番外 五島から本土に戻って活躍した一台、西肥バス日野レインボー貸切から改造路線車&行先の中身紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 西肥自動車(西肥バス)は、長崎県佐世保市に東部営業所が、佐々町に北部営業所、平戸市に平戸営業所、そして佐賀県伊万里市に伊万里営業所がそれぞれ存在している事は、ご覧の皆様の中もご存知の方もいらっしゃるのではないかと思います。
 
 そして、五島列島の長崎県新上五島町にも新上五島営業所が存在しておりまして、「シルバーブルー塗装」の車が本土だけではなく離島でもその姿を見る事ができておりまして、島内にも路線バスが運行している事を伺わせております。
 
 この所属車両では、ここ最近は自社発注の大型の低床車両の他、移籍車も見られておりまして、中には上五島に行かないと見られないような車も存在しておりますし、上の画像の2台(画像1、F546・三菱U-MK218J改(北部時代) 画像2、F558・三菱KC-MK219J改(伊万里時代))のように一旦本土で活躍しました後に上五島にわたりまして活躍を続けている車も見られておりまして、古参車両の置き換えにも貢献しております。
 
 私自身も、しばらくこの上五島の地には出向いてはおりませんが、それでも各種SNS情報で様々な動きが見られているようではあるようです。
 
 
 その一方、新上五島営業所から本土に移って活躍していた車もわずかながら見られておりまして、以下画像のN832(日産デKC-RM211ESN)が伊万里営業所に移ってきておりまして、五島から本土に移りました珍しい車となっておりました。この車に関しましては、晩年は有田町コミュニテイバスの予備車として使用されておりまして、レトロタイプでもありますN833が検査時にはこの車が代走する姿を見る事ができておりました。
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 (新上五島時代のN832)~平成25年撮影
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 しかし、この車は残念ながら廃車となっておりまして、現在は別の車が代走を行っております。本当に数少ない逆パターンでもあった車でもありましたので、稼働する姿をまた見たかったなと言うのが本音ではありました。
 
 
 また、それ以外にも五島から本土に渡りまして活躍した車も見られておりまして、私自身も以前その車を収めておりまして、この車の行先表の姿も見る事ができておりました。今回は、平成21年の伊万里営業所訪問時に収めておりました、その車に関しまして皆様にご紹介してまいります。
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 その車こそ、上の画像にあります貸切からの改造であります日野レインボーの小型路線バス(K077・P-CH160AA・昭和63年式)でありまして、この車は、新製は旧大野営業所で導入されておりまして、かつての子会社旧西肥観光バス所有の小型の貸切車として運行されておりましたが、のちに平戸営業所を経まして新上五島営業所の前身でもあります旧五島営業所に移りまして、中通島地区各地(青方・有川・奈良尾など)の路線を運行されておりました。

 

 

 しかし、訪問しました平成21年に中通島から再び本土に戻りまして、伊万里営業所に転属しまして、有田町コミュニテイバスや伊万里市コミュニテイバス(「いまりんバス」)の予備車として使用されておりました。

 

 

 そんなこの車は貸切からの改造と言う事で、方向幕は後付けされておりましたが、方向幕自体がこの1箇所にしか付いていなかった事もありまして、手動の巻き取り機となっていたようであります。また、方向幕の下には、画像にありますような行先対照表が表示されておりまして、旧五島営業所のエリアでありました中通島地区の行先が残されておりました。
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 よく見ますと、北は津和崎から、南は奈良尾までと行先が入っておりまして、恐らくは旧五島営業所全体の行先を見る事ができていたのではないかと思われます。また、あとから追加されました行先の中には頭ヶ島教会(上五島空港の近く)など教会の行先も見られておりまして、五島(→新上五島)営業所エリアには教会が多い事も伺わせております。
 
 また、ナンバーも旧五島営業所時代のナンバーでもあります長崎ナンバー時代のナンバー(長崎22あ・301)の表示が表示されていた事から、五島時代の名残りがしっかりと残されていた事が伺わせておりました。
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 このK077は、平成22年に廃業となりました旧伊万里観光バスからの移籍車が導入された事によりましてこの年に廃車となっておりまして、以下画像・最後の画像のように廃車となりました後には他の廃車車両とともに伊万里営業所構内に留置される姿も見られておりましたが、後に別の所におきまして解体されるに至っております。

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 今回は、西肥バス日野レインボー貸切から改造路線車及び行先中身をご紹介しましたが、ほとんどは五島の方に移りますと、廃車となるまで最後まで居座ると言うパターンが多いですが、この車などのように五島からこのように本土で再び使用されるパターンは珍しいのではないでしょうか。やはり、使用される機会があったからこそ本土でも活躍できていた訳ですが、それとともに行先表示も残してあったのもかつての所属先が伺える所ですし、本土でも見る機会がない事もありますのでわからなくはないでしょうか。現在は、LED行先ばかりで幕式行先と言うものも見られませんが、そう言った車もあった事を存じてもらえればと思います。
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 それにしても、廃車・当時現役車とも懐かしい車ばかりです・・・。