NO.2536 路線バスで行く大分県国東訪問記(最終回、田深→国東BT移動・国東観光バス車両編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 その1より、路線バスで行く大分県国東訪問記の話題をご紹介しておりますが、その2では、大分交通「国大線」の大分空港から国東までの乗車の模様、毎週金曜日に運行されております、グループ会社国東観光バスが運行しております国東市コミュニテイバス「おでかけ号」が走ります田深地区の姿、そしてこの使用車両であります日野ポンチョに関しまして皆様にご紹介しておりました。

 

 このうち、国東市コミュニテイバス「おでかけ号」に関しましては、田深地区を通ります「上国崎線」が今年3月末で国東バスターミナル~上成仏間が廃止されておりましたが、4月よりそのコミュニテイバスが運行を開始した事に伴いまして10年ほど前まで運行されておりました画像2の「田深商店街」の街並みを通るようになっております。そのため、画像1にもありますように、バス停も画像のような姿となっておりまして、まさにコミュニテイバスとしての姿を見せております。

 

 また、「上国崎線」は毎週金曜日に運行されておりますが、末端の上成仏バス停でも地元のヒーローが出迎えてくれるなど、地元の活性化には大きく貢献しているようであります。残念ながら私自身は仕事で出向く事はできないのが残念ではありますが、それでもこの運行されている区間に出向く事ができた事は良かったかなとは思っております。

 

 そして、その路線に使用されておりますのが以下画像の日野ポンチョ(大分200あ・216、BDG-HX6JHAE)であります。本来は別の一般路線で運行されておりますが、コミュニテイバス「おでかけ号」にも使用されておりまして、「上国崎線」の他、他のコミュニテイバス路線でも活躍する姿が見られております。本当に、このポンチョの存在もこのコミュニテイバスの活性化に大きく貢献していると言ってもいいかとも思います。

 

 

 さて、今回で国東訪問編最終回となります。今回はタイトルにもありますように、田深地区から国東バスターミナルまで歩きましたのでその模様、そして大分交通・国東観光バスの国東営業所の訪問の模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 私は、前回ご紹介しました以下画像の田深中町バス停から国東バスターミナルまで歩きました。この日(訪問日・8月3日)は非常に天気が良く、暑い日でもありましたが、もちろん水分補給を行いながら海沿いを歩いて行っておりました。

 

 

 海沿いという事で、国東港方面へと進みますが、画像にある桟橋は山口県徳山港へ普段は国東市国見町の竹田津港から運航されております「スオーナダフェリー」の桟橋でもありまして、以前は国東港からも運航されておりました。しかし、現在国東港への航路は休止中との事でありまして、現在も桟橋が残されております。

 

 

 さらに進みまして、国東港バス停であります。7年前私自身が訪問した際は、この国東港バス停で下車しまして、ここから国東バスターミナルまで歩いた経緯がありましたので、こうして再訪できてよかったと思っております。このバス停を過ぎますと、国東港の姿を見る事ができておりまして、瀬戸内海・周防灘へ漁に行くと思われます漁船をはじめとした姿が見られておりました。

 

 (バス停を過ぎると漁船も見られます)

 

 

 画像の港町バス停を過ぎますと、緩やかな上り坂に入ります。今回訪問時にグーグルマップを使いまして下調べも行っておりましたが、正直こういった坂あったかな?と思ったほどでした。

 

 (緩やかな坂道になっています)

 

 この通りは、「緑川商店街」の通りにもなっておりまして、料理店や衣料品店なども見られております。しかし、この時は人通りもなく、ちょうど歩いておりますと奥には岩戸寺方面の運用を終えました上の画像の日野ポンチョの姿も見る事ができておりまして、国東バスターミナルに帰ってきていた姿を見る事ができておりました。

 

 

 こうして、ゆっくりと行った事で20分ほどかけまして国東バスターミナルへとやってまいりました。

 

 この国東バスターミナルは、元々は大分交通「国東線」と呼ばれる鉄道が存在しておりまして、この国東バスターミナルがある所はかつての国東駅であった場所でもあります。大分交通は、現在は大分県大手のバス事業者でもありますが、これまでも当ブログでもご紹介しました宇佐神宮~宇佐~豊後高田間の「宇佐参宮線」や、中津~耶馬渓間の「耶馬渓線」、そして別府~大分間の「別大線」と存在しておりまして、かつては民間の鉄道路線としての姿も見られておりました。

