番外 時刻表からもわかる、祐徳バスの一般路線バスが盛んであった頃と、本数が減りました現在との比較 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 佐賀県鹿島市に本社があります祐徳自動車(祐徳バス)と言いますと、佐賀県内におきまして一般路線バス、さらに九州内外で貸切バスでその姿を見せている事はご覧の皆様もご存知ではないかと思います。
 
 最近では、ウィラーエクスプレスブランドによります高速路線バス事業にも参入しておりまして、現在大阪・広島へ運行されておりまして、広島線が運行を開始ました今年4月末には株主でもあります博多バスターミナルにも乗り入れるようになっておりまして、かつての「高速ツアーバス」としての印象を大きく払しょくしております。
 
 私自身も、実際にその姿を収めてもいますが、「ウィラーエクスプレス」に参入した事で大きくイメージを変えたなと思っております。やはりこれまでの貸切バス・路線バスで培った事から現在につながっている訳でしょうから、この動きは大きいと言えるのではないでしょうか。
 
 所で、画像1では祐徳自動車の本社を掲載しておりますが、以前は現本社の前に以下画像のように鹿島バスセンターも併設しまして存在しておりました。しかし、現在はその下の画像にありますように解体されてもいまして、かつての面影もなくなりつつあるのが現状でもあります・・・。
 
 (解体中の旧本社)
 
 
 所で、そんな祐徳自動車は現在は1つの事業者として運営されておりますが、平成31年4月に路線バス事業の別会社祐徳バスを吸収合併しておりました。
 
 その「祐徳バス」とは、平成18年に旧祐徳交通・旧祐徳観光バスの路線バス事業が全面移管された事で祐徳自動車の子会社として至っておりましたが、ご紹介しておりますように別会社としては姿を消しております。それでも、「祐徳バス」としての印象が強い事もありまして、祐徳自動車の通称として現在も「祐徳バス」は用いる事がありまして、当ブログでも祐徳バスとして引き続きご紹介させていただきます。
 
 現在は、後述の佐賀~鹿島・武雄間を中心に、鹿島~武雄・嬉野間などの路線も存在しておりますし、長崎県と近い竹崎港まで祐徳バスでは運行されております。
 
 (竹崎港バス停)
 

 しかし、本数はこれからご紹介します祐徳自動車時代からの最盛期からしますと減便もみられておりまして、それは後述の画像をご覧いただきますとお分かりいただけるのではないかと思いますし、かつて存在しておりました高速・特急・急行などのいわゆる優等路線も姿を消しているのが現状でもありまして、令和元年9月には長崎県営バスとの接続を行っておりました県界への路線も廃止されておりまして、路線バスは寸断されておりましたが、現在は太良町コミュニティバスが週2日運行されるようになっております。
 
 (太良町コミュニティバス県界バス停)
 
 

 さて、今回ご紹介しますのは、今から33年前の平成元年現在の時刻、そして現在までの時刻表をご紹介しまして、かつての路線・本数の比較を皆様にご紹介してまいります。
 

 まず以下画像は、平成元年に日本交通公社(現・JTB)発行の昭和63年現在の時刻表に掲載されておりました、祐徳自動車(祐徳バス)の時刻表であります。
 
 この時刻表を見ましても、以下画像にもご紹介しておりますように、もっぱらの運行地域であります武雄~鹿島線が24往復、鹿島~嬉野線が28往復存在しておりまして、その分利用者が多かった事も伺えるようであります。

 さらに武雄~佐賀間に関しましては、途中で10~30分毎とありますように、かなりの本数があったものと思われますし、さらに目をやりますと、かつては鹿島から西鉄バスの区間に乗り入れまして、西鉄久留米まで乗り入れていた事がおわかりいただけるのではないでしょうか。
 
 尚、かつて久留米市に祐徳自動車の営業所がありましたのはこの名残でもありますし、現在東側におきまして「モラージュ佐賀」と呼ばれます商業施設まで運行されておりますが、少々の距離でもこの名残を残しているようでもあります。

 また、西肥自動車(西肥バス)との共同で佐賀~伊万里・佐世保間も運行されておりました(佐世保方面へはこの頃はオール下道経由であったようですが、後に高速経由も運行されていたようです)。特に伊万里方面に関しましては、祐徳バス・西肥バス運行では牛津・武雄経由または高速道路・武雄経由で運行されておりましたが、昭和自動車(昭和バス)が高速道路・多久経由で運行されておりましたので、伊万里から佐賀まではルートを選びながら行けていた分、この頃は行きやすかったようでもあったようです(現在は直通便すらありません)。

 この頃に運行されておりました車両は、ハイデッカーの貸切との兼用車(画像は同タイプ貸切車、佐賀22き・・31、三菱P-MS725S)、さらにはスタンダードデッカーなども存在しておりまして、車両に関しましても盛んでもありました。
 

 一方、こちらは平成25年の時刻でありますが、この時点では佐賀~鹿島間で本数が11本、佐賀~武雄間で本数が13本(平日)と大きく削減されておりまして、それ以外の路線に関しましても以前よりも半分以下に減っている路線も見られております。また、以前存在しておりました西鉄久留米方面や高速バスも冒頭ご紹介しましたように廃止されておりますので、その変化も伺えるのではないかとも思います。
 
 (全体)~時刻を詳しく見たい方は画像をクリックしてご覧ください。
 
 (佐賀~武雄間)
 
 (佐賀~鹿島間)
 
 
 そして、こちらは祐徳自動車と戻りましてからは初めての時刻となっております令和元年10月改正時刻表でありますが、佐賀~鹿島・武雄、鹿島~嬉野・武雄間の時刻・本数はほとんど変わりはありませんが、先述のように太良町の区間が県界から竹崎港に変更されておりまして、その時刻が以下の通りであります。
 
 この区間では、平日鹿島→竹崎港間が9本、竹崎港→鹿島間が10本、土日祝日が9往復で運行されておりまして、以下画像からもお分かりいただけるのではないかとも思います。それにしても、祐徳バスとして県界間へ運行されなくなってしまっている事に関しましては、長崎県営バスにも接続している事もありまして、正直残念ではなかったかと思ってならない所ではあります。
 
 
 また、車両も画像にもありますように中型タイプ・小型タイプが主に運行されておりまして、盛んであった頃に比べますと本当に残念でならない所ではないかとも思います。
 
 (佐賀200か・569、日野KK-HR1JKEE)~現在は廃車
 
 (佐賀200か11-57、いすゞ2KG-LR290J4)
 
 (佐賀200か11-60、日野2DG-HX9JLCE)
 
 
 (画像4・佐賀200か11-19、いすゞ2KG-LR290J3)
 
 (画像5、佐賀200か11-20、いすゞ2KG-LR290J3)
 
 (最後の画像・リアのみ、佐賀200か・901、いすゞSKG-LR290J1)
 
 
 今回は、祐徳バスの路線バスの本数変化を中心にご紹介しましたが、私自身、祐徳バスの車両に関しましても以前から見てきていたものでして、その都度これまでもご紹介しておりました。特に、ご紹介しました平成元年の時刻表が発行された当時は学生でありましたが、よく各地で色々な貸切兼用車など大型のタイプをよく見ておりましたし、高速バスとしての姿も良く見ていたのが懐かしい所であります。それほど、現在は路線バスの本数自体が大幅に削減されている事もわかりますが、それでも路線としては現在も残っている訳でもありますので、少なくなってはいますがこれからも利用していただきたいものであります。