今日からの新年度を前に、昨朝残念な訃報を新聞で知った。
つい2ヶ月ほど前に紹介させていただいた「日本の川を旅する」の著者であり、カヌーイストの野田知佑さんが逝去されたという。
https://www.bepal.net/archives/225671
84歳だったとのこと。
自分の体験に基づいて川遊びやカヌーの楽しさを世に広めながらも、一方で我が国における河川の汚染や環境破壊問題について自然のことを知り抜いているからこその本音の意見を発せられた方であった。
私が若い頃に自由で少しハードな旅をしながら先述の「日本の川を旅する」に出会ったことは、その後の人生において間違いなく影響を受けた大きな出会いであった。
「自由」という言葉の、本質的な意味を野田さんに教わったと自分では解釈している。
2年半前の和田誠さんしかり、
本がきっかけで影響を受けた方が逝去されるのは本当に残念な気持ちになる。
それだけ私も年を重ねているということに他ならないのだろうが。
思い返せば私の人格は、良いか悪いかは別としていろんな本との出会いによって作られてきたのだと実感している。
野田さんの著書はかなり読んできたと思うが、読み物として一番面白かったのは初期の「魚眼漫遊大雑記」。
なんとも痛快な本だった。