以前は月に何度かは新幹線に乗ったものだが、コロナ禍以降は極端に減ってしまったものだ。
なんとなく新幹線のことを思い出していたら、昔あった食堂車のことを思い出した。
しっかりとテーブルがあって、向かい合って食べることが出来た記憶がある。
ネット検索すると写真があった。
記憶の中の映像とぴったり合致した。
2000年3月をもって姿を消したのだそうだ。
食堂車を思い出すと、同時にもう一つ思い出すことがある。
20歳の頃、京都で親戚の集まりがあった。私も同行し、夜の宴席にて若気の至りで調子に乗って酒を飲みまくり大失態を犯してしまった。
かなり多くの方にご迷惑をおかけするような失態で、翌日かなり落ち込んだのである。
その帰路、父と叔父で食堂車に行き、2人はビールを飲むのである。私はとことん意気消沈でアルコールに手をつける気もなかった。
そんな私に父と叔父はその失態をからかうようなことをずっと話すので、ますます深刻に落ち込んでいくのであった。
実は金銭的損害もあったので父がとりあえず立て替えてくれることになったのだが、
「アルバイトで稼いで全額返せよ~」
と酔った顔で笑いながら言われたのが忘れられない。
その場面が食堂車の風景とともに記憶から消えないでいる。
もう一つ食堂車で思い浮かぶのが、松本清張さんの小説を映画化した「砂の器」の1シーンである。やはりネットで探したらすぐに見つかった。
左でビールを手酌しているのは森田健作前千葉県知事。
こちらは新幹線ではなく、上野と秋田を結んだ急行「鳥海」なのだそうだ。
新幹線以外でも食堂車があったとは知らなかった。