなっておりまして、この中には始終着地としても存在していた所も廃止されますし、残る所も後述のように一日1本しか運行されなくなる所もありまして、その時間が朝の通学時間帯のみの運行ですので、まさに通学バスとしての存在しか見られなくなるようであります。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、平成30年に撮影していた画像より、玄海地区の路線バスの運行されている姿をご紹介しますが、ご紹介します区間も今後廃止・減便が予定されている区間もありますので、代替の交通機関を含めまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 上の画像は、現在乗り継ぎ拠点として存在しております金の手バス停であります。この乗り継ぎ拠点化は、撮影しました平成30年改正より見られておりますが、このバス停の所には、玄海町を代表するスーパーであります「まいづる9玄海店」の敷地内にバス停が設けられておりまして、この結果玄海町・肥前町の路線バスが乗り継ぎとなる時間帯も見られております。

 

 その結果、唐津~肥前町の入野間では切木(きりご)経由950円なのに対しまして、有浦経由で乗り継ぎとなりますと唐津~金の手間780円金の手~入野間420円の計1200円となりますので、有浦経由で利用されます際には注意が必要であります(乗り継ぎがなければ切木経由と同額です)。

 

 そのため、行先では金の手(まいづる9玄海店)の行先が見られておりまして、上の画像1・以下画像の運行時で見られております。やはり系統が分断されるのは正直学生さん(この場合はフリー定期をお持ちの方の場合)以外の方々にとりましては正直大変ではないかとは思いますが、乗り継ぎ等を考えますと仕方がないのではないかとも思う所でもあります。

 

 (佐賀200か10-51、いすゞPA-LR234J1)~金の手行き運行時、金の手バス停撮影画像は画像1

 

  (佐賀22き・570、いすゞU-LR332J)~現在廃車

 

 (佐賀200か・128、いすゞLC-LV280L)~現在廃車

 

 尚、4月改正では後述の区間が廃止となる事から、乗り継ぎとしての姿は後述の「玄海町コミュニティバス」としての乗り継ぎのみとなりまして、金の手止まり・始発としての運行はなくなります。したがって、全便唐津~入野間通し利用でも切木経由と同額としての形となります。

 

 

 さて、上の画像の車では、今は見られなくなりました幕回しの姿が見られておりました。ここでは先述のように4月改正では見られなくなります「金の手(まいづる9玄海店)」行き、そして廃止となります仮屋~値賀系統の幕回しでした。

 

 この行先が、この金の手バス停に到着時に表示されていた行先であります。やはり方向幕自体が細かく表示されていたものではありますが、それでも「金の手(まいづる9玄海店)」の行先が大変目立つ所ではなかったでしょうか。

 

 その後に表示されていたのが、「古保志気(こぼしき)経由での行先でありますが、この場合は肥前町の入野方面からの場合に使用される行先であります。したがって、有浦経由で唐津方面へ運行される場合には、この行先を表示しまして、この金の手バス停から唐津方面の行先を出す事にもなります。

 

 そして、4月改正で姿を消す事にもなります玄海エネルギーパーク行きの行先であります。ここには、「仮屋・浜野浦の棚田」と言った経由地を表示しておりますが、このうちの「浜野浦の棚田」に関しましてはその下の画像にある場所を表しておりまして、国道204号線沿いにもなります。4月改正時には、この区間は先述のように呼子発平日朝下り1本の系統しか運行されなくなりますので、観光としてのバス利用はできにくくなるようであります。

 

 (浜野浦の棚田)~4月改正以降この区間は呼子発朝1本のみしか運行されなくなります

 

 

 さて、画像は金の手バス停から約2.5キロほど離れた所にあります仮屋バス停であります。このバス停の所には、後述の画像にもありますように漁港もありまして、バス停の所にあります建物は漁協となっております。

 

 この仮屋バス停からは、玄海エネルギーパークへの路線などが運行されておりますが、かつては肥前町への路線も唐津方面からの経由便や区間便も運行されておりましたし、平成初頭には急行便も存在しておりました。しかし、これら系統は見られなくなっておりまして、全体的に最盛期からは本数は少なくなっているのが現状でもあります。

 

 また、この中にはレアな系統も存在しておりまして、1日上下合わせて3本しか運行しない区間を経由する系統であります座川内(そそろがわち)系統も見られております。これは唐津青翔高校への通学路線として運行されているものでもあります。

 

 しかし、先述のように、4月改正におきましてはこの仮屋バス停をはじめとします計8箇所のバス停が廃止となりますし、座川内系統も廃止が予定されております。特に、先述の値賀・玄海エネルギーパーク系統が上りが全て姿を消すと言うのには正直驚きではありましたでしょうか。

 

 

 このように、廃止となります玄海町系統でありますが、その代替機関として運行されておりますのが玄海町コミュニティバスであります。

 

 玄海町コミュニティバスは、平成30年より運行を開始しておりまして、北部コース・南部コース月曜~土曜まで1日5便で運行されております。ただ、曜日によりまして運行コースがそれぞれ違っておりまして、北部・南部コース週3日による運行となっておりますし、月曜~土曜の祝日も運休となっております。

 

 このコミュニティバスの特徴としましては、町民は無料として運行されている事でありまして、町民には町内在住を証明するカードを配布しておりまして、バスに備える読み取り機にかざして乗り降りする形となっております。尚、このバスは町外の方は利用する事はできませんが、利用者の乗降に手助けが必要な場合には町外の介助者も無料として扱われております。

 

 運行図が以下の通りであります。画像からもお分かりいただけますように、各コース網の目のように運行されておりまして、玄海町の隅々までこのコミュニティバスが運行されている事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 (HPより引用)~見にくい場合はクリックしてご覧ください

 

 

 玄海町コミュニティバスの使用車両であります。画像の10人乗りトヨタハイエースが2台、他にも日産シビリアンで運行しておりまして、玄海町社会福祉協議会によって運行されている事から白ナンバーによる運行となっております。これら車に関しましては、災害時には支援車両としても使用される事にもなっておりまして、避難時には優先的に使用される事にもなっております。

 

 【一般の乗客が利用しますコミュニティバスとして使用されておりますので、ナンバーはそのまま掲載している事をご了承ください】

 

 それにしても、毎日運行ではなく週3日による運行ではあるとはいえ、町民の方は無料で利用できるのには驚きではないでしょうか。それほどこの町に存在します玄海発電所の恩恵を受けているのではないのかなとも思う所ではあります。

 

 

 今回は、昭和バスの4月改正で廃止となります玄海町の区間・代替交通機関に関しましてご紹介しましたが、正直昭和バスの運行が大きく変わる事に関しましては、これまで始終着地となっていた場所・区間までも廃止になる事で驚きではありますが、その分町民の方は無料で運行されております玄海町コミュニティバスと言う代替交通機関がある事に関しましては良かったのではないでしょうか。ただ、逆に町外の方は利用する事ができない事に関しましては、バスを利用しての観光での利用も難しくなるだけに残念ではありますが、今後も町内の方向けにはとにかく安全に運行していただきたいと思う所ではあります。

 

 ※この区間以外の路線に関しまして詳しくは・・・ 2024_karatsusaihen.pdf (showa-bus.jp)