こうのふくのブログ -2ページ目

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23Sep
- ９月・１０月イベントのお知らせ＿皆さまの声をお聞かせください！
  来月の新作先行体験会にむけて、準備を進めています。昨年8月に発表した「お好みシャツ」をベースに、着る人お一人おひとりに合わせた服をご提供できる体制を整えていきたいと思っています。（お好みシャツ一例）「介護用の工夫した服は高い」と、よく言われます。数年前と比べると、機能的でおしゃれな服を提供するところが増えてきました。たしかに、自社を含め一般的な衣類と比べるとどれも高額です。「価格が高いのは、数をたくさん作れないから仕方ない」と、割り切ってしまえばラクなのですが、、、こうのふくをやっている理由は、「介護のお着替えでお困りの方に喜んでいただきたい」からです。それと同時に、従来のようにたくさん作って売れ残ったら捨てるという、環境に良くないモノ作りを変えたいという思いもあります。昔のように、必要なものだけ作って、最後まで丁寧に使い切ることが、環境を守ることにもなります。特に介護が必要な方は、お体の状態も生活環境も変化していきます。その都度、着る人に合わせて服も変えていけるようにしたいと思っています。介護の衣類は洗い替えも数枚必要です。一着を作るコストをそのまま価格に乗せると、どうしても数万円になります。それならば！介護用に工夫してあるけど、介護が必要ではない人でも着られる服であれば、価格を抑えることができます。そのためにも、ぜひ皆さまのお声を聞かせていただきたいんです！今作っているのは試作品です。最初から完全なものは出来ないので、皆さまのお声を聞いて改良していきます。その上で、無駄な製品を作らずにご提供できる仕組みを作っていきます。大手メーカーさんのような超低価格は無理ですが、長く使える上質なものをご提供していきたいです。９月・１０月にイベントがありますので、どこかご都合の合うものがございましたら、ぜひ足をお運びいただき、お声を聞かせてください。ちょっとした気付き・ここがちょっと残念、、など、どんな事でもお聞かせください。「こんな事言ったら悪いから」「ちょっと言いにくいんですが」と、ご意見をくださる方がおられますが、そんなお声が本当に大切なんです。ぜひ、よろしくお願いいたします！なお、県外の方や当日ご都合が悪い方には、新作衣類のご紹介動画を後日アップする予定でおります。９月　『月イチマルシェ』日時：令和5年9月29日（金）10：00～14：00（予定）場所：「仕事本舗Happiness（しごとほんぽ　ハピネス）」広島市東区上温品１丁目１３－６－３１０月『寄り添い服（介護ウェア）新作先行体験会』日時：令和5年10月13日（金）・14日（土）両日とも10：30～15：00場所：ケアラーズカフェ「はぴねす」２階広島市安佐北区落合南4丁目21-23また、１１月には広島市中心部の紙屋町で、介護福祉の合同イベントを予定しております。近日お知らせさていただきますので、お楽しみに！こうのふくネットショップはこちら
01Sep
- 寄り添い服＿新作先行体験会のお知らせ
  さて、今年も残り４ヶ月。９月とはいえ、残暑が厳しくまだまだ暑い日が続きますね。皆さま、夏のお疲れが出ていませんか？自身を振り返ってみると、昨年末にホームページをリニューアルして、年頭からあれこれ取り組み、ずっと走り続けていました。その反動で、春頃から目や耳の調子が悪くなり、休みながら、出来ることをなんとかこなしている、、という状態でした。(^_^;)でも、少しスローペースにしたおかげで、知力体力が（少しですが）回復したように思います。今、これまで頭の中で煮詰めていたものを、少しづつカタチにしています。まずは、片側フルオープンシャツの新作を試作しています。（写真は現行商品です）介護度の高い方にご好評いただいているアイテムなのですが、すでに残りわずかで、Lサイズは長らく欠品が続いてしまっております。諸々の値上げにより、このカタチのままでは大幅値上げをせざるをえない状況ですが、素材も機能性も変えずに、なんとかお困りの方に喜んでいただける価格帯の製品にしたい！また、一つの型をたくさん作るのではなく、お一人お一人のお困りごとにあわせて、寄り添っていく服にしたい！そんな想いで、カタチにした試作品を、まずは皆さまにお披露目する会を開催することにいたしました！！＼(^o^)／生産体制に入る前に、ぜひ皆さまのお声を聞かせていただきたいと思います。一人でも多くの方にお運びいただければ幸いです。『寄り添い服（介護ウェア）新作先行体験会』日時：令和5年10月13日（金）・14日（土）両日とも10：30～15：00場所：ケアラーズカフェ「はぴねす」２階広島市安佐北区落合南4丁目21-23《１階のカフェでランチやコーヒーもお楽しみいただけます》※駐車スペースに限りがありますので、事前にご来場予約をお願いします。０８０－１９２５－７３４０（担当：なかとう）までご連絡ください。当日は、新作衣類の他に、自社オリジナル生地を使った小物や、着物生地の加工品、既製服の加工サンプルも展示・販売いたします。なお、県外の方や当日ご都合が悪い方には、新作衣類のご紹介動画を後日アップする予定でおります。直接ご覧いただけないのは残念ですが、ご意見を頂戴できれば嬉しいです。よろしくお願いいたします。こうのふくネットショップはこちら
30Aug
- 服を長く着られるように＿お手入れのススメ
  今年の夏は、本当に暑い！！年々温暖化が進んでいるのを実感します。もうずいぶん前から「地球にやさしく」と、あちこちで言っているのに、、、地道に、諦めずに、出来ることをコツコツ続けて、地球にやさしい生活をしたいと思います。服を作るようになってから、ほとんど服を買うことがなくなりました。ちょっとずつ作れるものも増えてきて、工夫するのが楽しくて。(*^^*)昔買った服も、サイズやデザインが合わなくなったものを手直ししたり、汚れが目立つ部分を刺繍したりして、出来るだけ長く着られるようにしています。私の母が、いつも戦後のモノのない時代のことを話してくれていました。「モッタイナイ」は、美徳だと思います。先日、こうのふくのお客さまとお話する機会があり、「気に入った服は、擦り切れるまで着る」という話で盛り上がりました！仲間がいて嬉しかったです。そうは言っても、長く着ていると生地はくたびれて見栄えが悪くなってきます。一番お気に入りの、こうのふくオリジナルの播州織ガーゼ生地は、丈夫でとても肌触りが良いのですが、デリケートな素材なので、摩擦による劣化は避けられません。そこで、愛用しているのが「毛玉取りブラシ」です。毛が固いブラシなので、生地を傷めそうだと思っていましたが、使ってみると生地を損なわずに毛玉がスルスル取れて、とってもキレイになります！！溜まった毛玉を掻き出す”くし”も付いています。こうのふくでは、介護服のリフォームも承っているのですが、先日ファスナー交換の際に、ファスナーを外した時に出る糸くずを、これで取ってみました。なんということでしょう！あっというまにキレイになり、生地も生き返りました！！今まで紙のコロコロを使っていましたが、ゴミも出なくて経済的です。作業場でお仕事をしていて、ちょっと出かけようと思ったら、服が糸くずだらけ、ということがよくあります。(^_^;)お出かけ前に、このブラシでさっと服を整えると、気持ちもシャキッとします。介護や家事などで日々忙しくても、見た目は大事です。見た目をかまわなくなると、心もすさんできます。心地よいもの・きれいなもの・自分の好きなものを身につけるだけでも、心が元気になります。もし、お気に入りの服がいたんでいたら、捨てる前に、ちょっと手をかけてみてあげませんか？こうのふくネットショップはこちら
