カポック ――朝日小学生新聞から―― | ことのは学舎通信 ---朝霞台の小さな国語教室から---

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考える力・伝える力を育てる国語教室 ことのは学舎 の教室から、授業の様子、日々考えたこと、感じたことなどをつづっていきます。読んで下さる保護者の方に、お子様の国語力向上の助けとなる情報をご提供できたらと思っております。

 ことのは学舎では、朝日小学生新聞を購読している。

 いつも壁に貼って生徒たちが読めるようにしている。

 教材として使用するときもある。

 小学生向けに書かれているが、大人のわたしが知らないことも多く、勉強になる。

 先日このブログで紹介した、埼玉県産の日本一のいちごも、埼玉県民でありながら知らなかった。

 大人向けの朝日新聞では採り上げていない話題である。

 

 18日(日)の「ニュースあれこれ週末版」に、「水・肥料ほぼいらない天然せんい」という見出しの記事があった。

 東南アジアに生える「カポック」という木の実から取れる綿を使った服作りに、繊維メーカーのユニチカの子会社とエスビープランニングが挑戦する、という内容である。

 カポックは水やりや肥料がほとんどいらず、50年間毎年綿がとれるという。

 繊維が短くて糸にするのが難しく、服にはあまり使われていなかったカポックの綿を、二つの会社は2年ほどかけて丈夫な糸にすることに成功した。

 

 このカポックという植物、初耳だったのでウェブで検索してみた。

 観葉植物としては、広く知られているものらしい。

 ネット通販でもたくさん売られており、育て方なども紹介されている。

 その実の綿をつかった服については、朝日小学生新聞の記事では、これから挑戦する、とされていたが、すでに商品化されていた。

 

 双葉商事という老舗アパレルメーカーの跡取りが興したカポックジャパンという会社が、カポックノットというブランド名でコートなどを製造・販売している。

 カポックノットのウェブサイトによると、「カポック」には、

①コットンの8分の1の軽さで、ダウンと同じくらい温かい。

②木の実から作るため木を伐採する必要もなく、動物から搾取することもなく、環境に優しい。

という特徴がある。

 これだけ見ると、いいことずくめの理想の繊維である。

 

 大手紳士服メーカーでもこのカポックノットを使用したベスト、ジャケット、コートなどが販売されているらしいので、今度気にして見てみようと思う。

 

 朝日小学生新聞を読んで、またひとつ賢くなった。