NO.2365 祝・豊肥線全線運行再開、3年半ぶり「SUGOCA大回り」(その3、熊本→立野編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)
令和6年10月記事より更新は夜間から朝に変更しています。

 

 NO.2363よりご紹介しております、豊肥線全線運行再開記念として3年半ぶりに行いました、第8弾になります「SUGOCA大回り」の模様をご紹介しておりますが、その2のNO.2364では、上の画像の817系電車で運行します4325Mに乗車しまして、鳥栖→熊本間の模様をご紹介しておりました。

 

 この列車は、鳥栖発八代行きの区間快速列車でありまして、鳥栖→大牟田間が快速区間、大牟田→八代間が各駅に停車するようになっておりまして、画像2からもわかりますようにワンマン列車でもあります。

 

 この列車では、7月に発生しました「令和2年7月豪雨」で被害を受けました玉名~肥後伊倉間も通過します。この区間では大規模な土砂流出が起きておりまして、そう言った事から1か月近くかかりまして復旧作業が行われておりました。そして、現在は画像のようにブルーシートによりまして応急処置が行われておりまして、今後のり面工事が行われる事になります。尚、その間にこの区間におきましては最高速度25キロの徐行運転が行われております。

 

 

 さて、ご紹介しておりますこの大回りは次の行程で行っておりまして、橙字は今回ご紹介します区間であります。尚、ご紹介しておりますように博多→南福岡間は今回の大回りのため移動したためでありまして、今回の大回りの中には入っておりません。

 

 博多→(普通・3223M)→南福岡→(普通・3223M)→二日市→(快速・4231M)→鳥栖→(区間快速・4325M)→熊本→(普通・1467M)→肥後大津→(普通・445D)→立野→(普通・445D)→宮地→(特急「九州横断特急3号」・1073D)→大分→(特急「ソニック52号」・3052M)→博多

 

 

 では、今回は豊肥線に入りまして、肥後大津駅を経ましてから、今回復旧しました区間内にある駅でもありまして、スイッチバックの出入口の駅でもあります立野駅までの乗車の模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 ご紹介しておりますように、豊肥線は肥後大津~阿蘇間におきまして平成28年の「熊本地震」、その後の大雨被害によりまして、土砂崩れなど大きな被害をうけておりまして、その結果約4年を費やしまして8月8日に全線再開へと至っておりました。本当に「豊肥」からもわかりますように、「豊後」と「肥後」を結ぶ重要な路線でもありますし、ビジネス客や観光客を運ぶ路線でもありますので、この再開はうれしい所ではなかったかと思ってならない所ではあります。

 

 

 この全線再開に伴いまして、豊肥線では別府・大分~阿蘇間でキハ185系気動車で運行されております「九州横断特急」が別府・大分~熊本間で運行されておりますし、同じく別府・大分~熊本間で熊本車両センター所属のキハ183系気動車で運行されております、以下画像の観光特急「あそぼーい!」も運行再開しております。

 

 (キハ183系気動車「あそぼーい!」)

 

 

 そして、新たに特急「あそ」も熊本~阿蘇・宮地間で新設されておりまして、「九州横断特急」と共通で運行されております。したがって、「九州横断特急」・「あそ」は以下画像のように大分車両センター所属のキハ185系気動車2両編成でワンマン列車の形でも運行されております。

 

 尚、この「あそ」の愛称はかつて豊肥線を運行されておりました急行「火の山」から、キハ185系気動車がJR四国から移籍しまして平成4年から別府・大分~熊本間で運行されていたものでありましたが、平成16年の九州新幹線部分開通に伴いまして急行「くまがわ」と統合した形で「九州横断特急」が新設された事に伴いまして「あそ」の愛称も姿を消しておりまして、今回16年ぶりの復活となりました。

 

 

 この時には、特急「あそ5号」が発車しようとしておりまして、私も発車標・行先を収めておりました。このうち、「あそ」の行先では「185 ASO」の表記が復活しておりまして、久しぶりの姿が見られておりました。尚、前期の「あそ」時代は「185 ASO」は赤字でありまして、今回は青字で表示されているという違いは見られております。

 

 (行先)

 

 また、「九州横断特急」と共通しまして愛称表示も全線開通プロジェクトに関しますイラストの表示となっております。尚、JR九州ではリニューアル(「AROUND」化)に伴いまして愛称表示が液晶表示となっておりまして、内側のボタンで変わるようになっております。

 

 (貫通扉にありますボタン)~5通りあります

 

 

 さて、今回この列車に乗車して阿蘇方面へは行きませんでしたが、非常に暑い中でしたので涼みをもらうために車内に入ってみました。ドア際には「KURO」こと「あそ くろえもん」のドアに注意を表しますイラストが目に入ります・・・。

 

 そして車内を見てみますと、発車10分前にも関わらず乗客はいらっしゃいませんでした。正直「回送列車だったかな?」と思わせるような姿でしたが、まさかの空気輸送でこの後阿蘇方面へと向かう事になるのか?とさえも思わせるような姿でした。そんなこの日はお盆明けの平日でもありましたが、夏休み期間にもかかわらず乗客がいらっしゃらないのもやはり「新型コロナウイルス」によります需要減が響いているのでは?とも思わせる姿でもありました。

 

 (1号車)~指定席

 

 (2号車)~自由席

 

 

