お気に入りの・・・狂気の世界 | お気に入りの・・・

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お気に入りの・・・、の続きは、映画、本、文章、音楽、物など何でも入ります。楽しいことばっかり書き込みたいと考えています。

今まで最後までどうにも読めなかった本が数冊あります。ゴシックホラーの「螺子の回転」つまらなすぎる。サラ・ウォーターズの「夜愁」、筆者は忘れたけど「夜のサバンナ」、これらは周りの噂話ばかりが永遠に続いて話が全く進まない。などなど。

これらは半分近くは読んで、諦めたんですが、最初の数ページで止めたのが、夢野久作の「ドグラ・マグラ」でした。これは日本の三大奇書の一つと言われていて、読むと精神に異常をきたす・・・といわれているんですね。僕は最初の数ページしか読んでないので、精神に異常はきたしてませんが、ともかく、何を書いているんだかさっぱり分からないし、波長が全く合わない・・・とでも言っておきましょうか・・・。

 

でも短編集の「瓶詰の地獄」は読めました。ちゃんとストーリーがあり、おちもあります・・・けど、彼特有の狂気、毒気があって、誰にでもお薦めはしません。

7つの短編の中では「死後の恋」が一番面白かったかな。

 

極楽鳥が舞い、ヤシやパイナップルが生い繁る、南国の離れ小島。だが、海難事故により流れ着いた可愛らしい二人の兄妹が、この楽園で、世にも戦慄すべき地獄に出会ったとは誰が想像したであろう。それは、今となっては、彼らが海に流した三つの瓶に納められていたこの紙片からしかうかがい知ることは出来ない…(『瓶詰の地獄』)。読者を幻魔境へと誘う夢野久作の世界。「死後の恋」など表題作他6編を収録。