27Aug
- 『月イチマルシェ』出店のお知らせ
  先日、またまたステキな出会いがありました。こうのふくの服の加工や小物製作は、障がいのある方の作業所にお願いしているのですが、ある方のご紹介で、就労継続支援事業所「仕事本舗Happiness（しごとほんぽ　ハピネス）」さんとご縁ができました。代表の西野さんとは年齢も近く、会ってすぐに意気投合しました。話せば話すほど、共通点がたくさんあってビックリ！！お母さまとお姉さまもごいっしょに運営されているのですが、お母さまは縫い物が得意で、よく姉妹の服を縫ってくれていたそうです。私の母も洋裁師でしたし、私も姉がいて、子どもの頃はお揃いのワンピースなどを縫ってくれていました。お姉さまは和裁の技術をお持ちで、物作りの話でも、大いに盛り上がりました！仕事に対する情熱や価値観など、共感する部分も多く、出会うべくして出会ったという気がします。みなさん、笑顔がとってもステキです。左から、西野さん・お母さま・お姉さま・私です。その作業所では、毎月「月イチマルシェ」を開催されています。利用者の方々の訓練の一環でもあり、地域と繋がり貢献するという意義もあります。この「月イチマルシェ」に、これから毎月参加させていただくことになりました！＼(^o^)／さっそく８月25日（金）にお邪魔させていただきましたので、様子をお知らせします。事業所は、川のせせらぎ・鳥の声がきこえる居心地の良い空間で、内装は木の床や壁の色も、すべてお選びになったそうです。・作業所で作られた雑貨さおり織のバッグやコースターの他、オリジナルのポストカードやクリアファイルも。この他、激安グミやキッチンペーパーなどの生活用品コーナーもあり、バラエティ豊かです。　・島根県の採れたてのお野菜や豆腐、無農薬玄米など新鮮で大きなお野菜（しかも安い）もおすすめですが、程よい塩加減の”玄米おにぎり”がイチオシです！あまりに美味しくて、写真撮るのを忘れて即完食しました。。。(^_^;)・介護施設などで移動ブティックを展開されている「エヌ・スタイル」さんご高齢の方に嬉しい”はき口ゆったりの靴下”や、お手頃価格のすてきな洋服・アクセサリーも！代表の牛尾さんの、明るくノリの良い接客もお見事です。この一角に、こうのふくの展示をさせていただきました。主に、自社ガーゼ生地の小物や着物生地の加工品を販売させていただきますが、介護し易い服のリフォームサンプルなども展示しています。このマルシェで、もうひとつ嬉しい出会いがありました。お客さまのひとりで若い男性の車いすユーザーの方が、「ハンザ」というヨットスポーツをされているそうなのです。私は運動オンチで、およそスポーツには縁がないのですが、このヨットは障がいのあるなしに関わらず、誰でも楽しめるボーダレス・バリアフリーなスポーツとのこと。これは、ぜひ体験してみて、皆さまにお知らせさせていただきたいと思います！月イチマルシェの次回開催は、2023年9月29日（金）10：00～14：00（予定）商品がなくなり次第終了です高齢者いきいき活動ポイント事業（１ポイント付与）住所：広島市東区上温品１丁目１３－６－３「仕事本舗Happiness（しごとほんぽ　ハピネス）」電話：082-516-6001ご都合がよろしければ、ぜひ足をお運びください。こうのふくネットショップはこちら
11Aug
- ケアラー（家族介護者）の憩いの場「ケアラーズカフェはぴねす」のご紹介
  こうのふくは、実店舗がありませんので、ネットショップの他に、ケアラーズカフェに一部商品を展示させていただいています。お店に置いていただいてるのは、介護服の他に自社ガーゼ生地の小物などです。お手に取っていただいた時に、工夫が伝わるようにカードを作りました。とってもお買い得な、展示価格品もあります。早く実店舗を構えたいな、とは思うのですが、『介護のお着替えお困りごと解決』というコンセプトでの運営は、安定した収益を上げにくく、固定費のかかるお店がなかなか持てないというのが実情です。そんな中、こうのふく立ち上げ当初から、ずっと応援してくださっている、ケアラーズカフェはぴねすの店主・北川さんには、本当にお世話になっています。ご自身も、お母さまを介護してこられて、お母さまが亡くなられたあとも、ケアラー（家族介護者）の方に寄り添った活動を地道に続けておられます。年に一度主催されている、オールデイ認知症カフェは、「丸一日お好きな時間にお越しください」というコンセプトで、歌や踊りもあってとても楽しいイベントです。こうのふくも、毎年出店させていただいています。「ご家族を介護しておられる方の力になりたい」という、共通した想いがあるので、北川さんとはお互いに励まし合っている仲間という感じです。先日、こうのふくを読売新聞の広島情報誌に掲載していただいた時、記者の方に、「ケアラーズカフェもぜひ取材してください！」と、お願いしました。さっそく記事にしてくださって、8月9日の「ひろしま県民情報」に掲載されました！カフェでご提供されているランチは、品数が多く優しい味付けで、とても美味しいです！お店に来られない方のために宅配弁当もしておられます。「ただのお弁当やさんではなく、介護で大変な方に寄り添いたい」その想いは、私も同じです。「ただの洋服やさん・リフォームやさんではなく、困っている方の問題解決をしたい」ふたりで「本当にそうですよね～」と、決意を新たにしてきました。いつもおだやかで優しい北川さんですが、とても芯の強い方です。会うといつも励まされます。(^^)ランチのあとで出してくださるコーヒーには、ちょっとしたお菓子が付きます。季節にあわせて工夫されていて、今回は梅の入った塩飴がついていました。心配りが、本当に嬉しいです。ぜひ、一度足をお運びください。＼(^o^)／《ケアラーズカフェはぴねす》　〒739-1732広島市安佐北区落合南4丁目21-23　TEL　082-559-1064　毎週木・金・土 10:30～16:00介護衣類のご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
30Jul
- 関東の病院からのご依頼＿介護用パジャマ
