ベリッシマのヨットクラブ体験記(乗船記)2/3 ~サービス紹介~
ベリッシマ体験記(乗船記)前編 ~ヨットクラブの客室~ の続きです。
【ヨットクラブのサービス】
ヨットクラブは何が一般客室と違うか?と聞かれたら、自分ならこう答えます。
「それは最高のバトラーたちがいるかいないかだ」と。
チェックイン時からまずは驚きから始まります。
一般客室は手荷物検査や乗船手続きに行列ができていましたが、ヨットクラブの乗客だと分かると、さあさあこちらに、と別入口から臨時テント内に設けられたところに案内され乗船手続きがいきなり優雅に始まります。
写真を撮り忘れたのですが、豪華なソファーセットに案内され、ウェルカムドリンクは何にする?と。
テント内でその空間だけは乗船列の喧騒とは別世界のようでした。
ヨットクラブが何かを理解していない子供たちはいきなりの事態で混乱したようで、「え?なになに?いきなり何?パパ急に偉くなったん!?」とあたふた。
自分もいきなりのラグジュアリー乗船手続きが始まりけっこう驚いたので、子供たちにとっては衝撃だったかもしれません。
そしてチェックイン時にはヨットクラブの人だけが許される証、何でも無料の免罪符とも呼べるこのリストバンドが渡されます。
バトラー(日本人)が言うには「このリストバンドは常に付けておいてくださいね。これがあればどこでもヨットクラブのサービスを受けられますので。また、一般のお客様は乗船カードを持ち歩いていただいておりますが、ヨットクラブの皆様はこのリストバンドだけで大丈夫です」と。
ちなみにこれは少し過大表現かもです。
実際にはけっこうあちこちでカード提示を求められるシーンも多かったので、カードも念のため持ち歩いた方が無難です。
では、ヨットクラブで受けられるサービスです。
1)ほぼ何でも飲み放題
16ドル以下の飲み物は船内全てが飲み放題です。16ドル以上の飲み物を見つけるほうが大変なのでほぼ何でも飲み放題です。
ベリッシマの飲み放題はプレミアム飲み放題1日101ドルと日本人感覚ではボッ◯クリ価格なので、価格を気にせず飲めるところはありがたいところです。
ちなみにこの飲み放題、一般客室の人が申し込みする場合、1日だけ設定することはできず、セットするなら乗船中は全日程、しかも同室の人全員が申し込みしないといけないようです。
イージーパッケージはお酒はないらしく、プレミアム飲み放題を選ぶ人が多いようですが、1日15,000円はよほどの大酒飲みじゃないと、元を取るのは至難の技だと思います。
あと船内で提供されるソフトドリンクは船内どこでもけっこう適当な内容です笑
プールサイドバーに「フルーツミックスジュース」といういかにも南国トロピカルなフレッシュミックスジュースを出してくれそうなメニューがあったので、「南国と言ったらフルーツミックスジュースだな!」と期待して注文したらでてきたのがこれ笑
瓶かよ!
しかもそのまま瓶渡しかよ!
さらに大阪の味って書いてますやんこれ!
