番外 九州産交バス「ひのくに号」の一昨年・今年導入新車&「ひのくに号」に運行されていました深夜便 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 一昨年暮れと今年に入りまして、九州産交バスでは福岡~熊本線「ひのくに号」におきまして新車の導入が見られておりまして、一昨年2台・今年は2台が導入されておりまして、いずれも新規制であります2TG-規制車で導入されております。
 
 まず、一昨年の平成29年暮れには、上の画像1・2の日野セレガ(2TG-RU1ASDA)が導入されておりまして、4列シート・後部トイレ・コンセント付きで導入されております。この導入は、平成27年以来2年ぶりの導入となっておりまして、コンセントなしがメインの古参車両とコンセント付きの新しい車両との格差が見られてもいます。
 
 これら2台は、昨年いずれも今年開催されます「ラグビーワールドカップ」のナンバープレートに希望ナンバーで「改番」されておりまして、これによりまして緑ナンバーから白地のナンバープレートに改まっております。尚、「改番」と言う事で元のナンバーは・・・
 
 熊本200か14-64→熊本230あ・935
 熊本200か14-65→熊本230あ・936
 
となっておりまして、あ・935に関しましては「九産交」の語呂合わせとなっております。
 
 
 また、今年に入りましてからは、三菱エアロエース(2TG-MS06GP)が2台導入されておりまして、三菱エアロエースに関しましては平成24年に導入されました「あそ☆くま号」向けの熊本200か・968及び・969以来7年ぶりに導入されておりまして、熊本200か15-87、熊本200か15-98の2台が運行に入っております。
 
 (熊本200か15-87)~その下の画像では取り付けられているエンブレム
 
 このうち、画像にはありません熊本200か15-98に関しましては、早々に改番されておりまして、改番前は熊本200か15-64を名乗っておりましたが、事情によりましてその番号に改番されております。
 
 また、この新車では、これまでも述べておりますように新たな三菱エアロエースとなっておりますが、新たなエアロエースではエンジンがコンパクトされておりますし、AMT車と言う事もありましてギアチェンの必要もほとんどないとの事であります。この姿を見ましても、ついに九州産交バスにも新タイプのエアロエースが導入された事を実感させる姿ではないかとも思いますし、後述の画像にもありますBKG-規制のエアロエースも所有している事で、それからしますとエンジンも静かになった事もより実感する所でもないかとも思います。
 
 
 さて、そんな「ひのくに号」ではありますが、以下画像にあります現在は通常の最終便を除きまして、天神高速バスターミナル発着・博多バスターミナル経由となっておりますが、かつて、平成26年から平成27年までの1年間、福岡~熊本線「ひのくに号」におきまして、深夜0時台に福岡を発ちます深夜便が運行されておりました。
 
 (2月乗車時、最終便、熊本200か・805、三菱BKG-MS96JP)~番外参照
 
 
 この深夜便運行開始のきっかけは、この年3月のダイヤ改正まで運行されておりましたJR特急「有明」の熊本駅発着廃止に伴うものでありまして、利用者から現在通常の最終便(天神高速バスターミナル23時40分発スーパーノンストップ便)よりも遅い便を運行させてもらえないかという要望があった事から、この深夜便が運行を開始したものでありました。
 
 この深夜便は、金曜(日付変わって土曜)~日曜(日付変わって月曜)及び祝日・祝日の前日に運行されていたものでありまして、毎日運行されておりませんでした。発車時刻も、天神を0時20分に発つようになっておりまして、植木インター経由で所要約2時間で運行されておりました。したがって、終点の熊本交通センターには深夜2時20分に到着するようになっておりまして、その2時間15分後の4時35分には福岡空港行きの始発便が発つようになっておりました。
 
 
 肝心の料金は、当時の福岡~熊本間の通常運賃であります2060円の倍額であります、4120円となっておりまして、通常料金よりも倍の値段で利用する形となっておりました(その後は後述)。尚、「ひのくに号」往復券・回数券をお持ちの方は、それら券+追加料金2060円を払う事で利用できておりましたし、「SUNQパス」をお持ちの方は追加料金なしで利用する事ができておりまして、予約しないと利用する事ができませんでした。
 
 
 ここからは、平成26年に「ひのくに号」深夜便を利用していた際の模様を皆様にご紹介してまいります。
 
 
 画像は深夜0時過ぎに天神バスセンター(旧称)付近を撮影したものでありますが、既に「ソラリアステージビル」のシャッターが閉じられておりまして、ここから新天町や西鉄福岡(天神)駅へは足を運ぶ事ができなくなっておりました。と言いますのも、西鉄電車も運行を終了しておりますので、閉じられている事もわからなくはない所ではあります。

 
 さらに天神バスセンターへ向けて進んでまいります。画像は三越前の広場でありますが、本来ならばこの広場の所にあります後述のエスカレーターを使って天神バスセンターへと進む事ができるようになっております。それにしても、天神バスセンターでは既に人影もなく、見ていて寂しい印象さえも感じられておりました。本当に、普段賑やかなこの広場周辺としましても対照的な姿でもありました。
 
