福岡~長崎間を運行します、九州急行バス「九州号」は、これまでも当ブログでもご紹介しておりますように多くの利用者が見られておりまして、鉄道には西九州新幹線「かもめ」も存在しますが、西九州新幹線「かもめ」が武雄温泉駅で乗り換えが必ず必要であるのに対しまして、「九州号」では乗り換えなしで利用できるのが大きなメリットとなっております。
この系統には、福岡市内~長崎市内をノンストップで結びますスーパーノンストップ便、それに加えまして、途中区間の利用者も見られている事から、福岡空港国際線を経由します嬉野インター・嬉野温泉バスセンター・大村インター・諫早インター経由便も存在しております。
やはり、所要時間には及ばないものの、乗り換えなしで行ける事に加えまして、運賃も西九州新幹線より安い事もありますので、そう言った事からあまり影響は少ないとも言われております。特に、先述のように乗り換えなしと言うのは大きなメリットではないかとは思いますので。
そういった「九州号」専用車には、これからご紹介しますようにラッピングが施された車両が見られておりまして、上の画像1の「世界遺産」に関しましたラッピング(長崎230あ21-41、いすゞQRG-RU1ASCJ)が存在しておりまして、それぞれアピールするためのラッピングの姿が見受けられております。尚、画像2の「壱岐っ娘」ラッピング(このタイプ2代目、長崎230あ21-53、いすゞQTG-RU1ASCJ)に関しましては6月に残念ながら解除されております。
また、かつて西日本車体(西工)02MC架装車(画像の車はいずれも日産デPKG-RA274RBN)におきましてもラッピングの姿が見られておりましたが、以下画像の復刻ラッピング(長崎200か・438)、その下の画像のそのタイプでは初代となります「壱岐っ娘」ラッピング(長崎200か・567)の姿も見られておりましたが、いずれも廃車となっております。
(復刻ラッピング、長崎200か・438)
(このタイプ初代「壱岐っ娘」ラッピング、長崎200か・567)
さて、今回ご紹介しますのは、「九州号」には途中区間にあります嬉野温泉をアピールするラッピング車両が2台存在しておりますし、以前もさらに2台が存在しておりました。今回は、このラッピングに描かれているものの解説も行いながら皆様にご紹介してまいります。
それが、「ぷるるん温泉」ラッピングでありまして、「ぷるるん温泉」の由来は嬉野温泉自体が「日本三大美肌の湯」と呼ばれている事からこの名称になっております。それにしても、窓いっぱいに「ぷるるん温泉」と書かれている姿はより嬉野温泉をアピールしている事が伺える所ではありますが、大変目立っている事もお分かりいただけます。
窓いっぱいに「ぷるるん温泉」)
では、ラッピングの説明を行ってまいります。公式側にあります建物は、「シーボルトの湯」と呼ばれる建物でありまして、嬉野温泉の公衆浴場でもあります。この建物は、一度閉館後リニューアルを行っておりまして、平成22年に再オープンへと至っておりまして、現在は嬉野温泉の中心浴場として大正時代の面影を残しつつ至っております。
(シーボルトの湯)
公式側後部~リアの姿です。後輪部分にありますものは、嬉野温泉の露天風呂(浴場はわかりません)ですが、自然に囲まれた中での姿は大変美しい事を感じさせられます。尚、後方にありますゆるキャラは「ゆっつらくん」でありまして、嬉野温泉があります佐賀県嬉野市の公式マスコットキャラクターでもあります。
画像は非公式側であります。非公式側には嬉野市内にあります名所の写真がラッピングされておりまして、前輪部分から「轟の滝」・「塩田津」・「温泉湯どうふ」・「嬉野茶」・「百年桜と茶畑」の各写真の姿を見る事ができております。このうち、私自身が好んだものは、やはり「温泉湯どうふ」ではないかと思います・・・。尚、ラッピングの内容に関しましては、カラーは違えども全車共通となっております。
では、このラッピングを施しております(施しておりました)4台をご紹介します。最初はLKG-規制でもありますいすゞガーラ2台(いずれもLKG-RU1ESBJ)におきましてラッピングが施されておりまして、いずれも平成29年にラッピングされておりました。
(ブルー、長崎200か・764)
(ピンク、長崎200か・767)
これら車のラッピング前の姿です。ラッピング前は以下画像のような形となっておりまして、現在のような目立つようなラッピングの姿を見ますと大きく様変わりしているのではないかと思います。これら車は、平成24年に導入されまして、LKG-規制車となっておりますが、車内装備は高速路線バスとしては九州初のパウダールームが装備された車でもありまして(高速ツアーバスではそれ以前にも存在)、こう言った装備が観光客にも優しい装備ではあった訳ではありましたが、残念ながらパウダールーム装備車はこの2台にとどまっておりました。
(長崎200か・764)
(長崎200か・767)
(パウダールーム)~参考画像
しかし、令和2年に西工02MC架装車の3列シート車が全廃、それに伴いましてスーパーノンストップ便が全4列シート化に伴いまして、定員がパウダールームなしの4列シート車より少ないこれら2台の出番も少なくなりました。
そして、令和2年にこれら2台は定期運用を離脱、九州急行バスからは除籍となりまして、ブルーは姿を消しました。けれども、これら車はこの後山口県のいわくにバスに移籍しておりまして、広島~岩国線の専用車に転用されております。尚、この転用に際しましてはトイレ・パウダールーム及びWi-Fi機器は撤去されましたが、携帯電話・スマートフォン充電用のコンセントは残されておりまして、この路線初のコンセント付き車両としての姿を見せております。
長崎200か・767→山口230あ12-03
長崎200か・764→山口230あ12-04
残念ながら、これら上の2台は見られなくなってしまいましたが、現在はこれからご紹介します、平成30年に導入されましたいすゞガーラの2台(いずれもQTG-RU1ASCJ)が活躍しておりまして、すべての系統におきまして運行されております。特に1台に関しましては新たなカラーであります緑となっておりまして、嬉野にありますお茶畑をイメージした印象が出ているのではないかと思います。
(緑、長崎200か21-84)
(ピンク、長崎200か21-85)
緑のラッピングを施しております、長崎230あ21-84のラッピング前の姿です。以前は画像のような姿が見られていたこの車も、ラッピングをしますと大きく様変わりする事にもなりまして、印象も大きく変わっているのではないかとも思います。
今回は、九州急行バスの「ぷるるん温泉」ラッピング車に関しましてご紹介しましたが、やはりこのラッピング自体が大変目立っている事で、それほど嬉野温泉をアピールしている事が伺わせているのではないかと思います。このラッピング車もこれまで3色が存在しておりまして、現在はピンクと緑の2色が見られるのみではありますが、それでもそれだけ描かれている事もありましてアピール度は十分あるのではないでしょうか。とにかく、冒頭ご紹介しましたように西九州新幹線の存在もある事から大変ではありますが、乗り換えなしで行かれる訳ではありますので、この「九州号」に関しましても利用していただければとも思っております。