修行について その90 正午 修行僧の昼食⑦ | 修行僧の涙目な日々

修行僧の涙目な日々

修行僧時代を振り返ってみるブログ。

修行僧の昼食パート7です。(     

 

食事が終わると、その場で読書の時間が始まります。

もちろん、普通の読書とは異なります。

 

読む本は「正法眼蔵随聞記」という本。

曹洞宗開祖である道元禅師の弟子孤雲懐奘禅師が書かれたもので、道元禅師語録のようなものです。

つまりは、とってもありがたく、難しい本ということです。

 

修行僧が読んだところで、全くのチンプンカンプン。

ですから、導師・役寮の方といっしょに読むわけです。

やり方は「小学校の国語の授業風」です。

一人が朗読し、残りの者はおねんね黙読。

朗読するのは新到の役割で、出席番号ならぬ上山順(修行に入った順)に読みます。

 

古い(800年近く前)に成立した本ですので、読むのも一苦労。

漢字が読めないことも多々あります。

間違って読んだり、止まってしまうと古参や導師が指摘してくださいます。

そして、区切りの良いところまで読んだら、導師の解説が入ります。

まさに学校の国語の時間のようですね・・・。

 

なお、時間がない(午後も作務やご祈祷で忙しい)ので一日に朗読するのは1名、進むのは1ページ程度です。

ご祈祷や作務が忙しく、読めない日も多いのでなかなか先に進みません。

 

ちなみに、「随聞記」は各人が所持・管理します。

学校でよくある、「教科書忘れた事件」と同じ現象が多発しており、要注意です。