  病院や介護施設の現場の方から、ラクに着替えができる衣類についてのご相談をいただくことがあります。高齢化がどんどん進み、病院や施設で看取りをすることも多くなっています。看護・介護に携わる方々の負担を軽減する必要性も高まっています。ですが、、、「なんとか着替えをラクにしたい」というご相談をいただき、工夫した衣類をご提案させていただくのですが、これまでなかなかご依頼に結びつくことはありませんでした。現場の方たちは、なんとかしたいと思っていても、病院や施設が予算を出してくれない。看護師、介護士の方それぞれ自分のやり方があって、意見がまとまらない。。。さまざまな理由から、せっかく工夫してご提案をしても、届けることが叶わなかったのです。自社オリジナルガーゼ生地のサンプルを貸出したこともありますが、他社の安いものを選ばれて、返却されてしまったこともあります。このたび、関東の病院からお問い合わせをいただき、「自分たちで改良した介護パジャマを、オリジナルガーゼ生地で作ってもらいたい」というご依頼をいただきました。介護用に特別に織った、自社オリジナルガーゼ生地に着目してくださったのは初めてで、少し驚きました。でも、詳しくお話を伺ってみて納得しました。この病院でも、寝たきりのご高齢の方が多く、看取りもされているそうです。そこで、現場の方のご意見を聞き、市販のパジャマを着脱しやすく加工されていました。着やすいだけでなく、できるだけ普通の服に見えるように配慮されています。それは、「ご家族の方が面会に来られて一緒にお写真など撮られるときに、いかにもパジャマでは残念だから」という理由からだそうです。入院されているご本人はもちろん、そのご家族にまで心を配っておられて、とても感動しました。そんな病院だからこそ、現場の方々も積極的に工夫されて、少しでも気持ちよく過ごしていただけるように考えておられるのだと思います。それが結果的に、お世話する方の負担軽減になり、少しでも余裕ができることで、さらに気持ちの良い環境を作り出しておられるのでしょう。現在お使いの市販パジャマの加工品をベースに、型紙を作って製作しました。男女兼用で着用できるように、色はくすんだピンクをお選びいただきました。現在、この形の服で問題なくケアができているそうなので、何かを変更してしまうと、かえってやりにくくなってしまいます。現場の方のご意見を最優先にさせていただき、襟の形だけ少し変更してお作りしました。最初の一着をお届けして、検証していただく間は、ドキドキでした。(^_^;)着心地が良いかどうか、使い勝手が良いかどうか、病院での洗濯に耐えるかどうか、、、無事、問題はクリアできて、追加のご注文をいただくことができました！！このような病院や施設が、もっと増えて欲しいと心から願っております。介護度の高い方のお世話が少しでもラクになることで、介護を受ける当事者の方の心のご負担も減ります。それが良い連鎖になり、快適な環境を生み出すことになります。そのためには、もっともっと現場の方の声を聞いて、介護に関わる全ての方のご理解をいただかなくてはいけません。オーダーメイドでお作りするのが難しければ、既製服のリフォームでも良いのです。介護の環境を良くするために、まだまだできることがあると思うのです。私の小さな力では、たいした事はできませんが、精一杯知恵をしぼって良いご提案をしていきます！ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
26Jul
- ウエストを広げてケアもしやすく＿車いすの方のズボン
  先日、車いすをご利用されている男性のご家族から、ズボンの加工のご依頼をいただきました。ご自宅にお伺いしたのですが、ご家族の他にもたくさんの方がご支援されていて、とてもにぎやかで温かい雰囲気でした。ご本人さまと、コミュニケーションをとることが可能でしたので、ご要望をしっかりと伺いました。当事者の方は、どうすればケアする人がラクで、自分も快適に過ごすことができるか、よく考えておられるので、とても勉強になります。これまでは、おしゃれなジーンズなどでファッションを楽しでおられたそうで、すてきなジーンズをたくさん見せていただきました。それを着やすく加工することもできるのですが、ご本人のご意向は「ストレッチ生地のズボンのウエストを広げて、ケアがしやすいようにファスナーを付けて欲しい」とのことでした。ジーンズは、生地が厚いぶん、車いすに長時間座っていると肌に負担がかかります。ご家族も、それを心配しておられました。ですが、薄手で伸縮性のあるストレッチ生地のズボンは、体重がかかってもそんなに負担になりません。ご本人も、着やすくて気に入っておられるようです。サイズはMサイズで、ストレートのシルエットのズボンをカッコよく着ておられました。フロントのファスナー部分に生地を足して、ウエストを広げておられましたが、股底の部分までしかファスナーが開かないので、ちょっとケアが難しいとのこと。そこで、フロントの両側にファスナーを少し長めに付けることにしました。ファスナーの片側に、同色のニット生地を足して、ウエストも広げて着やすくします。あえて、ファスナーは別色にして見せることで、ちょっとおしゃれも楽しんでいただくことにして、お好きな色を選んでいただきました。内側の肌にあたる部分には、持ち出し布を付けて、サイドとバックのポケットは切り取って、お肌の負担軽減にも配慮しています。加工前加工後車いすをご利用の方は、どうしても足の筋肉が落ちてしまうので、ウエストサイズに合わせるとぶかぶかになってしまいます。ですが、少し小さめサイズを選んで、ウエストを広げれば、細い足でもカッコよく着こなせます。いつまでもおしゃれを忘れず、カッコよく服を着ることは、とても大事なことです。着る人の満足だけでなく、お世話している周りの人も、ステキできてくれることが嬉しいのです。そのお手伝いをさせていただけるのが、私の生きがいなのです。ありがたいです。ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
18Jul
- 暑い季節でもおしゃれに！＿袖なし前開きシャツ
  連日、厳しい暑さが続きます。私が子どもの頃には、考えられなかったような、異常さを感じます。冬の山で遭難して、凍死するという話は子どもでもわかりますが、夏の暑さで命を落とすというのは、小さな子どもにはどう説明すればいいのでしょう。。。熱中症に注意しながら、少しでも夏を楽しめたらいいですね。さて、今回は、自宅で過ごす寝たきりの男性のお母さまからのご依頼です。お母さまとお父さまはいつもにこやかで、息子さんも朗らかな素敵な親子です。息子さんは、主にベッド上での生活で、言葉でのコミュニケーションは取れないのですが、お母さまの問いかけに、しっかり目線を送って「イエス」「ノー」を伝えてくれます。以前、こうのふくオリジナルガーゼ生地のズボンを数点お買い上げいただきました。上の服は、普通の服でも特に問題なく着られるので、柄や素材にこだわって、いつもおしゃれを楽しんでおられます。ご本人も、デイサービスなどでファッションを褒められると、とても嬉しそうです。お着替えの手間を減らすためにも、夏は肌着無しでご着用されていたそうですが、汗をかくと肌トラブルになるため、最近はランニングシャツを着ておられました。でも、やはり前開きが着せやすいので、介護肌着を探されたそうですが、「女性用はきれいな色もあるのに、男性用は白しかない」と、いうことで私にご依頼をくださいました。自社ガーゼ生地のズボンがとても気持ち良いと、喜んでくださっていたので、今回も自社ガーゼ生地で、前開き・袖なしシャツを作らせていただきました。「どの色がいい？と聞いたら、ネイビーがいいって言ってます」とのこと。お母さまと一緒に「おしゃれですね～」と、盛り上がりました！普通は、肌着って白とか薄い色が多いですね。でも、和服などの場合、濃い色を内側に着て、上に白っぽい色を重ねることもあります。それが、とってもおしゃれなんです。きっと、そんな感じで、おしゃれを楽しんでいただけることと思います。気管切開をされているので、首元はシャープなV首になるようにしました。袖ぐりは、腕を通しやすいように広めにとっています。両サイドにスリットを入れて、お腹周りはゆったりと着ていただけるようにしました。万が一、将来関節が動かしにくくなった場合は、肩の部分を開く加工をさせていただきます。普通の肌着とくらべると、決して安い買い物ではありません。長く使っていただけるように、アフターサポートもしっかりやっていきます。こちらは、基本の型紙をアレンジした、カスタマイズ商品ですので、ボタンを面ファスナーに変えたり、脇に汗取り布を追加したり、ご希望に合わせてお作りできます。ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
