【御譲位記念】ゴシッククラウンの価格 | コイン収集 ~趣味のコレクションブログ~

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アンティークコインを中心に日本の近代貨幣や記念コイン、金貨銀貨など、
趣味で収集している物を少しずつアップしながら個人的視点で解説していきます。
好きなモノをとことん楽しむをモットーにやっていきますのでどうぞ宜しく。

今回はゴシッククラウン銀貨の価格推移についてまとめたいと思います。

お気付きになっていた方もおられたかもしれませんが、私のブログでは可能な限りコインの価格について話題を敢て避けてきました。あくまで趣味と言うところを強調するためです。が、本来"お金"であったコインを収集すると言う行為は具体的な金額というものが最も重要な要素でありコレ抜きで語り尽くした事にならないのです。もちろん私も普段はコインの相場の事ばかり考えていまして、病的なほどお金に執着があると白状いたしましょう。煩悩の数ではかなり自信があります(笑)。・・・精進して参ります。

今後もブログ方針は変えず価格についての具体的な言及は避けるつもりですが、ゴシッククラウンについては今年最も華やかな盛り上がりを見せてくれたコインであるし、しっかり提示しておかなきゃいけない部類だと感じましたので惜しみなく掲載いたします。

今回掲載するのは国内主要オークションの過去の実績から、アメリカ大手2大鑑定会社が鑑定した所謂スラブ入りコインについてのみ抜き出してグレード別落札価格をまとめたものになります。これまたエクセル手作りの分かり難い表となっていますがご興味ある方はじっくり眺めて頂ければゴチクラをもっと愉しめるのではないかと確信しています。私的見解での解説も後述掲載しておきます。

【サンプル採取方法】

①国内AW・泰星オークション・NCA・銀座オークションの大手4大オークションの実績

②PCGS・NGCが鑑定したスラブ入りコインの実績のみ

③アンデシモとプレーンエッジを分けて掲載

④価格は落札手数料と消費税も加味した支払い金額

【1847年銘プレーンエッジ(Plain Edge)・希少種】

まずプレーンエッジと希少種のみまとめた表になります。縦がグレード軸で下に行くほどハイグレードとなり、横が時間軸となります。細かい表なので見にくくて恐縮ですが大きめの画面でご覧下さい。大手主要4社のオークション実績となります。プレーンエッジとプラス希少種は記録が辿れるだけで21枚のスラブ入り鑑定品が落札されていました。初出は銀座オークションで2010年11月、プレーンエッジの涎が垂れるグレードが2枚も出品されています。しかもこの時期まだお安い。その後2011年11月以降はスラブ入りプレーンエッジはAWが開催されるまで日本の主要オークション市場には出現しません。NCAも最近までスラブコインを扱ってなかったので今年7月が初出だったと思われます。抜けがあればご了承くださいませ。やはりプレーンエッジは稀少で国内サンプルだけでは数が少なく上昇率をうまく出せませんがそれでも大体の価格帯は理解できるのではないでしょうか。若干の上下変動を経て現在PR62ならば2011年から実に4倍以上の価格に大化けしている事が見て取れますし、100万円以下でプレーンエッジを入手するには61グレード以下を狙うしかないのが現状です。

ちなみに私のゴチクラは泰星さんが今年3月に初出品した62です。4ヶ月で1.7倍以上の価格上昇を体験しアンティークコイン投資大成功と言ったところですが、他人事なら羨ましくて死にそうなのに自分事なら意外とそこまで嬉しくもないのが現実ですね。ただただコイン好きに拍車がかかる作用をもたらすようです。

 

【1847年銘アンデシモ(Undecimo on Edge)】

次にアンデシモをまとめたものです。こちらはサンプル数が多く、表が横に長いので3分割で価格推移を掲載致します。1枚目は2010年11月から2015年11月までの主要4社のオークション実績です。この時期AWはまだ始まってなかったので実績無し、NCAも裸コインばかりの取り扱いなのでスラブ入りは銀座と泰星にのみ実績がありました。平均価格軸に関しては2018年8月までの実績を総合したものになりますのでご注意ください。

2015年11月段階で既に64以上は100万円を超えてきています。

続いて2016年1月から2017年7月までの実績です。AWが開催され、時代を席巻し始めました。AWは鑑定品にいち早く目をつけオークションに投入し続けてきたのでかなりの割合がAWの実績です。2017年に入ると63グレードもちらほら100万円を超え始めました。

3枚目は2017年7月から2018年8月直近までの実績です。PR63は100万円前後で推移しています。PR62は60万円から80万円と言ったところでしょうか。PR60以下の低グレードになると相場が徐々に下がってきている傾向にあるのでここを狙うのも一つの賢い方法と言えるでしょう。PR64を超えだすと一気に倍々価格に化けだしますね。

【感想】

今回過去の実績をここまでちゃんとまとめたのは初めてでした。普段ここまでちゃんとまとめて入札価格を決めているわけではありません。オークションにはその時期の相場観で挑んでいます。

それにしても表にしてみるとみなさん意外としっかり相場を意識して落札されているとの結果に綺麗になっており驚きました。グレードによってしっかり価格帯が出来上がっています。やはり高い買い物ですから当然価格にはシビアになるのでしょうね。

そしてどうやら相場は必ず右肩上がりというわけではないみたいです。おそらく何らかのきっかけで一気に全体が上昇し、徐々に落ち着いて下がり、上昇前よりも高水準で下げ止まると言った感じと推察できます。コインの種類によっても上昇と下降時期が違うと思われますからそこを見極め、自分ならいくら出して納得するか確固たる意思を持っておかなければコイン収集は続きません。コインの相場とは世の中の流れもさる事ながら一番は自分の意思が決めるものだと思うのです。

あまり価格の上下に一喜一憂しすぎるのもコインの数だけ心配事の種が増えるだけですから損得考えずコイン収集に励めたら一番幸せでしょうね。それを手に入れるには"コインと自分"を信じる力が必要であり実はこれがコイン収集にとって一番難しい事柄だと痛く感じ入る次第です。

【御譲位記念】ゴシッククラウンの種類その1

【御譲位記念】ゴシッククラウンの種類その2