これで7ドル(確か)は高すぎ!(ヨットクラブの人は無料)
2)専用ラウンジや専用レストランが利用できる
16階と18階の船首にある専用ラウンジが使えます。
また朝食も希望すれば無料で部屋まで持ってきてくれます。
申し込み方法は部屋内にある用紙に欲しいものを書いて、深夜2時までにドアノブにかけておくだけです。
英語が苦手な自分にもこれなら安心でした笑
※写真に映ってるテントは那覇の乗下船テントです。右が入国、左が出国です。
ラウンジやレストランは船首だけあって眺めは最高ですし、頻繁に生演奏がされていて雰囲気も最高です。
料理も使用している食材やコックのレベルが一般客席とは違うようで、バトラーにそんなに違うのか?と自分でも何を言っているのかよく分からない意味不明な英語で質問してみたところ、「何言ってるんだ、こっちの方がうまいに決まってるだろ、VIPのためのレストランだぞ」と真顔で言われたくらいの自慢のレストランのようです。
牛フィレ肉のステーキ。
ここまで柔らかく美味しいステーキを出してくれるレストランはそうそうないと思います。
あまりにうますぎて自分は昼も夜も頻繁にこれを食べました。
春節の新春特別メニューで出てきたロブスター。
こんなに大きいロブスターは初めてみたかもしれない。
デザートに選択できるチーズ盛り合わせ。
デザートにチーズはキツいでしょ、と思った方にもぜひ一度試して欲しい。
チーズがうますぎて頻繁にこれをチョイスしました。
これは朝食。
日本食+好きな卵料理などが選べます。
焼き鮭も一般客席とは異なるクオリティを使っているからうまいだろう、と自慢されました(よく分からなかったが恐らくそんな英語だったと思う)。
ちなみにこの日は、「みんなお腹へってないから(昨晩食べすぎて)一人で行ってきていいよ」と言われ、一人でレストランで食べました。
まさか家族でクルーズ旅行に来たのに、一人寂しく朝食を食べることになるとは笑
以上、ヨットクラブの料理紹介です。
結論としては、総じてヨットクラブのレストランの味は何を食べても最高でした。
正直なところ、ベリッシマってカジュアル船だし・・、ホテルレストランって高いばかりでそんな美味しいところもないしねーと全く期待していなかった自分の過ちを認めます。
奥様も大変ご満悦でした。
英語が苦手なので何言ってるのかよく分からないことが頻繁でしたが笑、最終日にもなると毎日顔を合わせているレストランスタッフの人とも仲良くなりました。
ちなみに事前情報では、レストランの来場時間は指定され、席も相席で固定という情報を得ていたので、そうなんだろうと思っていましたが、ヨットクラブのレストランは、
・来場時間は営業時間内ならいつでもOK
・席は自由席
・席はグループごとで相席にはしない
という感じなのも助かりました。
特に子供たちは人見知りが激しい年頃(高校生と小学高学年)なので、相席にならなかったのは良かったかなと思います。
3)さっさと降りられ、さっさと乗船できる
ヨットクラブの人たちは乗船下船時にバトラーが先導して行列の横をすいすいと移動させてくれます。
時には荷物検査の大行列にも何食わぬ顔でいきなり検査台直前に割り込み、さあこちらへ、と笑顔で割り込ませようとしてくれます。
いや・・・さすがにこの割り込みは・・・並んでいるお客さん(台湾の人)ちょっと怒ってるやん・・と思っても、バトラーにとっては一般客とヨットクラブ客は明確な違いがあるようです。
自分たちには最高の笑顔で接してくれるバトラーも、一般客から何か聞かれると急に仏頂面に戻って、無言で指差しだけで教えるシーンやおれに聞くな、あっちで聞けがあったりと、ヨーロッパ的な階級社会のリアルを感じることも時々ありました(汗)
日本ではなかなかここまであからさまに客室クラスで接客内容に差をつけられることはまずないので、階級社会の一端を見られたことはある意味興味深い体験でした。
4)インターネットが2台まで使える
一般客室のネット使用は有料ですが、ヨットクラブは2台まで使えます。
実際の使用に際しては、どうやら使用する端末を専用アプリから紐づけしないといけないらしく、同時にその瞬間2人まで好きなデバイスで使えるという意味ではなく、2つの端末までが使えるという意味合いのようです。