08Jul
- 夏は洗い替えがたくさん必要＿脇と袖を開くTシャツ
  いつも服の加工をたくさんご依頼くださるTさま。さまざまな障がいがありながらも、おしゃれが大好きで、仕事もスイミングも頑張っておられます。この度、肩の手術をされるということで、お気に入りの肌着の肩を開く加工もご依頼いただきました。そして、肌着の上に着る服も、「やっぱり好きな服が着たい」ということで、追加のご依頼をいただきました。病院でもお安い値段で脇と肩が開く服を用意されているようなのですが、好きなキャラクターがあるので、どうせなら好きな服で過ごしたい、とのこと。そのお気持ちは、私もとても共感しています。とはいえ、、、夏は汗もかくし、入院中は洗濯も業者さんに頼まないといけないので、けっこうな枚数が必要になります。今回は５枚ご依頼いただいたので、できるだけ手数を減らして、加工費用を抑えるようにしました。肩を動かさずに着るために、Tシャツの肩と脇を片方開いてボタンを付ける必要があるのですが、単純に切ってボタンを付ければ良いというわけにもいかないのです。。。まず、切った部分はほつれないように、ロックミシンをかけて端の始末をします。内側に折り込んでボタンを縫い付けるのですが、脇は少しカーブになっているので内側と外側は寸法が違います。そして、ボタンが重なる分、身幅は狭くなりますから、できるだけ端っこを縫わないと小さくなってしまいます。ちょっとしたテクニックが必要になります。肩は、切ってそのままボタンの部分を重ねると、首周りが小さくなって着心地が悪くなりますので、持ち出しの布を足して縫い付けます。ここも、首の部分はカーブしていますから、持ち出し布は形に沿うように調整します。テープ上にスナップボタンが並んでいる、テープスナップというものを縫い付けます。赤ちゃんの服などによく使われています。手芸店などで売っているものは、ボタンが小さく間隔も狭いため、大人の服に使うとボタンの数が多くなります。なので、大きなボタンで間隔も広いものを、メーカーから取り寄せています。それでも、肩には６個、脇には７個のボタンが必要なので、かけ間違いを防ぐために、ボタンに衣類用のペンで色を付けています。同じ色のものを合わせて付けるようにするのは、楽しいですし、見た目もカワイイです。手間をかけて、キレイに仕上げるのも大事ですが、極力簡易に加工することも必要な場合があります。「こんなふうに加工すればラクなんだけど、時間もないし費用も抑えたい、、、」そんなご要望にもお応えしていきます！ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
- お気に入りの服と同じに作って欲しい＿伸びる素材のシャツとズボン
  今回は、特になんの工夫もしていない、普通のシャツとズボンのご依頼のご紹介です。「え？介護の服なのに？」と、思われると思いますが、実は私も最初そう思ったんです。ご依頼くださったのは、ご自宅で車いす生活のご主人のお世話をされている奥様です。お着替えは、奥様がお手伝いされているのですが、ご主人は体の大きな方なので、少しでもラクなものを探しておられたそうです。お話を伺っていると、伸びる生地で、半袖は嫌いなので夏でも長袖を着ておられるとのこと。それ以外は、特にご要望がないので、「肩を開いたり、着せやすく工夫できますよ」と、ご提案したところ「あれこれ服を買ってみたのですが、主人は決まった服しか着ないんです」とのこと。きっと、長年お世話されているやり方に慣れておられて、機能性よりも素材や着心地を重視されているのだと思いました。そこで、お好みに合いそうな生地を３種類くらいご提案して、普通のシャツとズボンをお作りさせていただきました。ウエストはゆるゆるがお好みとのことでしたので、ゴム通し口で調整できるようにしました。（最近のズボンは、ウエストゴムを直接縫い付けているものが多いですね）シャツの方は、お気に入りのものをなんと７年も着ておられて、クタクタになっているとのことでした。同じようなものを探して買ってきても、お気に召さなかったようです。(^_^;)そこで、その服を送っていただき、ほぼ同じ生地を探してまったく同じにお作りしました。左が７年もの、右が新しいものです。「とても良いです！これを探していたんです」と、大変喜んでくださいました。こういった服は、探せばもっとお安く手に入るかもしれません。ですが、この方のように、決まったサイズ・素材・デザインにぴったり合うものを探すのは、思った以上に大変なんだと思います。ちょっと妥協していつもと違う素材にしてみるなど、通常の生活をしている方には何の問題もないでしょう。ですが、車いすで生活に制限のある方には、どれも妥協できない大事なこだわりなんだと思います。直接お会いできるわけではありませんが、できるだけ当事者の方やご家族の方の生活を想像して、ご希望に合うようにご提案させていただいています。嬉しいことに、ご提案した生地は、すべて気に入ってくださってご注文をいただきました。服を探す時間がなかったり、決まった素材やデザインなど、こだわりがある場合は、”作る”ほうが時間の節約になったり、ストレスが軽くなるかもしれませんね。ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
05Jul
- 常同運動のある方のための袖の工夫＿レット症候群
  次男が急性脳症で寝たきりになった際、同じような病気の子供を持つ方々と交流したいと思い、「全国重症心身障害児（者）を守る会」に入会しました。その会の役員の方から、ある障がい児者支援施設をご紹介いただきました。もともと看護師をされていた理事長は、とても熱い志をお持ちの方で、重い障がいのある方やそのご家族に寄り添い、複数の支援施設を運営されています。多くの支援施設では、利用者さんの衣類の工夫をされているスタッフさんも多いと思います。こちらの施設でも、スタッフさんが、常同運動のある利用者さんのために、タオル地の手袋を作っておられました。※常同運動：手で腕や顔を叩くなど、繰り返される意味を持たない運動のことしかし、手の動きが激しいと、すっぽ抜けてしまったり、激しく顔を叩いてしまうと、唇が切れてしまったり。。。この利用者さんは、レット症候群という指定難病で、若い女性の方です。実際にお会いして、症状が出た際にどのような状態かも見せていただきました。長時間、顔を叩き続けてしまうこともあるそうで、「見ていられない」「なんとかしてあげたい」ということで、ご相談をくださいました。今まで、次男のように動けない人のお着替えの工夫をしてきましたが、動ける方の、このようなお悩みもまた、深刻なものだと思います。