NO.2839 現在も建物は残ります、閉鎖から7年、旧西鉄後藤寺バスセンターの稼働時・閉鎖後の姿 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 福岡県田川市には、かつてのバスセンターとしまして、西鉄後藤寺バスセンターが平成28年まで存在しておりまして、田川市の中心的なバスターミナルとしての姿が見られておりました。

 

 この旧西鉄後藤寺バスセンターは、西鉄バス筑豊が管轄しておりましたバスセンターでありまして、JR田川後藤寺駅の近くに昭和30年代に建てられていたものでありまして、当時はセメント産業に加えまして石炭産業も盛んでもありました田川市を見続けてきた所でもありまして、ご覧の方からの情報によりますと糸田町出身の井上陽水さんも利用されていたそうでもあります。

 

 また、この旧西鉄後藤寺バスセンターは以下画像にもありますようにターミナル会館とも呼ばれておりましたが、つくりからもわかりますように、この旧バスセンターには映画館も設けられていたとの事でありまして、2階に設けられていたそうであります。しかし、この映画館はその後閉館されておりまして、バスセンターが廃止されるまでは1階部分しか使用される事がありませんでした。
 
 
 そんな旧バスセンターは現在も解体されずに残されております。現在は画像にもありますように柵が設けられておりまして立ち入りはできなくなっておりますが、それでもかつての名残として現在も中の部分が見られております。
 
 
 現在の画像を収めておりませんので、バス停の位置だけご紹介しますが、以下画像にもあります位置におきまして各地へのバスが運行されております。尚、これらには画像からもわかりますように、既に青色の田川市のコミュニティバスのバス停が設けられておりますが、それに加えまして西鉄のバス停も設けられるに至っております。

 

 【いずれも平成28年撮影】

 (ターミナル会館側、小倉(快速)・福岡県立大学・金田・添田各方面)
イメージ 7

 

 (平和タクシー側、西鉄後藤寺営業所・飯塚・福岡各方面)~現在は待合スペースも存在します
イメージ 8
 
 
 さて、今回ご紹介しますのは、これまで撮影を行っておりました、旧西鉄後藤寺バスセンターの稼働時の姿を皆様にご紹介してまいります。
 
 (平成28年撮影)
イメージ 1イメージ 2
 
 
 先述のように、この旧バスセンターには映画館も設けられておりましたが、映画館は上の画像8の左側・以下画像のように階段が設けられておりまして、ここが出入口となっておりました。かつては大人向けから子供向けまで様々な映画が上映されていたとの事でありまして、話題作となりますと旧バスセンター外まで列がなしていたとの事でもありました。
 
 (旧「ターミナル会館」入口)
イメージ 24
 
 (現在の入口)~立ち入りはできません
 
 
 この旧バスセンターの乗り入れていた車です。この路線では「筑豊特急」、そして既に廃止されております「田川急行」に関しましては、後ほど別にご紹介しますように西日本車体(西工)S型車が見られておりましたが、その後は各地の路線から転用されました西工B型高速車(B高車)が見られるようになっておりましたし、さらに「福北ライン」に使われておりました三菱エアロエースまでも見られるようになっていたなど、後藤寺バスセンターに乗り入れていました車も廃止されるまで様々な車が見られておりました。
 
 (「筑豊特急」用、4704・三菱QRG-MS96VP)
イメージ 5
 
 (同、9411・日産デADG-RA273TAN)~現在は廃車
イメージ 3

 

 (「田川急行」用、9378・日産デADG-RA273TAN)~現在は亀の井バス「ゆふりん」用
イメージ 4
 
 

 一方、一般路線車に関しましては、現在も中心ではありますが、以前から西工B型架装の路線車が多く見られておりまして、この中には現在は全廃となっております旧添田交通の車までも見られていた事さえもありました。それでも、田川地区では唯一の存在となっております日野レインボーIIのような純正車両もこの頃から見られておりまして、「添津線(西鉄後藤寺~めんべい添田町工場間)などで使用されております。

 

 (5691・日産デKK-RM252GSN)~現在は廃車
イメージ 6

 

 (同117・KC-RM211GSN)~旧添田交通塗装車、現在は廃車
イメージ 7
 
 (8403・日野PDG-KR234J2)~めんべい添田町工場行き
イメージ 22
 
 
 さて、ここからは旧後藤寺バスセンターの姿を改めましてご紹介してまいります。
 
 これまで私は、旧後藤寺バスセンターに閉館前まで3度訪問した事がありまして、1度が平成24年、もう1度が翌平成25年、そして閉館前の平成28年に訪問しておりましたが、平成24年に当ブログ(PART2)でご紹介しました際に、ご覧の方から「懐かしい」・「ターミナル会館にありました映画を見ていました」・「昔は賑やかだったんですけどね」などと言ったコメントをいただいておりまして、それほどご覧の皆様にも懐かしく感じられていた事を伺う事ができておりました。


 

 まずは、平成24年に掲載しました旧後藤寺バスセンターでの画像であります。この時は画像のようにバスセンター内の人もまばらでもありましたが、この時には後述の乗車券・定期券販売所も営業しておりましたし(ネオンがついている事がわかります)、うどん店や青果・野菜の露店売りなどの営業が行われておりまして、バス利用者に向けた姿が見られておりました。
イメージ 9イメージ 10


 

 こちらは、翌平成25年訪問時の旧後藤寺バスセンターでの画像であります。この撮影日は祝日でありましたので、旧バスセンター内の店舗自体は営業されておりませんでしたが、この当時うどん店は一番人気のホルモンうどんが500円で、天ぷらうどんが350円、肉うどんが400円などと比較的安価で販売されておりました。また、右側の壁の部分に野菜や青果もここで販売されておりました。
イメージ 19

 

 

