MIHOミュージアム【大徳寺龍光院・国宝窯変天目と破草鞋】 | 骨董水妖◇美術品は美術館で見るよりおうちで使う方がずっと楽しい!◇

骨董水妖◇美術品は美術館で見るよりおうちで使う方がずっと楽しい!◇

江戸時代の古伊万里、超絶技巧の時代蒔絵の重箱、美術館で見た有名な絵師の絵画など、ハイクラスの古美術品が、とってもリーズナブルに買えるお店です。


お伺いした日は、桜の絶頂期。
素晴らしいお天気。

ミホミュージアムの初代館長
梅原猛さんは、この美術館を
「桃源郷はここ」
とされました。


 
この日は龍光院(りょうこういん)の
小堀月浦和尚様の坐禅の会に参加させていただきたくて参りました。

今回の特別展は
400年近くも一般には非公開だった
龍光院の宝物の初公開。

以前から龍光院で茶書の研究会をなさっていた熊倉㓛先生が、

ミホさんの館長に就任された
2016年から企画研究を続けられた
大プロジェクトなのだそうです。

熊倉館長先生の特別講演と
禅の研究者芳澤勝弘先生の特別講演を拝聴して
(どちらも素晴らしかった!)

小堀月浦和尚様に尊敬の念を抱き
この方の坐禅に参加させていただきたいと
強く思いました。


ミホさんに、着物で来なかったのは初めて。
今日は坐禅なのでね。


坐禅についてのレクチャーは

極めて少ない。


「背筋をピンと伸ばして、深呼吸を繰り返す」

「頭に浮かぶことを追わない」


坐禅の前に、月浦和尚様は

「窯変天目は石の上に落とせば割れます。そんなものは本当の宝ではない。

本当の宝は人の中にある、慈しみ心」

とおっしゃいました。


坐禅の後、

「窯変天目なんて、ひとごとだ。ほっとけばいい。坐禅する事で、心も身体も健康になる。しないと損だ。」

とおっしゃいました。


今回の展示の本当の目的は坐禅会だ、とも。


凄い言葉。


窯変天目は人寄せパンダで、

本当に感じて欲しいのは、

禅の精神なんだとわかりました。


展示のテーマ

【窯変天目と破草鞋】


窯変天目(ようへんてんもく)茶碗→国宝、も

破草鞋(ハソウアイ)→履き潰され破れた草鞋も


禅の修行のための道具である。

価値は同じである。


このタイトルは、

月浦和尚様のメッセージだったんですね。


和尚様の甘く感じられるほど優しい語り口から発せられる強い言葉は、

会場の空気を清浄にし、心に刺さります。


20分の坐禅の間、私の心は常に動いて、全く静かにならないのですが、それを眺め続けると、不思議に気持ちが良い。


自分だけでは作れない、

清浄で静かな時を与えていただけます。

不純物を取ってくれるように感じました。


ホールで行われるので椅子席もあり、

膝に不安のある方も心配なく参加できます。



おススメです。


ミホミュージアムのhp→http://www.miho.or.jp/



骨董水妖

白井澄子
京都市東山区古門前通大和大路東入元町367-4杉山ビル3F
phone/075-541-5128
京阪電車三条駅2番(縄手通り北側)出口 徒歩1分