ご本人はもちろん、ご家族や施設のスタッフさんも、とても辛いと思います。私自身も「なんとかしてあげたい！」と、強く思いました。ただ、「最初から上手くいかないかもしれません」と、お伝えしたところ、「もちろんです。かかった費用はちゃんと請求してください。きっと問題解決してくださると信じていますから。」とおっしゃっていただきました。ああ、この仕事をしていて、本当によかった。こんなふうに頼っていただけるなんて、心から嬉しく思いました。さて、ここまでは美談なのですが、、、ここからはめちゃくちゃ泥臭い、地道な作業に突入しました。(^_^;)まず、すっぽ抜けないように、アームカバーの先端に綿入のマスクを縫い付けてみました。最初から修正が必要だと思っていたので、極力余計な工賃を発生させないように、あるものを活用しようと思いました。マスクがちょうど手のひらサイズだったので、片方を開いて綿を詰めました。これだと、両腕は繋がっているけれど、腕の動きが激しいため、簡単に脱げてしまいました。そこで、アームカバーではなく、長袖Tシャツの裾を切って、袖のマスクを付け直しました。やはり腕の動きが激しく、袖がくるっとまわって、マスクの付いていない部分で叩いてしまうので、裏側にも綿入マスクを追加してカバーも付けました。こんどは、綿入マスクが増えたせいで手が入れにくくなり、袖先に重みができたせいですっぽ抜けやすくなってしまいました。手首にゴムを付けてみましたがダメでした。。。それに、表と裏にどうしても隙間部分ができてしまうことや、腕全体を使った叩いてしまうので、綿入れの部分を増やす必要がありました。ここまでで、問題点が整理できたので、一気に仕様を変えました。袖の縫い目を開いて、柔らかいニット生地を肘あたりまで縫い付けました。ニット生地を上下・左右・中央の６つのポケットができるように縫って仕切りを付け、そこに綿入の袋を６つ入れて、上下にひもを通して縛れるようにしました。上下を紐で結ぶことで、形がしっかり固定できます。また、綿を分割することで、手が入れやすく、ホールド感もでてすっぽ抜けなくなりました。隙間部分が減ると同時に、綿入れ袋を取り出し可能にすることで、洗濯の際に乾きやすいというメリットもあります。このように、試行錯誤しながら、ひとつひとつ事例を積み重ねていけるのも、ご依頼くださる方のお気持ちのおかげです。本当にありがとうございます。そこで、もしこのブログを見ておられる方で、同様にお困りの方がおられましたら、ぜひこうのふくにご相談いただけないでしょうか。ご紹介したものを、ご自分で作られても良いですが、もしご依頼いただければ、あなたが作るよりもきっと早くお作りすることが出来ます。そして、同様のご依頼をたくさんいただければ、このような加工を、障がいのある方の作業所で承ることができます。今回ご依頼いただいた施設さまのように、現場ではさまざまな問題に直面されていると思います。もし、少しでもお手伝いできることがあれば幸いです。よろしくお願いいたします。ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
04Jul
- 着る人の困りごとを一緒に解決！＿ロンパースの事例②
  ロンパースの事例①をご紹介してから少し間があいてしまいました。。。おかげさまで、切れ間なくさまざまなご相談を寄せていただいています。本当にありがとうございます。(^^)前回のロンパースの事例は、10代後半の方でしたが、今回ご紹介するのはもう少し年代が上の、当事者の方からのご依頼です。大人用のロンパースは、無地で味気ないものばかりなのがご不満でした。肌触りや柄にもこだわって、好きな生地で作って欲しいとのことで、いろんな柄をご提案して数着お作りさせていただきました。お好きな柄のものを着ることができ、大変喜んでいただきました。ただ、、、直接お会いしてお作りしているのではないため、足回りのゴムの感じがどうもしっくりこない、というお悩みをいただいていました。最初の一着は、足周りにゴムを通して、ゴムの長さを調整するようにしていました。ただ、見た目があまり良くないことと、フィット感が得られないことから、２着目からリブニット生地を縫い付けることにしました。襟元や袖口と同じリブニット生地を使うことで、見た目もぐっとよくなり、足回りのフィット感もアップしました。ただ、いろんな柄の生地でお作りしていくと、生地の伸縮度が微妙に違うため、またしっくりこない感じになってきました。。。股のボタンの位置を調整してみたり、リブニット生地を変えてみたり、試行錯誤した結果、「リブニット生地をやめて、最初のようにゴムを通して長さを調節できるようにしてみましょう」ということになりました。ゴムの種類を変えたり、ゴムを通す生地の巾を変えたりして、「フィット感はやっぱりこちらの方が良い」ということになりました。でも、お客様も私も、「見た目をもっと可愛らしくしたい！！」という想いが強く、ゴムを二本にしてギャザーをたっぷり寄せたらどうかな？と思いつきました。ゴムを二本にすると、フィット感が変わってくるので、またいろいろ試行錯誤して修正させていただいたところ、「これはカワイイです！最高です！！」と、喜んでいただけました。足回りに合わせて、袖も同様に加工修正しました。最初から百点満点のものをお作りできれば、一番いいと思います。でも、こんな方法で、お客さまと一緒に作り上げていくのも、「あり」なのではないでしょうか。もちろん、そこにかかる修正費用は、余計なご負担をかけてしまいます。極力、余計な工賃をかけないように、考えた上でご提案をしていますが、それでも、着用してみて「やっぱり変えたい」ということはあると思います。今回の事例では、お客様から「こんなことに付き合わせて申し訳ない」とおっしゃっていただきました。私の方こそ、「最初から百点のご提案ができなくてすみません」という気持ちです。。。さまざまな障害などで、自分の好きな服が着られない。こんな服が着たいのに、どこにも売っていない。こうのふくは、そんな方のために、お役に立ちたいです。作った後で、「やっぱりこうして欲しい」というご要望にもお応えしていきます。ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
19Jun
- 外出用ジーンズの工夫＿当事者の方の声から
