番外 佐賀地区の再編路線で自社運行として残りましたかつての優等路線、昭和バス多久~武雄線のご紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでも、NO.2274NO.2275NO.2276の3回にわたりまして皆様にご紹介しましたが、去る3月31日をもちまして、昭和自動車(昭和バス)の佐賀地区再編区間の運行は終了しまして、他社に移管されました区間あれば完全廃止となりました区間もあるなど、この日を境に大きく様変わりする事にもなりました。

 

 この運行終了となりました路線では、上の画像にもありますように、古湯温泉から北側の北山方面の区間(佐賀200か・945、いすゞSKG-LR290J2)や、それ以外の佐賀市富士町の路線や神埼・三瀬方面の路線、さらに小城から牛津方面の路線などが対象となっておりまして、このうち佐賀~神埼間、三瀬車庫~三瀬宿間が完全廃止されております。

 

 そして、佐賀~北部バイパス~小城間の路線も以下画像のように3月末をもちまして完全廃止されておりまして、最後の乗車の模様(画像は佐賀200か・184、日野KK-RJ1JJHK)は次回皆様にご紹介しますが、末期は1往復しか存在しなかったこの路線もついに終止符が打たれておりまして、実は佐賀~小城間を最速で行く事ができておりましたこの路線も姿を消しております。

 

 

 そして、他の路線のように他社移管とまではなりませんでしたが、今回1往復を除きまして自社の乗合タクシー化されました路線が多久~武雄温泉間の路線でありまして、本来は佐賀地区再編区間探訪の話題でご紹介する予定でしたが、掲載画像枠の都合で掲載できませんでした。今回は、3月に撮影を行っておりました多久~武雄線に関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この多久~武雄線の運行区間は・・・

 

 多久市役所前~多久駅北口~本多久~(馬神トンネル)~北方大崎~武雄温泉駅~武雄市図書館前~竹下町

 

となっておりまして、武雄温泉駅~多久駅間は約35分で運行されております。また、数年前には経路変更も行いまして、武雄市図書館前まで乗り入れるようにもなっております。そんなこの路線の運行本数は、以下画像のようにわずか7往復で運行されておりまして、この後の平成3年時刻表からしますと大きく減便されている事が伺わせております。

 

 その平成3年時刻表です。当時は16往復多久発着所~武雄温泉間で運行されておりまして、それからしますと大きく減便されている事がわかりますが、かつては呼子・唐津、さらには福岡からもこの多久を経由しまして運行されていた事もありまして、高速道路網も存在していなかった事もありまして武雄温泉へ行かれる方々のために優等路線の1つとしても存在してもいましたし、武雄に営業所も存在してもいました(現在の九州ひぜん信用金庫がある所)。

 

 また、上の画像の時刻表が作成されておりました平成3年の時点では、その前に設立しておりました、子会社でもありました多久昭和交通と昭和バス(武雄営業所)との共同で運行されておりましたが、その後武雄営業所が廃止、さらに多久昭和交通も解散となりまして、現在は佐賀営業所の直営路線として運行されるに至っておりました。

 

 

 使用車両は、かつて唐津方面へ直通していた頃は大型の路線車両も運行されておりましたが、その後は中型車両、さらに小型車両が主となっておりまして、小型車両にはその下の画像にもありますように日野ポンチョ(佐賀200か・833、SKG-HX9JLBE)が運行されておりまして、武雄市の竹下町バス停の先にあります武雄車庫の現地出退勤で運行されてもいました。

 

 (佐賀200か・406、日野U-RJ3HJAA)~平成24年撮影、既に廃車?

 

 (佐賀200か・833)

 

 

 ここからご紹介します画像は、画像4・後述の撮影場所であります、北方町の西杵バス停での画像です。改正後には、画像のように平日は8往復に増便されておりまして、このうち朝の1往復が中型の路線バスが運行されておりまして、利用者の利便性を向上させたダイヤに変わっております。尚、土日祝日は7往復全てが乗合タクシー化されておりまして、乗合タクシーがメインである事も伺わせております。

 

 (時刻アップ)

 

 西杵バス停掲示の時刻表です。よく見ますと「ワゴン」の文字が目立っております。それだけ乗合タクシーの割合が高い事も伺わせておりますが、平日朝1便がバス便が残っている事もお分かりいただけるのではないかとも思います。

 

 

 さて、この日の武雄行きの姿をそのバス停で収めておりましたが、バスが来る前に画像のタクシー事業部所有のトヨタエスティマハイブリッドが通過しておりまして、乗務員教習が行われておりました。恐らくこの車でバス停やコースを見て行っていたのではないかと思われますが、その後この車が路線に入ると言った動きはないようであります(専用車にはトヨタハイエースが使用されているようです)。

 

 その直後に、今度は中型バスによります武雄温泉行きが入ってまいりました。この時の便には、画像の車(佐賀200か・113、いすゞKK-LR233J)が使用されておりまして、小型車両であります日野ポンチョが運行する便ではありませんでした。それにしても、この路線では自社路線としては残る訳ではありますが、それでもタクシー事業部運行に変わると言うのはそれほど乗務員不足が深刻であるという事が伺える所ではないかとも思ってならない所ではあります。

 

 

 場所は変わりまして、武雄温泉駅であります。この武雄温泉駅と言いますと、この北口で他に祐徳バスが、南口でJR九州バスの路線バスも発着する駅でもありますが、そんな中で乗合タクシーメインでの運行で昭和バスが残ってよかったのではないかとも思ったほどではあります。そんなこの駅で、私は先回りしましてバスの到着を待ちましたが、この日の乗客はわずか数名、中型車両で使用されているとはいえども少なすぎる乗客であると言ってもいいかとも思います。

 

 (乗客数名で武雄温泉駅に到着)

 

 

 先述にもありましたように、この多久~武雄線もかつては武雄温泉へ行かれる方々への優等路線の一つとして存在していた訳でありましたが、それが報いられずに、バス利用者の減少によりまして現在は平日8往復・土日祝日7往復の乗合タクシーメインの路線となってしまった事に関しましては正直残念ではないかと思います。それでも、他の地区とは違いましてこちらは自社路線として残った訳でもありますし、利用者に反映するべく増便も行っておりますので、これからも今後減便もしくは廃止ともならないよう、今後の利用を望みたいものであります。