チャンスの神様 | ことぶき・ちゃちゃちゃ

ことぶき・ちゃちゃちゃ

難治性てんかんドラベ症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)と闘う娘のことぶき。
顔だけで結婚を決めたイケメン(だった)B型の旦那さん。
私は普通の主婦です。
家族みんなで頑張っている闘病日記です。

ことぶきが通ってる母子分離の療育は、月曜から土曜まであります。

時間は10時から14時まで。

土曜は11時40分までです。

ことぶきは体力がないので、平日は12時で帰っています。

私から見ると、周りのお友達はみんな健常児に見える位しっかりしています。

この子たちのどこに障害があるのか

何で療育に通わなきゃいけないのか分からない位です。

みんなバスを降りて自分の意思と足で教室に行き、靴を脱いで上履きを履いて…

これで、ことぶきと同じクラス(1歳半から4歳)です。

レベル高い…(笑)

以前、療育参観の時にあまりのレベル違いを見せられ、何とも言えない気持ちになり

園長先生に『ここに来るのは早かったんじゃないか』と訴えた事もあります。

『ことちゃんの今までの経験不足と小発作を考えても、すごく発達レベルは高いですよ。

他の子より低いなんてとんでもない。

ことちゃん位、みんな意欲を持ってくれたらね~って先生たちはみんな言ってるよ』

と言ってくれました。

こういう仕事を長年されてるので、母親の気持ちを楽にする技もプロですね。

私はすっかり騙され(笑)

今ではレベル違いを感じながらも、気持ち良く通わせています。

そんな園長先生と初めて出会ったのは、障害者スポーツセンターでした。

ことぶきを歩かせる為に毎日通っていたのですが

よくリハビリ室にあるグッズ(バランスボールやボールプールなど)がおいてある『重度体育室』という部屋があって

予約がない時は使えます、と言われてたのですが

各曜日に決まった団体名で予約がしてあって、そこには中々入る事ができませんでした。

ある日、重度体育室から子供の声がしたので覗いてみると

ブランコやマットや跳び箱などがあり、子供と親たちがたくさんいました。

何の団体か分からないけど、ことぶきも団体に入れて貰えればここに入れるんじゃないかと思い

センターの受付の人に思いきって聞いてみました。

すると受付の人が団体の代表者を紹介してくれる事になり

そこで初めて団体の代表者だった園長先生に会いました。

そして、この日の団体は療育園の子や卒園生のフォローをしていると教えてくれました。

体幹の弱い子は卒園しても週に1回はブランコで鍛えてあげないと、バランスが悪くなるらしく

『こういう病気の子はね、一生鍛えていかないとダメなんよ』と教えてくれました。

ことぶきは筋肉がつきにくく落ちやすい。

園長先生の言葉を聞いてると、全てことぶきに当てはまっているような気がして

ことぶきの病気や発達面、まだ歩けない事などを聞いてもらいました。

以下、園長先生との会話

『うち(療育園)に来たらええのに』

『でもてんかん発作があって…』

『でも薬で調整できひんのやろ?もう付き合っていくしかないやん』

『私がいない所で発作になったら怖いです』

『お母さん、ことちゃんが家で発作になったとして、何ができるんですか?

ダイアップ入れて救急車呼ぶんでしょ?
それやったら私らでもできますから』

『でも刺激が強すぎて…』

『発作になるのが怖いと言って、お母さんがことちゃんの可能性を潰す事になります』

『……』

『こういう子はね~』

園長先生はことぶきを抱えて『こういう刺激が大切なんです』と言って

なんと、ボールプールに投げ入れました。

私は気を失いそうになりましたが(笑)

ことぶきは小発作になりながらケラケラ笑って、もう一回と指を立てていました。

園長先生が言うには、ことぶきはバランスが悪い時に小発作になっていて

その部分の脳を鍛えていけば、この小発作はなくなるんじゃないか、と

肩と尾てい骨を抱きしめて『こうやると体の中に無重力の世界ができるんです』と言うと

ことぶきの小発作がピタッと止まり、嘘のようにそれから数分は小発作がなかったのです。

バランスの脳が安定すると、その小発作がなくなる。

そして、歩けないのも小発作でその部分の脳にダメージがあるから。

全てが繋がったような気がしました。

『あとはお母さんの気持ち次第です。とりあえずこの団体に週1回来たらええから』

と、園の生徒ではないけど団体に入れてもらい

次の週に旦那さんを連れて行き、何度も家族会議をして

この療育園にお世話になろうと決めたのです。

この時まだ、この先生が園長先生だと知らなかったのと

後で分かった事ですが

園長先生は毎日、障害者スポーツセンターに来ていて

卒園生(中高の部)や特にフォローが必要な園の子、などなど

重度体育室の連日の予約は、団体名は違えど全て園長先生だったのです。

4月からの療育のエントリー前だった事と

去年のことぶきなら絶対に発作的に無理だった事で

出会いのタイミングも最高でした。

ことぶきが頑張ってるから、チャンスの神様が出会いをくれたような気がしたのも

母子分離療育に踏ん切れた理由の1つです。

チャンスの神様は前髪しかないから、慎重に急いで決断しました(笑)

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