  ちょうど去年の今頃ご依頼いただいた件ですが、ご紹介するのをすっかり忘れていました！(^_^;)寝たきりで、主にベッド上で生活されている男性から、「コロナがおさまったら、車椅子で外出したいので、外出用のジーンズを加工してほしい」とのご依頼でした。外出を楽しみにしておられたので、張り切って取り組ませていただきました！一番のお悩みは、外出先でのトイレです。外出先でズボンを脱がずに排泄できるように、前の部分にファスナーを付けて、開けた部分をまとめておけるバンドのようなものを付けて欲しい、とのご希望でした。ご要望が的確でとても助かるのですが、実際に縫えるかどうかは別なのです。。。「ああかな」「こうかな」と、意見を出し合って形を決めていきました。当事者の方の声を聞きながら工夫していくことは、とても有意義なことです。アイデアを出しあい、試作・検証してできあがったのがこちらです！「ぱっと見た感じは、加工してあることがわからないようにしてほしい」というご希望もいただいていました。私も、そこはとても大事なところだと考えています。よくよく見ていただくと、片方のウエスト部分にファスナーが付いています。おしりのポケットは縫い目を丁寧にほどいて外してあります。ベルトループは長めに付けてあります。これには大事な意味があるんです。(*^^*)ひざくらいまでファスナーがついているので大きく開きます。ファスナーを開いたときに、トイレの床にズボンがつかないようにするため、ウエスト部分にゴムを付けてずり落ちないようにしました。お客さまのご希望で、前ではなく後ろが開くようにすることになりました。開いた部分をとめておくために、ベルトループにひっかけてボタンで留めるようにしました。ボタンの付いたタグを通しやすくするために、ベルトループを大きくしていたんです。このような事例は、同様のご依頼を頂いた際に、とても参考になると喜んでいただいております。ご着用になる方お一人おひとりの状態や生活環境に合わせて、柔軟にご対応させていただいております。ぜひお気軽にご相談ください。こうのふくネットショップはこちら
16Jun
- 肩を動かさずに着られる肌着＿普段使いでも違和感なく
  気がつけば6月も半分過ぎて、今年もあと半分なんだと思うと、まだまだ出来てないことがたくさんあって焦ってしまいます。目標を決めて、期限を切って頑張ることはもちろん大事ですが、無理ができない齢になってきたら、気持ちを上手く切り替えることも大事です。おかげさまで、さまざまなご相談をいただくようになってきましたが、材料調達のタイミングなどを考え、試作と検証の調整をしながら、ぼちぼちとこなしていけるようになりました。そのように出来るのも、ご理解くださっているやさしいお客さまのおかげです。本当にありがとうございます！(*^^*)今日は、肩の手術をする予定の方の、肌着の工夫をご紹介します。肩を手術すると、数日腕を動かすことができなくなるので、病院で用意される服を着る方が多いと思います。数日のこととはいえ、「入院中でも好きなものを着たい」そのようなお気持ちは、とても大事だと思います。特に肌着は直接肌にふれるもの。肌触りは心にも作用しますので、こだわりたいところです。とはいえ、手術後しか着られないのではもったいないですよね。なので、”さりげなく”工夫をして、普段使いもできるように配慮してみました。綿100％の前開きのタンクトップをご用意いただきました。カラフルで、これだけでも気分が上がりますね。両肩の部分を切り開いて、ボタンを付けました。ここを開くことができれば、装具を付けたままでも着脱が簡単にできます。サイズ感が変わらないように、切り離した片側にすこし生地を縫い足しています。ボタンを閉じた状態だと、加工前と何も変わらないように見えます。「普段使いできる気持ち良いお気に入りの肌着を、入院中も着ることができる」と、とても喜んでいただきました。この上に着るシャツもご依頼いただいたので、またの機会にご紹介させていただきます。もうひとつオマケに、、、お気に入りの長袖パジャマをお持ちなのですが、半袖にしたいとのご希望をいただきました。いろんなお話をしているうちに、切り離した袖がもったいないね、という話になって、「日よけのアームカバーにならないでしょうか？」というアイデアが出てきました！そこで、ひとつ作ってみたのですが、、、なにやら、ぶかぶかでカッコ悪い。。。何事も、やってみないとわからないものです。(^_^;)そこで、甲の部分を寄せてステッチをかけてみました。（縫い目がブサイクなのはお許しください）「わあー、これカワイイ」と、気に入っていただけました。生地も無駄にならず、有効利用できて、とても良かったです。このように、お客さまといろんなお話をしている中で、さまざまなアイデアが生まれることもあります。「こんなふうにできたらいいな」「こんなことができないかな」という感じで、お気軽にご相談ください。具体的なイメージがなくても、何とかなるかもしれません。一緒に考えて、寄り添っていくのが『こうのふく』のスタイルです。こうのふくネットショップはこちら
05Jun
- 認知症カフェ出店のお知らせ
  最近、毎日があわただしく、心も落ち着かないことが多く、何とか一日一日をやり過ごす日々が続いていました。そんなときってありませんか？多分１０年前の自分だったら、そんなときでも無理をして、結局うまく行かなくて、、、という感じだったと思います。今もたいして変わらないのですが、(^_^;)ただ、５０代の半ばを過ぎて、体が無理がきかなくなってきました。なので、もう割り切ってスローペースで生きています。まだまだ上手に自分をコントロールできないのが情けないですが、こうのふくをはじめたおかげで、たくさんの出会いがあり、「上手く生きられないのは自分だけじゃない」と、思えるようになりました。久々にお知らせがあります。こうのふくの商品を置いていただいている、ケアラーズカフェ『はぴねす』さま主催の、認知症カフェに出店させていただきます。詳細はこちらです。■AllDay認知症カフェ■主催：ケアラーズカフェはぴねす日時：６月１８日（日）10時から16時まで場所：倉掛公民館　　　広島市安佐北区倉掛一丁目１２番１号毎年お声掛けいただき、出店させていただいています。いつか、広島以外の地域でもこのような機会があれば嬉しいです。さて、今回の認知症カフェは、歌や踊りの他に、認知症のお母さまとご一緒に営業されているキッチンカーや、重度障害のパートナーと小学３年生の子供さんがいる女性が作るおにぎりのモニター出店など、ステキな企画が盛りだくさんです！こうのふくは、自社生地のタオルやハンカチ、マスクやスタイなどの小物の他、新たな加工事例のサンプルなども展示させていただきます。介護に関わる方の、お困りごとをぜひお聞かせください。「どんなことでも解決します！」とは言えませんが、(^_^;)ちょっとお話するだけでも、気持ちが軽くなるかもしれません。直前のお知らせになってしまい、申し訳ありませんが、お近くの方でもしご都合がよろしければ、是非足をお運びください。こうのふくネットショップはこちら
08May
- お気に入りのシャツ＿マジックテープか、マグネットボタンか、
  先日、片手に麻痺のあるお父さまのために、娘さんからシャツのリフォームのご依頼をいただきました。既製品のマジックテープタイプのシャツをご着用になっておられたそうですが、「やはり、気に入った手持ちの服を着たい」ということで、ご相談くださったのです。［加工前のシャツ］お父さまのお気持ちもステキだと思いますし、娘さんの「何とかしてあげたい」という優しいお気持ちにも、心があたたかくなりました。着るものにこだわりがあるということは、単におしゃれ好きというだけでなく、生地の肌触りや着心地の良さを求めておられることもあります。お預かりしたシャツは、とても気持ちの良い生地で、色や柄も落ち着いたステキなものでした。シャツのボタンをマジックテープに付けかえる場合、まず付いているボタンを取り外します。前たてを解いて、外から縫い目が見えないようにマジックテープを縫いつけます。前たてを元通りに縫って、ボタンを元通りに縫いつけます。これだけの手間をかけても、劣化してくっつかなくなるとまた交換しなければいけません。そこで、マグネットボタンをご提案してみました。