実際に、上の画像は熊本～延岡線「たかちほ号」の続行として使用されている姿をご紹介しておりますが（平成２５年撮影）、多客期には特急バスの続行としても使用される事もありまして、塗装は貸切塗装なのに対しまして、実際は路線改造を施していると言う変わった姿が見られるのもこの車の特徴であると言ってもいいのではないかとも思います。
さて、このように貸切塗装のままで路線に使用されると言う変わった姿が見られるのはこの車だけと思われた方もいらっしゃるのではないかと思いますが、実際は産交バス所有でもう１台存在しておりまして、先頃残念ながら廃車となっております。今回の「一日一鉄バス」バス編では、２８－５９の続番でもありました（熊本２２か）２８－６０（日産デＵ－ＲＡ５２０ＲＢＬ）をご紹介してまいります。
この車は平成６年式でありまして、導入は上の画像１・２の２８－５９と同時導入でもありまして、他にも２８－６１・２８－６２も導入されておりました。
新製配置は旧熊南産交八代営業所でありまして、八代地区からの観光客を中心に利用されていた他、以下画像のように「産交ナイスディツアー」としても運行されておりまして、バスツアーなどでもその運行している姿を見る事ができておりました。
しかし、平成１７年に熊南産交が産交バスに継承されると、この車も産交バス所有として使用される事となりました。上の画像は平成２０年に撮影していた画像でありましたが、この時は産交バス所有として使用されていたものでありまして、熊南産交所有ではありません。
この車の使用路線は、画像の姿からもわかりますように、
赤崎（池の浦）～松島～上天草高校（旧・大矢野高校）～さんぱーるの路線でありまして、上天草高校を経由する所からもわかりますように、いわゆるスクール路線と言う印象さえも感じられる路線でもあります。尚、現在もこの系統は存在しておりまして、本数は平日・土日祝日とは違いますが毎日運行されております。
それでも、この車の場合はステッカーと言う形で表示を出しておりましたので、路線自体は固定していたのではないかとは思われます。やはり、一般路線車とは違いまして貸切からの転用車でもありましたので、一際目立つ存在ではなかったかと思われましたね。
その後、今年までこの車は使用されていたようでありますが、残念ながらこの車は廃車となりました。急行味4さんが撮影されていた頃と比べましても、ステッカーの色は褪せてしまっておりましたし、側面のステッカーに関しましても、急行味4さんが撮影されていた上の画像のステッカーでは「大矢野高校」と書かれていたのを、学校名が改称された事から「上天草高校」に書き換えられた跡まで残っていたなど、最後までこの車はその路線で使用されていた事も伺わせておりました。
（側面サボの部分）～「上天草高校」に書き換えられた跡あり
それにしても、この時は産交バス西部車庫においてナンバーを切られた状態で留置されておりましたが、ステッカーの色あせた姿を見ましてもそれほど活躍していた事が伺えていたように思います。こうして見ましても、やりきった感も否めないのではないかとさえも思ったほどでもありましたがね。
それにしても、私も画像１・２の２８－５９が路線化改造を受けていた事を知ってはいましたが、それ以外にこのように路線化改造を受けていたとは思わなかっただけに、最初私も２８－５９が廃車になったのかな？とさえも思ったほどでした。しかし、それ以外にも続番の２８－６０がこのように路線化改造を受けていた訳ですので、まさに貴重な存在であったのではないかと思う所でもありましょうか。とにかくこの車には私もお疲れさんと言いたいとも思います。
（注）今回の作成では、一部画像を急行味4さんから提供いただきました画像を使用しまして作成に至りました。本当に提供ありがとうございます。
また、西部車庫画像は敷地外より撮影しております。