番外 相方にエンジン移植し廃車に・・・昭和バス「ＪＪ九州周遊バス」専用塗装三菱エアロバスのご紹介

 
　旅行会社のＪＴＢと、航空会社の日本航空（ＪＡＬ）との共同企画で、本州から九州向けのツアーバスが運行されておりまして、ＨＰによりますと、以下のルートで２泊３日の日程で運行されております。

　それが、日本航空系の旅行パックであります「ジャルパック」と、ＪＴＢ系の旅行パックであります「エースＪＴＢ」との共同企画であります「ＪＪ九州周遊バス」として運行されておりまして、以下のコースにおきまして運行されております。

　そのコースは・・・

　日田・ここのえ号（福岡→日田→九重夢大吊橋→黒川温泉→由布院→別府）
　阿蘇・高千穂号（別府→由布院→黒川温泉→高千穂峡→熊本）

の上記２コースが現在は設定されております（上の画像は以前設定されていた「柳川・ゆふいん・別府号」）。

　けれども、以前は以下のコースで運行されていた事もありまして、　

　その運行ルート・コースは・・・

　１　福岡・由布院・別府ルート
　２　別府・阿蘇・雲仙ルート
　３　雲仙・ハウステンボス・福岡ルート
　４　由布院・高千穂・黒川ルート
　５　霧島・人吉・阿蘇ルート
 

の５つのルートが設定されていた事もあります。

　運行しておりますのは、昭和自動車（昭和バス）でありまして、他にも長崎県営バスも運行を担当していた事がありました。またこの周遊バスには専用塗装の車も存在しておりましたが、残念ながらこのほど廃車となっております。今回は、その廃車となりました車に関しまして、これまでの画像からご紹介してまいります。

　この専用塗装を施しておりました車（福岡２００か１３－７８）は、平成１５年に昭和バスに移籍した車でありまして、元は自家用であります。また、車番が高いナンバーで登録されておりましたが、これは一旦唐津営業所に導入後（元佐賀２００か・２１１）に福岡営業所に転属していた車であったためでありました。

　年式は平成１２年式でありまして、形式はＫＣ－ＭＳ８２２Ｐと、スーパーハイデッカーで主に使用されている形式となっていたのも特徴でありました。また、一時は車庫証明（保管場所標章）が残されてもいまして、自家用であった事を伺わせる姿も見られておりました。

　(以下画像は、佐賀ナンバー（佐賀２００か・２１１）時代の福岡２００か１３－７８です（平成１６年撮影・画像が少々乱れている事はご容赦ください）)。

　また、この車の他にも２台が移籍しておりまして、計３台で移籍した車たちでありました。この詳細は以下の通りでありまして、これら車は移籍当初はいずれも唐津営業所に所属しておりまして、その後２台が専用塗装に変更しまして福岡営業所に転属しておりましたし、１台（福岡２００か３８－９１）に関しましても貸切塗装のままで福岡営業所に転属しておりましたが、平成２２年頃に唐津営業所に再転属したものの、平成２９年に福岡営業所に再転属しております。

　佐賀２００か・２１０→福岡２００か１３－７７
　佐賀２００か・２１１→福岡２００か１３－７８
　佐賀２００か・２１２→福岡２００か１３－７４→佐賀２００か・６０２→福岡２００か３８－９１

　（佐賀２００か・６０２）～平成２３年撮影

　この専用塗装は、「ＪＪ九州周遊バス」の前身であります「ＪＴＢ・ＪＡＬライナー」時代からある塗装でありまして、画像にありますように、赤地に花を側面全体にあしらっておりまして、それぞれ県おきに花の形・色が違っていた事がわかります。まさに九州内を運行しているイメージがこの側面でわかる所ではないかとも思います。

　（ＪＴＢ・ＪＡＬライナー時代）～平成２１年撮影

　（側面）

　尚、相方の福岡２００か１３－７７も、かつては福岡２００か１３－７８と同様の塗装をまとっておりました。しかし、この車に関しましては塗装をその下の画像にありますように元の塗装に戻しておりまして、他の貸切バスの運用と共通で使用するようになっております。

　（平成２７年撮影）～右の２台は既に廃車となっております

　（現在）

　しかし、その福岡２００か１３－７７はエンジン故障によりまして長期間にわたりまして休車を余儀なくされておりましたが、昨年相方でありました福岡２００か１３－７８のエンジンを換装しまして運用に復帰しておりまして、その結果福岡２００か１３－７８は廃車となってしまいました。廃車となりました際には、昨年広島県で呉線代行バスに使用されておりました際に事故に遭遇しました佐賀２００か・５０５にヘッドライト・バンパーが移植されたとの情報もありまして、そう言った事から前面の姿も画像のように見られなくなっておりました。それによりまして、現在「ＪＪ九州周遊バス」は別の車で使用されているようであります。

　（敷地外より撮影）

　本当に、専用塗装までまとっていたほど「ＪＪ九州周遊バス」の専用車として九州各地を運行されていた訳でもありましたので、このような形で一生を終えると言うのは正直残念ではなかったかと思います。しかし、エンジンは相方で生きている訳でもありますので、正直１年でも長くいてくれればと思う所ではあります。とにかく、コースまで明らかになっていた訳でもありましたし、それほど運行されていたと言う証もあった訳でもありますので、この車に関しましてはお疲れさんと言いたいと思います。

 

　（ＪＪ九州周遊バス周遊プラン案内・・・）
　https://www.jal.co.jp/domtour/jalpak/furari_kyu_bus_shimo/