当ブログでは、次回より京浜運河を運行する鶴見線・南武支線(尻手~浜川崎)をご紹介してまいりますが、今回はその鶴見線・南武支線を運行します205系改造車をご紹介したいと思います。
この205系改造車は、これまで鶴見・南武支線を運行しておりました、101系(南武支線)及び103系(鶴見線)の置換用として南武支線が平成14年に、鶴見線が平成16年から平成17年にかけて投入されたものでありまして、南武支線が3編成6両、鶴見線が9編成27両投入されております。
この205系の元の運用は、南武支線の車両は三鷹電車区(現・三鷹車両センター)に所属しておりました4両で元は総武・中央緩行線に使用されていた車両、南武支線の残り2両及び鶴見線のクモハ・モハユニットは山手電車区(現・東京総合車両センター)に所属していた車両で山手線に使用されていた車両、そして鶴見線のクハの車両は川越車両センター(←川越電車区)に所属していた車両で、埼京線に使用されていた車両で構成されております。
(元山手線に使用されていたクモハ204-1100番台)
(元総武・中央緩行線に使用されていたクモハ204-1000番台)
これらは、いずれの路線とも次世代車両が導入されたためでありまして、例えば山手線・中央・総武緩行線の場合はE231系が導入されまして、その余剰分を改造の上、各路線に転用されているのです。
この改造では
クモハ204-1000・1100番台 モハ204 クモハ205-1000番台 モハ205 クハ205-1100番台 サハ205を種車としておりまして、いずれも先頭車改造を施しております。主な改造内容としましては、
行先表示のLED化 前照灯のHID化 ワンマン改造(南武支線のみ) パンタグラフのシングルアーム化(以下画像)などを施しておりまして、上の画像でもわかりますように、前面は従来の205系とは大きく異なっているのがわかります。
また、行先表示のLED化では、よく見ますと方面によりまして行先表示が異なります。実際に、画像の鶴見行きは橙色の表示でありますが、
海芝浦行きは緑色の表示となっております。こうして見ましても、夜間は見やすいのではないかと思いますが、昼間は少々見にくいのもわかるのではないでしょうかね。
尚、行先表示は画像のようになっておりまして、いずれも共通であります。それにしても、鶴見線の車両が南武線を、逆に南武支線の車両が鶴見線を運行する事は回送以外ないと思いますが、こうして用意されていると言う事は今後運行される事も考えられると言ってもいいかと思いますね。
車内は、画像のようにロングシートとなっておりますが、シートモケットは変更された画像のような緑のタイプに加えまして、従来からの茶色系のタイプもありまして、シートに関しましてはそれぞれかつてのイメージを残しているものあれば、変化が生じているもの様々ではないかと思います。
これら車両の所属は中原電車区所属となっておりまして、弁天橋駅の近くに存在しております鶴見線営業所の所属となっております。そのため、南武支線の車両も運用上一旦鶴見線営業所に戻る運用が存在しておりまして、実際に浜川崎駅のホーム外側の側線より扇町寄り奥の操車場から鶴見線に入りまして、鶴見線営業所に戻る運用が存在しております。
私も雑誌等を見まして、この205系改造車の存在は知ってはいましたが、こうして実際に見る事になりますと正直従来の205系の印象と大きく変わっているように思います。尚、タイトルにもありますように「都心」から「京浜運河」へと運行範囲が変わりましたが、他にも仙石線や武蔵野線など、205系改造車も各地へ移って活躍を行っております。これからも、利用者の足のために、ぜひとも運行していただきたいと思うところでもあります。