 その天神バスセンターへ向かう事ができますエスカレーターでありますが、残念ながら既に閉じられておりました。そのため、そこからは天神バスセンターへ向かう事ができなくなっておりました。
 
 (止まっているエスカレーター)
 
 一方、福岡(天神)駅・降車場へ向かうエスカレーターも、この時間は閉じられておりました。そのため、降車場へ行く事さえもできなくなっておりまして、深夜0時台に天神バスセンターに到着する路線に関しましては、乗車ホームにて降車するようになっております。
 
 
 ここまでご紹介しましたように、ここでのエスカレーターの利用ができなくなっておりますが、深夜0時以降にバスセンターへ向かう事ができるのはこの南側にありますエレベーターのみとなっておりました。ですから、深夜利用の場合は必ずこのエレベーターを利用する事になります。尚、その後エスカレーターも利用する事ができるようになっておりまして、その分利用しやすくなっているようでもあります。
 
 
 こうして、エレベーターを利用しまして3階のバスセンターにやってまいりました。すでにバスセンター内は閑散としておりましたし、構内の売店も閉店しているなど、静かな姿が見られておりました。それにしても、現在の姿と違いまして天神バスセンターの印象も大きく違っている事もお分かりいただけるのではないかと思います。
 
 (参考、現在の西鉄天神高速バスターミナル)
 
 
 さて、画像は「ひのくに号」が発車します6番ホームの時刻表示でありますが、「24:20 熊本交通センター」と表示されておりました。このように表示されているのも、この日では最後の表示となっておりまして、当然の事ながらそれ以外のホームでは何ら時刻表示はなされておりませんでした。
 
 
 その後、後述の画像にもあります今回乗車のいすゞガーラ(熊本200か11-26、QRG-RU1ASCJ)がやってまいりました。この車はこの年導入されました新車でありまして、コンセントつきでもあります。やはり、倍額の運賃を支払う事になる訳でもありますから、このように新しいタイプが使用されるのもわからなくもない所ではあります。
 
 (車内)
 
 (コンセントつきの座席)
 
 この時乗車しました深夜便は、残念ながら私以外はもう一人いらっしゃるだけでありました。しかもその方も武蔵ヶ丘で下車されるそうでしたので、結局終点の熊本交通センターまでの利用は私一人となっておりました。私もまだいらっしゃるのでは?と思っていましたが、まさかの少なさに驚いたほどであった事を覚えております。
 
 
 こちらの画像は運賃表であります。本来ならば倍額での表示と言う所ですが、運賃表示は通常の運賃が表示されておりまして、深夜便である事を表します倍額の運賃表示はありませんでした。やはり、深夜便を運行しているのならば、倍額の運賃表示を出してくれればよかったのになとも思ったほどでした。
 
 (菊水インター運賃表示)
 
 (帯山中学校運賃表示)
 
 ちなみに、行先表示も通常の「植木インター経由 熊本」という普段の行先表示を出しておりまして、普段の植木インター経由便と変わらないような印象さえも感じられておりました。
 
 
 こうして、約2時間で、現在建物自体はなくなりました熊本交通センターに到着しました。先述のように私一人が下車する事になりましたが、すでに下車時は「回 送」の表示となっておりまして、この後西部車庫へ回送されて行く事になります。尚、この車は深夜便運行開始直前に導入されました新車でありましたが、私も新車のにおいを感じつつ半分の約1時間は寝ておりました。
 
 熊本交通センター内も、最後の画像のように静まり返っておりました。それでも、以下画像の熊本交通センター内にありましたコンビニはこの時深夜でも営業を続けておりまして、一際明るい姿が見られておりました。けれども、この撮影は深夜2時20分でありましたが、この1時間40分後の早朝4時には交通センターも開きまして、始発便(4時35分発福岡空港行き)の利用者を迎える事になりますので、このようなバスが来ない姿もわずかな時間でもありました。
 
 (交通センター内)
 
 (案内看板)
 
 
 その後、この深夜便は残念ながら平成27年6月に運行を終了しました。やはり、運賃が通常料金よりも高いと言うネックもあったようですが、それでも平成26年9月から運行終了までの間は、期間を限定する形で料金も福岡発の場合広川から先の利用者は+1000円の追加料金で利用する事ができるようになるなど値下げの策も行っておりまして、運賃も福岡~熊本間で3060円で利用できてもいまして、運行終了までの間にはお得な時期も実際存在しておりました。
 
 
 私としましては、正直深夜便の存在は大きかったのではないかとは思っております。何と言いましてもコンサートやプロ野球のナイターなどで遅くなった場合には熊本へ行かれる方・帰られる方にとってはふさわしいものではなかったかとは思いますし、そう言ったイベント帰りで集中する分現在も積み残しが発生すると言った事もあるのが現状でもあります。ですから、そう言った時にはこの深夜便の存在は大きかったとは思いますが、通常便がやはり通常の運賃で利用できる分、こちらに集中してしまった事は残念ではなかったかとは思ってならない所でもあります。