 旧バスセンター内にありました運賃表です。画像のように、かつてはまだ多くの路線があった事も伺えますし、その後廃止された路線もあった事がわかりますように、バス停名もふさがれている事も見ていてわかるのではないかと思います。尚、バス停名横の色は、各系統別の停車地を表しておりまして、緑が特急橙が急行青が快速(小倉方面)を表しておりました。尚、この運賃表の下には乗車券・定期券販売所が設けられておりましたし、乗車券売機も設けられておりましたが、これらが廃止されますと運賃表も撤去されております。
イメージ 11

 

 (アップ)
イメージ 13

 

 

 また、かつてはこの旧後藤寺バスセンター発着でも、福岡から関西方面の看板高速バスでありました「ムーンライト号」が平成4年から翌5年まで運行されておりました。画像はその看板でありますが、おそらく平成3年の飯塚延長時に建てられたものであるようですが、こう言った看板がかつて運行されていた事を偲ばせておりました。
イメージ 14

 

 

 この頃の旧後藤寺バスセンターの各ホームであります。特急・急行バス及び一般路線バスに関しましては、系統や時刻は現在とはさほど変化がない訳ではありますが、やはり7番ホームの画像のように使われていない時刻があるのは最盛期からしますと特に一般路線バスを中心に廃止となっている所が見られていた事を伺わせていたようにも思う所でありましたし、既存ホームに関しましても廃止区間も見られていたようでもありますので、それに利用者と比例していたと言っても良かったのではないかとも思う所でしょうか。
 
 (1番ホーム(福岡方面)~3番ホーム)
イメージ 20

 

 (4番ホーム~6番ホーム)~5番ホームが小倉方面
イメージ 21

 

 (使用されていない7番ホーム)
イメージ 12

 

 

 上の画像を撮影しました、平成24年~平成25年頃に見られておりました西工S型架装車(いずれの形式も三菱KC-MS829P)であります。当時は上の画像にもありますように西工架装B高車の姿は既に見られ始めてはいましたが、台数はまだそれほどは多くはありませんでした。それに対して見られておりましたのが画像の西高S型架装車でありましたが、これまでもご紹介しておりますように現在は全廃となっておりまして、既に過去のものとなっております。
 
 (3156)
イメージ 15

 

 (3236)~元「福北塗装」
イメージ 16

 

 (3261)
イメージ 17
 
 
 一方、こちらの画像は平成28年廃止前に訪問していた時の旧後藤寺バスセンター構内であります。このバスセンターの現在の特徴と言いますと、昼間でも薄暗いバスセンターであったのが特徴でもありましたが、この時もそういった姿を見せておりまして、こういう所が時代を感じさせる所ではなかったのかなと思う所でもありました。
イメージ 5

 

 こちらは、乗車券・定期券発売所であった所であります。この時点では既にこの機能は廃止されておりまして、西鉄バス筑豊田川支社(最寄・西鉄後藤寺バス停)で販売を行っておりました。また、販売を終了しているという事で、上には運賃表も設けられておりましたが、運賃表も撤去されておりますし、券売機も使用できなくなっておりました。
イメージ 6

 

 

 こちらの画像は、うどん店があった所でありましたが、こちらも既に閉店されておりまして、内側にうっすら見られます「うどん・そば」がそれを物語っておりました。また、そのうどん屋の横には野菜なども販売されておりましたが、こちらも販売は終了されておりました。
イメージ 7

 

 その跡には、画像のように、その下の画像が入口となっておりました「ターミナル会館」で上映されておりました映画の看板も見られておりました。ただ、既に映画館自体は閉館しておりますので、当時を偲ぶ形で掲示されていたものでありました。やはり、先述のように大人から子供向けの映画が上映されていた訳ですし、話題作では並ぶほどであった事を思いますと偲んでいたと言ってもおかしくはないでしょうか。
イメージ 8

 

 

 また、当時ここには「ホークスタウン」の看板が残されておりましたが、そのホークスタウンのメインであります「福岡ドーム(現在は福岡ペイペイドーム)」へはここからも臨時バスが運行されていた事がありまして、野球やコンサート時にも利用されている姿は見られていたようであります。
イメージ 23
 
 
 ここからは、令和3年訪問時の後藤寺バスセンター内部であります。この時点で閉鎖から5年も経過しておりましたが、それから現在まで乗場部分・待合室の部分も残されているそうでありまして(SNS情報によります)、まさに内部は時が止まっている事も伺わせております。それにしても、この造りも頑丈な造りでもあった事もありまして、崩れている所もなくしっかりとした建物であった事がお分かりいただけるのではないかと思います。
 
 (待合室の部分)
 
 (バス乗場の部分)
 
 
 そして、かつて存在しましたうどん店の跡も残されておりました。営業当時は先述のように一番人気のホルモンうどん・天ぷらうどん・肉うどんなどが安価で販売されておりましたが、もしも今も営業していたならば福岡の情報番組に出演されております「うどんの人」も食べに来ていたでしょうか・・・?
 
 (道路沿い)~こんぴらうどんと書かれているのがわかります
 
 (バスセンター内)
 
 
 今回は、過去撮影画像から、かつて存在しました旧後藤寺バスセンターの訪問時の姿をご紹介しましたが、これまでの画像からもわかりますように様々な姿が見られていた事がわかりますし、様々な車も見られていた事がわかります。ただ、閉鎖から7年になる分、乗り入れた車も廃車となった車も多く見られている事は残念でしょうか。現在も、ご紹介しておりますようにバスセンターの建物は残っておりまして、現時点でも解体予定もないとの事であります。その分、建物はまだ見られる事からも当時の姿を偲ぶ事ができておりますが、ご覧の皆様もこの記事を見まして懐かしく思っていただければ幸いであります。
イメージ 18