これまで、こういったご依頼をいただく方は、介護度が高く医療が必要な方が多かったので、磁気のあるマグネットボタンはNGでした。ですが、今回のご依頼では、お使いになっても大丈夫かと思いました。マグネットボタンは利便性が高く、一度試してみたいと思っていたので、とても良い機会をいただくことができました。本当にありがたいです。ご依頼くださった娘さんは、とても気のつく方で、事前にシャツの写真を送ってくださったり、お父さまのご希望をわかりやすく伝えてくださって、すんなりとお話を進めることができました。３着のシャツをご依頼いただいたのですが、まず１着目はマジックテープをお試しいただいて、２着目をマグネットボタンでお試しいただき、その上で、３着目をどちらにするかを決めていただく、ということになりました。マジックテープは、一般的にはチクチク（フック）と、もじゃもじゃ（ループ）の２種類を合わせます。今回は、その２つがあわさった「フリーマジック」というタイプを使いました。両方がふわふわしているので、生地を痛める心配がなく、外す際にお手に触れても痛くありません。ゴミも付きにくいので、見た目も良いのです。色もたくさん種類があるので、服の雰囲気を損ないません。［フリーマジックを縫いつけた袖口］［閉じたところ］お父さまは、特に袖口のボタンに苦労されていたそうなので、大変喜んでくださって「大満足です！」と、嬉しいお言葉をいただきました。マグネットボタンの方は、思いの外入手に苦労しました。。。ハンドバックなどに付ける、厚みのあるマグネットボタンはたくさん流通しているのですが、服に使えるタイプのものは、出回っていないのです。マグネットボタンを使ったシャツは、世の中にたくさんあるのに、、、さんざん探して、やっと見つけた会社は倒産していました。(T_T)仕方がないので、縫いつけできるタイプで、出来るだけ薄くて、軽くて、適度な大きさのものを探しました。体の動きですぐに外れてしまっては困りますし、ボタンが大きすぎると服が重くなってしまいます。くっつく力が強すぎたら、着脱時やお洗濯の際に生地を傷めてしまいます。それに、麻痺のある手でも、簡単に着脱できないと意味がありません。いろいろ考えていると、けっこう時間がかかってしまいましたが、なんとか希望に近いものを探し出しました。シャツの柄がチェック柄でしたので、ボタンの縫いつけ位置が１ｍｍでもずれると柄が合わなくなってしまいます。お父さまのお気に入りのシャツなので、見た目にもこだわって加工させていただきました。今回のご依頼のおかげで、いろいろと試行錯誤することができました。マジックテープも、マグネットボタンも、それぞれメリットとデメリットがあります。ご着用になる方の、お体の状態や生活環境に合わせて、ご提案できる幅が広がったと思います。それぞれ試していただいて、３着目はマグネットボタンをお選びになられました。ボタンが「パチパチ」っと、とまっていくのは本当に気持ちが良いです。通常の生活動作では外れないですし、何より劣化しませんので、長くお使いいただけます。ご依頼くださった娘さんから「喜ぶ顔が見れて嬉しかったです。」「たくさんの人にこのリメイクを知ってほしい」とおっしゃっていただき、ブログ掲載も快く了解してくださいました。少し、お体が不自由になったとしても、好きな服を着る、ということは、とても大事なことだと思います。「わがままかな？」「お世話をかけるから我慢しないと・・」と、思われることはありません。どんなことでも解決できるわけではありませんが、できる限りご希望に添えるように、お一人おひとりに合わせてご提案していきます。少しでも笑顔になっていただけたり、生活の質が良くなったりするお手伝いができれば、とても嬉しいです。ぜひ、お気軽にご相談ください。(*^^*)こうのふくネットショップはこちら
06May
- 災害への備え
  新型コロナも、もうすぐインフル並の扱いになるということで、連休の賑わいも戻ってきたようです。私は、今年も特に出かける予定もなく、いつも通りに過ごしています。こうのふくを始めて６年目。いろんなことを整理しないといけないのですが、今は少し自分を労って、マイペースでいこうと思っています。まだまだ先は長いのです。さて、昨日石川県で大きな地震がありましたね。昼間の地震に続き、夜も大きな揺れが続いたようで、眠れない夜を過ごした方もおられると思います。私の住む地域では、2018年に豪雨災害があり、一時孤立していました。以来、災害は自分事として備えをするようにしています。万一の時は、きっと慌ててしまうと思うので、持ち出し品は玄関に置いています。防災リュックにはラジオや軍手など一式。この他、飲水と、すぐに食べられる食料の３つは常に準備しています。水は２リットルのペットボトルを１ケースいつも買い置きしています。500ｍｌのお茶も数本買い置きして、飲んだら買い足すようにしています。光を通しにくい黒の袋に入れて、一人で背負えるくらいの重さにしています。非常食も買い置きしていますが、当面の持ち出し用には、すぐに食べられるおやつを入れています。普段から、おやつはこの袋から取って食べているので、なくなったら買い足します。避難した際は、食べ慣れたものがあると、ほっとしますよね。スナック菓子よりは、芋けんぴやビスケット、おせんべいなどがオススメです。腹持ちが良いですよ。これで万全とは言えないと思いますが、災害はいつやってくるかわかりません。何もしないよりは、出来ることだけでもやっておけば、自然と心構えができるような気がします。ご家族に介護が必要な方がおられる場合は、避難が難しいこともあると思います。持ち出すものも多いと思いますし、地域でも助け合っていきたいですね。私の次男と父が、施設でお世話になっていた間にも、地震や災害が起こっていました。離れて暮らしていたので、とても心配でしたが、施設の方が、すぐに無事を知らせてくださって、とても安心しました。これまで、たくさんの方に助けていただいて、気にかけていただいて、優しくしていただいて、やってこれました。これから、ほんの少しでも、恩返しができたら嬉しいです。ここしばらく、いろんなご依頼をいただいていたので、ネタがたくさんたまっています！また時間をみつけてご紹介していきますので、お楽しみに。(*^^*)只今、旧製品在庫一掃セールも実施中です。こちらものぞいてみてくださいね。(*^^*)特別セールの詳細はこちらこうのふくネットショップはこちら
07Apr
- 着る人の困りごとを一緒に解決！＿ロンパースの事例①
