番外 JR西日本の「変態編成」として存在していた、113系・115系各電車で組成の旧G-02編成 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)
令和6年10月記事より更新は夜間から朝に変更しています。

 
 JR西日本の下関総合車両所・下関総合車両所広島支所に所属します山口・広島地区の電車は、最近は広島地区におきまして227系電車が導入されておりますが、それでも現時点では未だに国鉄型の車両が多く存在しているなど、特に山口地区(下関~岩国間)に関しましては引き続き国鉄型の姿を多く見る事ができておりまして、JR西日本の山陽線エリアでは最後の国鉄型の砦としての姿を見せております。
 
 これら国鉄型の電車には、画像にありますように黄色一色であります「末期色」と呼ばれる塗装の車両が多く見られておりまして、「瀬戸内色」と呼ばれました、クリームに青ラインの車両は廃車・「末期色」化で姿を消しましたし、「アーバン塗装」と呼ばれます「広島更新色」の車両も見られなくなっております。
 
 ただ、現在3扉車は切妻の編成も存在します2両編成のみ、他は115系3000番台電車で運行します4両編成は全て黄色一色の「末期色」での車両との事であります。
 
 
 そんな中、この「末期色」に塗り替えられました車両の中では、装備等が変わり種であります車両が存在しておりました。今回ご紹介しますのは、このうちの中間車が115系電車、先頭車が片側115系電車、もう片側が113系電車でありました、「変態編成」とも言われておりました下関総合車両所所属でありましたG-02編成を皆様にご紹介してまいります。
 
 
 この編成は、先頭車に関しましては先述のように片側113系電車(クハ111形)、もう片側が115系電車(クハ115形)となっているのが特徴でありまして、以下のような編成となっておりました。
 
 (←下関)
 クハ115-622+モハ114-320+モハ115-320+クハ111-139
 
 各方向の先頭車が、画像の姿となっておりまして、以下画像が115系電車のクハ115-622を先頭にしている側、
 
 一方、こちらが113系電車のクハ111-139を先頭にしている側でありまして、
 
下関方先頭車のクハ115-622が昭和42年製、岡山方先頭車のクハ111-139が昭和41年製、そして中間モハ2両に関しましては昭和49年に製造されました車と、編成からして製造年がそれぞれ異なっているのが特徴の編成でありました。
 
 
 また、岡山方先頭車のクハ111-139は大型のヘッドライトからシールドビームを取り付ける改造を施しました、マニア間では「チクビーム」と呼ばれる形のヘッドライトとなっておりました。こうして見ましても、かつてのサイズは外側のサイズであった訳ですが、それを細かく内側のサイズとなっておりますので、そう呼ばれてもおかしくはなかったかとも思います。
 
 
 一方、下関方先頭車のクハ115-622は、元は113系電車でありまして、クハ111-456を名乗っておりましたが、運行区間の阪和線の高速仕様化に伴いましてクハ111-5456を名乗るようになりますが、その後転属によりまして115系電車化されまして、クハ115-622を名乗るようになりました。
 
 そんなこの車の特徴と言いますと、雨どい張り上げや通風機撤去を実施していたのが特徴でありまして、隣のモハ114-320とは形が違うのがわかります。しかし、車内のリニューアルは行っていない事や、クハ111-139が「チクビーム」と呼ばれる形のヘッドライトであった事などから、マニア間では「変態編成」などとも呼ばれていたのが特徴でもありました。
 
 その後、平成22年に「瀬戸内色」から「末期色」に塗り替えられまして、下関~広島~糸崎間などで見る事ができておりましたが、平成24年にそれら「編成」を呼ばれるきっかけとなりました両先頭車が廃車・解体へと至っておりまして、もうこの姿は画像のみしか見る事ができなくなりました。
 
 また、画像のモハ114-320及びモハ115-320のユニットは、113系電車から改造されましたクハ115-2516(下関方先頭車)&クハ115-2642(岡山方先頭車)と組みまして、R-03編成として活躍を続けておりましたが、平成27年に元R-05編成のモハ114-2018及びモハ115-2018のユニットに組み変えられた事で廃車となっておりますし、R-03編成自体も今年に入りまして廃車となっております。
 
 
 今回は、変態編成とも言われましたG-02編成をご紹介しましたが、こう言った呼ばれ方をしていた事もまさにこの編成自体が特異な車両であったゆえの事ではなかったかなと思ってならない所でもあります。本当に、113系・115系各電車の編成の中には延命工事などリニューアルを施している車両・施していない車両と言った編成もあったりしておりまして、実際に1つの編成の中に組み込まれていたりしていたほどでもありましたが、そう言った変わった姿もあったりしていたのもまさにJR西日本の車両ならではではなかったかなと思ってならない所でもありましたでしょうか。