 この後、三角線三角駅からの534D(熊本車両センター所属のキハ40 8120で運行)が熊本駅に入ってきました。この時の乗客も10数名ほどでしたが、正直三角線も日中でも2両編成のイメージが強いだけにこの1両編成の姿には驚かされる所でもありました。

 

 

 そして、13時39分に「あそ5号」は熊本駅を発って行きました。ちょうど発車1分前に1名の乗客が自由席に乗車したのを確認しておりましたが、それだけしか乗客がいらっしゃらずに発車して行くのも、今回新設されました特急列車とは言えども正直寂しい所ではなかったかと思ってならない所でもありました。

 

 

 さて、私は「あそ5号」の後続列車であります、1467M(熊本駅13時46分発)に乗車しまして、その列車の終点でもあります肥後大津駅へと向かいます。

 

 今回乗車しました1467Mは、熊本車両センター所属の815系電車NT7編成でありましたが、画像にもありますようにオールロングシートでありました。それにしても、前回ご紹介しました鳥栖→熊本(→八代)間の4325Mが817系電車でありましたが、やはり通しメインの乗客が多いならば817系電車、区間利用メインの乗客が多いならば815系電車の方がいいのではとも思いますし、かつ距離が短い熊本~肥後大津間ではこの815系電車は適任ではないかとも思う所でしょうか。

 

 (1467M車内)

 

 

 この列車では、途中南熊本駅で後述のキハ200系気動車で運行します445D(←423D)の折り返し前列車の422D、原水駅ではこの後「九州横断特急3号」として運行されますキハ183系気動車で運行しております「あそ4号」などとも行き合います。

 

 

 こうして、14時22分に乗車しました1467Mは終点肥後大津駅1番ホームに到着しまして、この後後続列車にもなります445Dの到着を待ちます。この時には、乗客も大きく減っておりまして、私が乗車しておりました1両目も数名程度でもありました。尚、この列車は7分後の14時29分に1474Mとして熊本駅に戻る事にもなります。

 

 

 一方、3番ホームでは1474Mの後に発車する事になります、キハ200系気動車(101番ユニット)で運行されております424D(肥後大津駅14時49分発)の姿がありました。この時は、先行で1474Mの方が先に発車する事にもなりますので、この時点ではまだ肥後大津行きの行先のままでもありました。

 

 

 さて、これからさらに立野・阿蘇方面へ向かう事になりますが、今回の運行再開では阿蘇方面に普通列車が15本、特急列車が5本運行されておりまして、計20往復が確保されております。尚、普通列車は朝夜各1本を除きまして、熊本・肥後大津~宮地間の運行となっておりますし(朝夕各1本は熊本~豊後竹田間の運行)、このうち特急列車は現在2往復が平日は運休しておりまして、やはり「新型コロナウイルス」によります需要減は避けられない所ではあります。

 

 (アップ)~赤の部分が特急列車です、詳しく見たい方は画像をクリックしてご覧ください

 

 

 そして、肥後大津駅までは423Dであります、この後445Dとなりますキハ200系気動車2両(102番ユニット)が2番ホームにやってまいりました。これによりまして、先述のように3番ホームには熊本行きの姿がありましたので、その下の画像にもありますようにキハ200系気動車同士の2ショットも収める事ができておりました。

 

 (キハ200系気動車同士の2ショット)

 

 

 宮地行き445Dは、肥後大津駅で8分停車しまして立野・阿蘇方面へと進んでまいります。本当に、8月7日まではここから先は行く事はできなかったため、全線運行再開が正直嬉しい所でもあったほどでした。

 

 

 445Dは、立野駅へと進んでいきます。進んでいくにつれて、光景も大きく変わっていきますが、本当にこの日は天気が良くて良かったなとも思わせるような姿でもありました。

 

 

 さらに、画像にもありますように徐々に登って行きます。このような光景も数年間見る事ができなかった光景でもありましたので、正直懐かしさがこみ上げる所でもありました。本当に、そう言えばそんな姿も見られていたっけなとも思わせる所でもありましたが・・・。

 

 

 こうして、列車は立野駅へと進入して行きます。以下画像のように、隣の線路には阿蘇方面からの線路と合流、さらにその先には昨年までに既に新しく設けられておりましたホームの姿がありまして、こうしてやって来る事ができていた事からもわかりますように、「熊本地震」から復旧する事ができていた事を実感させる姿が見られておりました。

 

 (隣は阿蘇方面からの線路)

 

 (立野駅ホーム)

 

 

 こうして、445Dは立野駅2番ホームにやってまいりました。ここから隣の赤水駅までの間にはスイッチバックを行う事にもなりますので、一旦折り返す形となりますので4分間停車します。

 

 

 今回は、熊本駅から豊肥線に入りまして、肥後大津駅で乗り換えまして立野駅までの乗車の模様をご紹介しましたが、正直豊肥線全線開通が喜ばしい事が伺える所ではないかとも思います。そう言った事が普通列車が10往復以上設定されているからこそではないかとも思いますが、特急「あそ」の利用者が平日とはいえ利用者がいないと言うのも正直辛いスタートかなとも思う所ではあります。やはり「新型コロナウイルス」によりまして観光客の需要が減っていると言うのもあるのではないかとは思いますが・・・。次回は、特に注目していただきたいスイッチバックでの光景などもご紹介しますので、次回その4もご覧いただきたいと思います。