  こうのふくは、お着替えにお困りの方から、いろいろなご相談をいただいています。着る方のお体の状態、生活環境などもお聞きしながら、どうすればお困りごとを解決できるか、一緒に考えていきます。今回は、ロンパースを作らせていただいた、2つの事例をご紹介いたします。お一人目は、１０代後半の女性の方です。重度の障がいがあり、訪問診療などを活用されながら、ご自宅で過ごされています。主にお母さんがお世話をされていますが、沢山の方の手を借りて、「どうすれば快適に過ごせるか」をいつも考えておられるステキな方です。お悩みは、「お腹についているストーマを手で触ってしまう」と、いうことでした。どうしても気になってしまうようで、引っ張って外してしまったり、袋を破いてしまったり。今までは、服の中に手が入らないようにファスナーを付けた服を、おばあちゃんが作ってくださっていたそうですが、だんだん針仕事が難しくなってきたということで、ご相談をいただきました。袋を触れないように、手の自由を奪ってしまうことはしたくないですし、お母さんもそれは望んでおられませんでした。そこで、「一度で解決できないかもしれないけど、いろいろ試してみましょう」と、ご提案しました。最初から100％のものが出来ない場合は、作ってみて、様子を見て、手直しして、という風になります。それには時間もお金もかかります。お客さまが「それでもいいです」と、言っていただいて、初めて可能になることなんです。なので、こういった事案の場合は、極力コストがかからないように工夫をしています。まずは、お手持ちのロンパースから型紙を作って、足回りから手が入らないように生地の伸縮性も考えて一着目を作りました。お着替えの際にラクなように、両肩を開いてボタンを付けました。見た目もかわいくて、着替えもラクになり、お腹も触らないので、一石三鳥と喜んでいただけました。ですが、慣れてくると、やはり足の隙間から手を入れるようになってしまったので、股の部分を、ボタンからファスナーに変更してみました。すると、足まわりの隙間が開きにくくなり、上手くいきました！ファスナーの固い部分が、足に当たらないか心配でしたが、持ち出しの生地でカバーして問題なさそうとのことでした。これでいけそうかな？と思いましたが、しばらくして、「足を付けてみたらいいんじゃないか」とお母さんからのご提案がありました。最初に思いついたのは、なんと！お父さんだそうです。(*^^*)そこで、下をショートパンツのような形にして、股の部分にU字形にファスナーを付けてみることにしました。さらに、伸縮性のない自社ガーゼ生地を試してみることに。これは、ちょっと作るのに苦労しました。(-_-;)試していただくと、いい感じでしたが、伸縮性のない生地はお着替えが少し難しかったため、伸縮性のある生地に戻して同じ形にしてみました。そして、、、「最高です！やっとゴール！！！だ！」と言っていただけました！＼(^o^)／私は、いろいろ工夫したり便利になる方法を考えるのが好きですが、どんな事でも解決できるわけではありません。ただ、お困りの方に「何とかしてお力になりたい」という気持ちがあるだけです。この方のように、最初から100％できなくてもお願いしたいと、言っていただけるおかげで、このような良い事例が積み上がっていきます。それが、少しでも多くの方にお役に立てれば嬉しいです。もちろん、お体の状態や生活環境により、今回の事例が誰にでも合う訳ではありません。お困りの方お一人お一人に寄り添ってご提案させていただきます。(*^^*)次回は、もう少し年代が上の方のロンパース事例です。お楽しみに。。。ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。こうのふくネットショップはこちら
28Mar
- 壊れたものをなおして使う＿ファスナー付き介護用ズボン
  ファスナーのついた介護用ズボン。便利ですよね！私の父も一時期着ていたことがありますが、「日々のケアがラク～」と、介護士さんも喜ばれていました。広島の廿日市市にある「ひかり園」さまでも、車いすのご利用者さまがこのタイプのズボンを着用されています。ひかり園さまには、こうのふくのマスクを草木染にしていただいたり、ギフトセットの入浴剤を仕入れさせていただいたりと、お世話になっています。ご縁をいただいた最初のご相談が、このズボンのファスナーについてでした。このファスナー、よく壊れるそうなのです。持ち手が取れてしまったり、ファスナーの歯が噛み合わなくなったり。その都度、買い替えをされていたそうですが「まだ着られるのにもったいない」ということで、ファスナー交換をご依頼いただきました。確かに、ファスナーが壊れてしまえば、せっかく便利なズボンもまったくの役立たずになってしまいます。でも、生地はまだしっかりしていて、なおせば十分着られます。ただ、交換するには壊れたファスナーを外して、よれた生地をまっすぐにして、新しいファスナーをまっすぐに縫い付ける、、、という手間がかかります。買ったほうが早いし、手間も省ける、と思うかもしれません。ですが、こうのふくでは、こういった加工作業を、一般就労が難しい方の作業所にお願いしています。ちょっと手間に思える作業も、一生懸命作業してくださり、生きがいを感じておられます。そんな方のお仕事になるなら！と、ひかり園さまでは、継続的にご依頼をくださっています。この度も、ファスナーの壊れたズボンをたくさんご依頼いただきました。今回からは、ウエストから膝上までをボタンにして、持ち出し布もつけました。ボタンにしたことで、途中から管を出すこともでき、持ち出し布がついたことで、肌を挟むかもしれないストレスもなくなり、着心地もよくなり一石三鳥です！ご希望にあわせて、さまざまなご提案もできます。「壊れたところをなおしたら、まだ着られるのに」という服はありませんか？もう、大量に作って大量に買って大量に捨てる時代じゃないですよ。(*^^*)「なおす」というお仕事で、生きがいを感じてくださる人の手で、生まれ変わらせてあげましょう！ご相談・ご依頼は、ネットショップの問い合わせフォームからどうぞ。只今、旧製品在庫一掃セールも実施中です。こちらものぞいてみてくださいね。(*^^*)特別セールの詳細はこちらこうのふくネットショップはこちら
23Mar
- 介護の想いやりから生まれたやさしいタオル
  「たとえ寝たきりでも一日を快適に過ごしてほしい」次男と父が寝たきりの生活になり、「動けない」「食べられない」「話せない」という状態でした。その姿を見てきて、せめて肌に触れるものは気持ち良く、との想いで作ったこうのふくオリジナルの播州織ダブルガーゼ。着せやすく工夫した服を作ってきたこのガーゼ生地で、タオルとハンカチを作りました。・ハンカチクロス詳細はこちら・ハンドタオル詳細はこちら・ロングタオル詳細はこちらイチオシはロングタオル！濡れるとなめらかになるので肌にやさしく、吸水性は抜群です。フェイスタオルよりも長さがあるので、体を拭いたあと、濡れた頭をぐるっと巻いてもくずれません。もっと若くてきれいなモデルさんにお願いしたかったのですが、、、あえてリアルを表現するために、お風呂上がりのスッピンをさらします！！あー、、、恥ずかしい、、、(^_^;)このタオル、試作品を作ってから、約１０ヶ月使い続けていますが、なめらかさも吸水性も変わりません。気持ちよさが持続します。少し色が薄くなってきたかな？という感じです。介護用に特別柔らかく丈夫に織ってあるので、タオルとしても優秀です！頑張っている自分へのご褒美に。大切な人へのギフトにいかがでしょう。ふと、気がついたんです。寝たきり人のために作った「気持ち良いもの」「便利なもの」は、寝たきりでない人にも「気持ち良い」そして「便利な」はず。そういったものが広がれば、「寝たきりでも頑張って生きている人」「その人を支える家族や支援者のあたたかい気持ち」を知ってもらえるのではないか？そんな人を知ってもらえれば、日々悩んだり、疲れている人も少し元気を出してもらえるのではないか？そうしたら、もう少し人にやさしい社会になるのではないか、、、と、思います。大げさかもしれませんが、そんな想いでモノ作りをしています。こうのふくネットショップはこちら