国宝《仏功徳蒔絵経箱》藤田美術館蔵〜前編 | 骨董水妖◇美術品は美術館で見るよりおうちで使う方がずっと楽しい!◇

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江戸時代の古伊万里、超絶技巧の時代蒔絵の重箱、美術館で見た有名な絵師の絵画など、ハイクラスの古美術品が、とってもリーズナブルに買えるお店です。

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(画像はハガキより)


大阪の藤田美術館が、
建て替えのために一旦閉館なさると知って
慌てて行ってきました。


藤田男爵は幕末から明治の動乱期に、鉱山や電力など日本近代化の事業で一代で財を成し
海外に流出されそうになった、大名や名家旧蔵の歴史的美術品を日本に留めるために
私財を投じて古美術品を収集をされた方です。

昭和29年、男爵家の蔵と収蔵庫に照明を引き、床に絨毯を敷いて
陳列ケースを作って美術館になさったそうです。

なので、冷暖房設備がありません。
今までは、春と秋の気候の良い時期だけ開館されていました。


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私の伺った日は夏日でとても暑かった。
蔵の窓から爽やかな風が吹き込んで
良い気持ちです。

国宝や重要文化財が
手作り感のある木枠の引き戸式のガラスケースに陳列される、蔵の中そのままの空間に
自然の風が吹き込む

不思議で素晴らしい空間です。


現代の一般的な美術館は
温度湿度が完璧に管理されていますね。
窓が開いているなんてあり得ません。

展示室に風が入ってくるなんて奇跡みたい!
建て替えの前に伺えてよかった♪


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右側の建物が展示室です。
蔵特有の小さな窓が見えますね。



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とっても有名な交地焼の亀の大香合


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国宝《紫式部日記絵詞》
国宝《曜変天目茶碗》など
数多くの名品中の名品をご所蔵ですが

私が一番見たかったのは
平安時代のお経の箱。


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平安時代の蒔絵の作品は現存している作品数がとても少ないんです。

その上、お経に書かれた物語が描かれた作品はこの箱だけだと思います。
まだ蒔絵技術が日本に入ったばかりの時代。
金粉も銀粉も不揃いな形です。

仏様に伏して参拝する僧やウロつく犬
木々に雨が降る姿
龍や怪魚の見え隠れする海面からそびえる神々しい山など
興味深い場面が描かれています。


この箱が藤田男爵のご所蔵になったいきさつを
松田権六さん(塗り物で最初に人間国宝になられた方)が、ある冊子にお書きになられています。
小説みたいなその物語は後半で。



骨董水妖
白井澄子
京都市東山区古門前通大和大路東入元町367-4杉山ビル3F
phone/ 075-541-5128
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