昨日(20日)の朝日小学生新聞、「疑問解決なるほどね!」は、血液型の呼び方についてであった。
A型、B型、AB型の次が、どうしてC型でなくO型なのか、という小学4年生からの質問に答えたものである。
言われてみれば、その通りである。なぜO型なのか。
そもそも血液型の違いというのは、何の違いなのか。
いままで考えたこともなかった。迂闊である。
記事を読んで、なっとくした。
以下、その要約である。
血液の型が4種類あることが発見されたのは、1900年代の初めである。
1900年にウィーン大学のカール・ラントシュタイナーという学者が血液を混ぜ合わせる実験をしていて、固まる場合と固まらない場合があることに気付き、赤血球に3つの型があることをつきとめた。
その後、1902年にラントシュタイナーの仲間の研究者が4つ目の型を発見した。
当時はそれらの血液型に統一した呼び名はなかった。
アメリカの研究者によって、輸血による死亡事故の原因が血液型の不一致にあることが明らかにされ、呼び方を統一しないと混乱によって人命に関わる、ということでラントシュタイナーが、A型、B型、AB型、O型という呼称を提案し、それが認められて現在にいたっている。
血液型の違いは、赤血球の表面の抗原にある。
A抗原を持つものをA型、B抗原を持つものをB型、A抗原とB抗原の両方を持つものをAB型、どちらも持たないものをO型と呼んでいる。
O型と呼ばれる理由には、二つの説がある。
一つは、どちらの抗原ももたないから「0(ゼロ)」としたのが、「O(オー)」になったという説。
もう一つは、英語の「without」(~がない)に当たるドイツ語の前置詞「ohne」の頭文字「O」をとったという説である。
ラントシュタイナーはこの発見により1930年にノーベル生理学・医学賞を受賞している。
O型という呼称の由来、血液型の発見者と発見の経緯など、知っていても役には立たないけれど、知っておくと少しうれしい雑学知識である。
記事には、血液型と性格の関係について、「科学的な根拠はないと思いますね」という、日本赤十字社の五十嵐寛幸さんのコメントも載せている。
こちらは知っておくべき大事な知識である。
血液型と性格は、関係がない。
血液型性格判断のようなインチキ科学にだまされてはいけない。