 

 この旧国東駅までの路線も、杵築駅から約30キロにわたりまして存在してもいましたが、昭和39年の廃止後はバスの「国大線」も通ります国道213号線にほとんどの区間が改まっておりまして、廃線跡の姿もほとんど見られなくなっております。それでも、この国東バスターミナル・国東営業所の姿はかつての駅・車庫としての名残が見られておりまして、広さからもそう実感する所でもあります。

 

 

 さて、プレハブ造りの国東ターミナル待合室に入ります。この後私自身も最後にご紹介します杵築駅行きに乗車しまして大分空港へ向かう事にもなっておりましたので、前回ご紹介しました上の画像にもあります日野ポンチョなどの撮影を行いまして、発車までの時間つぶしを行っておりました。

 

 国東バスターミナルの時刻表です。以前は夕刻まで運行されておりました「国大線」も、最終便は13時台となっておりまして、その代わりに杵築バスターミナル・杵築駅へ運行されております先述の鉄道線「国東線」の名残であります「国杵線」が18時台まで運行されておりまして、少なからず足は確保されていると言ってもいいかと思います。

 

 その一方、国東観光バスが運行します路線に関しましては本数も少なく、見た限り寂しい印象さえも感じさせられる所でもあります。けれども、使用車両も日中には先述及び以下画像の日野ポンチョのようにコミュニテイバス「おでかけ号」として運行される場合もありますので、学生さんなど沿線の足を思えばこの本数も仕方がない所ではあります。

 

 尚、土日祝日となりますと以下の時刻となります。ちなみにその下の画像にもあります日野ポンチョが運行されております岩戸寺への路線も運休となっておりまして、現地で休む形となっているそうであります。

 

 (日野ポンチョは土日祝日は岩戸寺で休むようになっております)

 

 

 さて、前回までは日野ポンチョ・「国大線」で利用しましたいすゞエルガミオ(大分200か・855、いすゞ2KG-LR290J3)をご紹介しましたが、それ以外の訪問時収めました路線車両をご紹介してまいります。

 

 ご紹介しておりますように、国東バスターミナルでは大分交通国東営業所・国東観光バス国東営業所とを併設しております。そのため、大分交通所有車・国東観光バス所有車が揃って見られております。かつては、大分空港線「エアライナー」専用車の所属車両も見られておりましたが、現在は見られなくなっております。

 

 

 まずは、大分200か・655の隣におりましたいすゞエルガミオノンステップバス(大分200か・646、PDG-LR234J2)でありますが、この車も「国大線」・「国杵線」の専用車両の1台として存在しております。それにしても、その下の画像の大分200か・855との並びを見ますと見た目が違っている事も伺えるでしょうか。

 

 

 一方、車庫奥にはいすゞエルガミオワンステップ(大分200か・・62、KK-LR233J1改)の姿がありました。この車は、平成12年式である事からも予備車として存在している事がわかりますが、このエルガミオももう20年を超えておりますので、正直早いなという事を実感する所でもあります・・・。

 

 

 こちらは、画像左側が国東観光バスのいすゞジャーニーLR(大分22か19-94、U-LR332J)、画像右側の車が移籍車でもあります日野ブルーリボン(大分200か・636、KC-HU3MMCA)であります。国東観光バスのジャーニーLRは、元は大分交通の車でしたので、「赤バスカラー」でありましたが、現在は画像のように青いラインが入っている事がお分かりいただけます。

 

 また、日野ブルーリボンに関しましては大分交通では珍しい後乗りの車でありまして、予備車ではありますが、「国大線」や「国杵線」で使用される事があります。以前は、その下の画像にあります西日本車体(西工)58MC架装の車両(大分22か18-95・三菱U-MP218K)が存在しておりましたが、その車が国東観光バスに移籍しておりましたので、別府営業所に所属しまして「APU線」に使用されておりましたブルーリボンがコンパートされるに至っていたようであります。

 

 (平成26年撮影、大分22か18-95)~その後国東観光バスに移籍→廃車
イメージ 13

 

 

 ここからは、国東観光バス所有車メインでご紹介します。この国東観光バス所有車両も、大分交通からの移籍車が多く見られておりますので、その分古い車両も多い事が伺えます。また、大分交通時代にLED行先に改造されてもいた車もありましたが、移籍しまして再び幕式に戻されている車も見られております。

 

 