てっきりその瞬間に最大2台迄使える(端末はその瞬間に使うもの)と勘違いしていた我が家はどの端末を登録するのかプチ喧嘩になりました笑
自分は仕事で使うパソコンかスマホは登録したいし、子供らもスマホやipadも登録したいと。
事前にもしやを想定して、子どもたちは動画をたんまりダウンロードさせていたので、結果的に自分と奥さんの端末を登録しました。
ネット速度は動画は見られませんが、ネット閲覧やSNSの利用には何ら問題ないレベルです。
まるで使い物にならない新幹線Wi-Fiより遥かに安定した繋がり具合ですし、ANAやJALが提供している機内Wi-Fi程度の使い勝手と思ってもらえたらと思います。
5)航海中に誕生日を迎えた
今回の航海中、2月8日は自分の誕生日でした。
奥さんや子供の誕生日なら何かサプライズでもしようかなとなりますが、今やもう40も超えて普通にいいおっさんになってしまったので、誕生日だからと言って特に何かする訳でも、家族に何かサプライズを期待する訳でもなく、いつもの1日として過ごすようにしています。
平穏が一番です。
しかも旅行会社から予めメールで
「今回のMSCベリッシマのご旅行は、お誕生日のクルーズになるかと思います。おめでとうございます。
MSCベリッシマにつきまして、様々なお祝いのリクエストが有料となります。
無料のお祝いはございませんので悪しからずご了承いただきますよう御願い申し上げます。
有料のお祝いとなりますと、大きなケーキを夕食にご用意する形となります。
有料のお祝いご希望の場合は、船内にてお祝いのプランをお申込み下さいませ。」
とご丁寧なメールが笑
「せっかくのお祝いの日なのに何もサプライズがなかった!ひどいわベリッシマ!!」というようなトラブル?いちゃもん?になったことがあったのかもですね笑
予め何もサプライズはねぇから期待するな、祝いたければ予め申し込みしな!ということなのでしょうけど、なんだかわざわざ予め言われると寂しいし、自分で自分の誕生日サプライズケーキを申し込みするのもさすがに寂しすぎる笑
ということで何も申し込みもせず、別に普段の1日ということで乗船しました。
お誕生だからと言って何か特別なことをして喜ぶ年でもないですしね、、
し、しかし誕生日の朝、ベットメイキング終了後になんとお祝いの誕生カードが!
もうこのカードだけで最高に嬉しいよおれは😭
ありがとう、バトラーのみなさん!(実際に誰が手配しれくれたのかは知らないけど)
誕生日カードをもらえただけでとても幸せな気持ちで過ごせたのは言うまでもありません。
バースデーカード一枚でここまで嬉しくなるとは、おれもまだまだ幸せ者だぜ!と嬉しい気持ちです。
ところが、な、な、なんとその日のディナーの最後にさらなるサプライズ登場・・・
しかもホールスタッフ勢ぞろいでハッピーバスデーの唄まで全力熱唱してくれました。
もう久しぶりに泣きそうなくらい嬉しくなりました。
こりゃヨットクラブを愛さずにはいられない。
すごいぞヨットクラブ!!
恐らく旅行会社から来たあのメールは真実で実際には本来は何もなく、ヨットクラブだからこそこのサービスがあったのだと思いますが、とんでもなく嬉しいサプライズで忘れられない誕生日になりました。
※お誕生日に乗る人全員にこのサービスがあるのかは分かりませんのでその点はご了承を。
以上ヨットクラブのサービス紹介でした。
結論としては、ヨットクラブは最高のサービスと最高のバトラーがいる極上のサービス空間だと言えます。
クラブフロア付きのホテルでもここまでのサービスを受けられるのはごく僅かだと思います。
一般客室の2.5倍ほどの価格はかかりますが、それでも飛鳥やにっぽん丸などラグジュアリー客船と比べたら高くありません。
久しぶりに良いサービス、良い接客、感動のサービスを受けられて、自分自身も大変勉強になりました。
自分の事業にもこの経験を活かしていきたいと思います。
ヨットクラブのみなさん、ありがとう!!
次で最後です。
ベリッシマのヨットクラブ体験記(乗船記)2/3 ~素朴な疑問集~