当ブログでは、NO.2195におきまして、熊本県南阿蘇村にあります立野駅の現状などに関しましてご紹介しておりました。
立野駅は、JR九州豊肥線・南阿蘇鉄道高森線との接続駅となっておりまして、JR側に関しましては豊肥線阿蘇方面におきましてスイッチバックとなっておりまして、転向線(引き上げ線)が東側ののぼった所にありますので、それから阿蘇方面へと向きを変える形となっております。
しかし、この駅周辺も、平成28年の「熊本地震」では大きな被害をうけておりまして、それに伴いまして豊肥線は肥後大津~立野~阿蘇間で、南阿蘇鉄道では後述のように立野~中松間で寸断されておりまして、豊肥線は令和2年度に、南阿蘇鉄道は令和4年度にそれぞれ復旧が予定されております。
尚、立野駅の豊肥線ホームでは、既に復旧の動きが見られておりまして、きれいなホームが完成しております。これは一足先に肥後大津~立野間で復旧させようという事で工事が着手していたためにこのような姿が見られておりますが、やはり全線復旧してからと言う事になりましたので、このホームに列車が来るのは令和2年になりましてからと言う事になるようであります。
さて、今回からは寸断されております南阿蘇鉄道の話題を数回に分けましてご紹介してまいりますが、先述のように南阿蘇鉄道高森線も立野~中松間が「熊本地震」のため寸断されておりまして、現在は南阿蘇鉄道の名所の一つでもあります画像の「立野橋梁」には列車は走っておりません。
(路線図)~見晴台駅
また、運行列車も現在は上下合わせて平日はわずか3往復、土休日等(注)は最高4往復しか運行されず、土休日等は在来用の車両も基本1往復のみの運行となっております。それ以外に運行されておりますのは、画像のトロッコ列車「ゆうすげ号」でありまして、それほど観光に特化している事も伺えるようでもあります。
((注)土休日等は土曜日・日曜日・祝日・夏休み・冬休み・春休み時を意味します)
(トロッコ列車「ゆうすげ号」)~詳細は後日ご紹介します
(在来用車両、MT-3000形気動車3001号)~平成22年撮影
さて、ここから皆様にご紹介しますのは、タイトルにもありますように「念願の訪問」でもありました、運行されている区間の中にある駅でもあります、南阿蘇村の見晴台駅に関しましてご紹介してまいります。
見晴台駅は、南阿蘇鉄道に転換されまして半年後の昭和61年10月に開業しました駅でありまして、当初は展望台が付いた駅であったようでありましたが、その後は現在の形に改築されております。また、海抜512.4メートルの所に駅が設けられておりまして、阿蘇山の外輪山の麓の所にこの駅が存在しております。
この駅自体は、普段は利用者もさほど多くはないようでありまして、「熊本地震」以前でも1ケタ台の利用者数でもあったようであります。しかし、現在も列車利用でない場合でも後述の事もありまして注目される駅ともなっておりまして、全国各地から観光客の姿も見られるようにもなっておりまして、駅ノートでもそう記されている姿も見られております。
(名前等は編集で処理しております)
見晴台駅の時刻です。先述のように、現在は平日はわずか3往復、土休日等はわずか最高4往復であります。特に土休日はトロッコ列車「ゆうすげ号」2~3往復が在来車両よりも多く運行されておりまして、観光客を中心とした路線に様変わりするようでもあります。
また、運賃表にはこれまでJRとの乗り換えに対応した運賃表となっておりましたが、現在は寸断されている事もありまして、中松駅以降、JR線内に関しましては「✖」印が見られておりました。
見晴台駅のホームです。ホームは1面1線の線路配置となっておりまして、駅の両方もまっすぐしている事もありまして、気持ちのいいような形となっている事が伺わせております。尚、今回の訪問時には、残念ながら列車が運行している時の姿を収める事ができませんでしたが、運行している時の姿を収める事ができていたならば、まだ尚の事よかったのになとも思ったほどでした。
(立野(中松)方)
(高森方)
さて、駅内へ戻りますと、画像のようなパネルがありましたが、これは「マンガよせがきトレイン」のパネルでありまして、平成29年4月から11月末、平成30年2月から11月末まで運行されておりました、MT-2000形気動車を使用しましたラッピング列車の事でありまして、小学館の雑誌で活躍されている(いた)漫画家・原作者117名の寄せ書きがラッピングされておりまして、「熊本地震」で被害を受けております南阿蘇鉄道を応援しようとする姿が見られておりました。私自身も、この見晴台駅とともにこの列車の姿を収めたかったのですが、残念ながら収められなかったのが悔やまれる所でもありました。
尚、これら漫画家・原作者の寄せ書きの現紙は高森駅に展示されております。この模様は後日当ブログでもご紹介させていただきます。
そして、この駅が最も知られるようになりましたのが、画像のキリンビバレッジ「午後の紅茶」のCMでありまして、この見晴台駅を中心に今年の春まで4シリーズが放映されておりまして、大変注目を集めておりました。
「午後の紅茶」のシリーズCMは、「熊本地震」が発生しました年の平成28年冬から、平成29年夏・平成29年冬・平成30年冬の4回にわたりましてCMが放映されておりまして、地元の女子高生役の上白石萌香さんを主人公に、見晴台駅周辺や白川水源などで撮影が行われておりまして、南阿蘇鉄道を使った撮影では列車を運休させてまで撮影を行っていたほどでもありました。
また、このCMではキリンビバレッジの自動販売機も見られますが、一時はCMの度に置いたり撤去したりもしていたそうでありましたが、CMによりまして観光客もこの駅に来られる方が増えていた事もありまして常時置くようになっております。
所で、この自動販売機の中身を見ましても、「午後の紅茶」シリーズしか置かれておらず、それ以外の商品は発売されておりません。それほどここでCM撮影が行われていた証でもあった訳でもありましたので、わからなくはない所ではないかとも思う所であります。
私自身、この見晴台駅など南阿蘇鉄道が運行されている所では、10数年前に訪問した事がありましたが、「午後の紅茶」CMを見まして、是非とも訪問したいと思いましてこれまで何度か出向いておりました。しかし、予定しておりました熊本方面からここまで運行されている唯一の交通機関でありますバスに間に合わなかった事もありましたし、途中で家庭的な理由などもありましてこの訪問を断念せざるを得なかった事も数度あったほどでして、今回の訪問はまさに念願かなっての訪問でもありました。
特に、この訪問日であります7月21日は九州北部では大雨も降ったりもしておりましたが、幸いこの地では天気も悪くもなかったのが救いではあったと思ったほどでした。
それにしても、本当に「午後の紅茶」の自動販売機のみのこの駅ではありますが、この地が観光スポットでもある事には間違いないのではないかと思います。この訪問時にも地元や関東からの観光客も数組見られておりまして、まさにCM効果が出ているのではないかとも思う所ではあります。残念ながら、この「午後の紅茶の」シリーズCMは終了したそうではありますが、観光客もいらっしゃるほどCM効果は出ているのではないかとは思いますので、ご覧の皆様も機会があります方は是非ともこの見晴台駅に出向いてみてはいかがかとも思います。