 まず画像は平成4年式の日野レインボー(大分22か18-21、U-RJ3HJAA)でありますが、後述の車と違う点ではライト周りが銀色となっておりまして、見た目から違っている事も伺わせております。尚、大分交通時代は大分市内の路線にも使用されておりましたが、国東観光バスに移籍しまして幕式行先に戻されております。

 

 (大分交通時代)~平成28年撮影

 

 こちらの平成7年式レインボー(大分22か19-93、U-RJ3HJAA)は、ライト周りが黒となっておりまして、いわゆる本来の姿でもあります。この車に関しましてもその下の画像にありますように大分交通に所有していた経緯もありますが、ラインが変わった所からも国東観光バス所有車に変わった事も伺わせる所ではあります。

 

 (大分交通時代)~平成25年撮影

 

 

 今回収めました車の中で注目される車が、画像の富士重工6E架装車のいすゞLR(大分22か18-20、いすゞU-LR332J)であります。この車に関しましても、大分交通に所有しまして大分市内の路線で数年前まで活躍していた車でもありまして、大分交通では最後の1台でもありましたが、国東観光バスに移籍しまして活躍する姿が見られております。ちなみに、導入されました平成4年には富士重工では7E・8E架装車が製造されていながらも、いすゞジャーニーに関しましてはU-規制車まで6E架装車で製造を行っておりましたので、結果6E架装車での導入となっていたものでもあります。

 

 (大分交通時代)~平成28年撮影

 

 

 整備場に目をやりますと、三菱エアロミディ(大分200か・964、KK-MK26HF)の姿がありました。この車は元は南海バスからの移籍車でありまして、玖珠観光バスを経まして国東観光バスにやって来ておりました。本当に、ポンチョといいこのエアロミデイのいわゆる他の事業者からの移籍車の存在は古い車ばかりのこの事業者にあって、注目される所でもありましょうか。

 

 

 ここからは、廃車となりました車も紹介してまいります。画像右の予備車でもあります日野リエッセトップドア車(大分200あ・・84、KC-RX4JFAA)の隣におりますのが、富士重工8E架装の日産デイーゼルRM(U-RM210ESN)でありますが、この車はナンバープレートが飛び出てあったのが特徴である所から短尺車の大分22か18-98であったようであります。この車に関しましては、先述の3台よりも若い車ではありましたが、それでも残念ながら先に廃車となってしまうのは残念な所でもありましょうか。

 

 

 一方、片隅にもいすゞジャーニーLR(U-LR332J)の姿がありましたが、恐らくは大分22か19-95であったようであります。この車は、平成7年式でもありますが、この間に新たなエルガミオが導入されたりもしておりますので、廃車となるのも仕方がないでしょうか。それにしても、先輩も未だに見られるこの車庫内ではありますが、後輩がこのような姿となってしまうのもまさに運命なのではないかとも思ってならない所ではあります・・・。

 

 

 こうして、国東訪問を終えまして、往路利用しました大分200か・855で大分空港へと戻ります。今回は「国大線」ではなく「国杵線」としての運行ですので、先ほどの時刻表からもわかりますように、大分方面の夕刻便がなくなった今となれば区間短縮も仕方がない所ではないかと思ってならない所ではあります。

 

 (側面行先)

 

 (「国杵線」表示)

 

 

 そして大分空港へ戻ってまいりまして、後日ご紹介しますようにさらに「エアライナー」で大分へと戻る事になります。本当に「エアライナー」でしたら約1時間で大分市内へ行く事ができますが、「国大線」ですと倍の2時間近くかかりますので、そう思いますと今は「エアライナー」の存在が大きいかなと思う所でもあります・・・。

 

 

 今回まで3回にわたりましてご紹介しました国東訪問の話題でありますが、古い町並みの拝見あれば国東港の拝見、そしてバス車両の拝見とそれぞれできてよかったと思っております。特に、その2でもご紹介しました田深訪問に関しましては特認証深かったかなと思ってならない所でもありましたし、国東営業所訪問に関しましても日野ポンチョをはじめ大分交通で活躍歴のある車も見る事ができまして大変収穫のあった今回の訪問ではないかと思っております。ご覧の皆様も、金曜日に訪問できるならば「おでかけ号」に利用していただきたいですし、それ以外の曜日でも訪問しまして様々な姿を拝見していただければと思っております。

 

 (注)今回までご紹介しました大分交通・国東観光バス国東営業所の画像は、いずれも許可を受けまして撮影を行っております。