うさぎやのどら焼きとネリネ・クリスパリリー
寒中お見舞い申し上げます。
一年で一番寒い時期にネリネの晩生種たちが開花のピークを迎えています。
原種のウンデュラータ(旧称クリスパ)が今季も元気に開花。
その後輩品種であるクリスパリリー・ジェーン、女性の名前に相応しく優雅な花。
開花3期目になりますが、年々花のボリュームがアップしていて色も鮮やかに見えます。
兄のクリスパリリー・ピエールは数え切れないほどの花穂が上がり、バイタリティーも旺盛。
兄弟間の血統関係はわからないのですが、クリスパリリーunknownも開花しました。
開きはじめは臙脂色に紫色が刺す不思議な色合い。
開花が進むと濃いめのピンク色。
満開時にはピンク色の花弁に紫色のストライプが薄らと見えて、やがて全体が藤色へと変化します。
外気温がもう少し高ければ毎朝観察できるのですが。
概ね成人式あたりに開花を迎える原種アルタも蕾が膨らんで来ました。来週開花ですね。
絶滅の危機にあった数種類のラケナリア球根を一箇所に集めた小さな鉢から翡翠色の花が上がりました。
ラケナリア・ヴィリディフローラの選別種「グリーン・クラウン」が復活した模様です。
強い日差しが苦手のようなので、これを機に再生させてみようと思います。
クライアントへの贈答用として日本橋まで京菓子の「阿闍梨餅」を仕入れに行って来ました。
百貨店のレジには30組以上の長い列ができて、二人に一人の割合で阿闍梨餅を抱えています。
相変わらずの人気ですね。
せっかく人混みのところまで出かけたのだからと、そのついでに行列ができる店の品物を調達。
帰宅してからのおやつが、阿闍梨餅、紅谷のクルミっ子、うさぎや(日本橋)のどら焼き・・・
昨年末の血液検査ではセーフでしたが、血糖値が少し気になる週末であります。
2025年シーズンのネリネ(晩生種とその交配種)
今秋開花のネリネ(ダイヤモンドリリー)のレポート第3回目(最後)は晩生種ウンデュラータ(旧称:クリスパ)とその交配品種である「クリスパリリー」シリーズの開花をご紹介したいと存じます。
ひと通りダイヤモンドリリーの花が終わり、季節は初冬を迎え師走の忙しい頃にネリネの原種ウンデュラータが咲きはじめます。
まだ日本にネリネが紹介されてから間もないころ、「クリスパ」と云う名称で流通していて、私にはこの旧称の方が親しみを感じる品種でもあります。
上述した通り、12月に入ってからステムを伸ばし、寒さを避けて庭(ベランダ)に出ることを躊躇っているころにいつの間にか開花していることがあるので、寒がりの人とは縁が薄い品種なのかもしれません。
ネリネの原種、またダイヤモンドリリーの華やかさと比べると大人しい花姿で、華奢で可憐な佇まい。
園芸品種ダイヤモンドリリーの豪華さとはイメージがかけ離れた目立たない花です。
しかしそのフリルが入った繊細で遠慮がちな表情が私のお気にいりのポイントなのです。
野生的とも云えるダイヤモンドリリーの育成法と比べるとやや気難しい一面があり、水遣りや施肥には少々の気遣いが必要なところがあると思います。
気温が低い時期に花を上げる関係で開花後の花持ちがよく、小さな蝶が群れをなしているような花姿は意外と長く楽しめ、年を越えてもまだ花を咲かせていることがあります。
やがて開花する最晩生種の「アルタ」の花がよく似ているので、気づかないうちに花が終わり萎んでしまうのです。
当家のネリネ類は約30種40鉢ほどある(数えたことがない)のですが、その全てをヤシ柄ベラボンのみで育てています。
育種家の方は鹿沼土や赤玉などとのミックスを薦めているのですが、色々紆余曲折の結果、東京のマンションベランダにはベラボン単用が最適と判断するに至りました。
植替えの頻度は2年〜3年ごと。
育種家の方いわくは、「ネリネは植替えを嫌う」と云われているのですが、私のところではその逆の性質が観察されていて、花が少なくなった翌シーズンに植替えを済ませるとそれが着火点となって急に花が多く上がるという因果関係にあることが確認できました。
ネリネの球根と用土(ベラボン)およびプラ鉢との関係は画像の通り、できる限りギュウギュウ詰めにしてポットからはみ出るほどに球根を用土の上に出すことが必須条件です。
しかし、もしもその位置が「不快」であったなら・・・、球根は自分で居場所を変えて(上がって)くるのです。
そしてその「移動」には、鹿沼土や赤玉などの「土壌」よりもベラボンの方が適しているようです。
これは栽培当初に普通の用土を使用していたころからの経験であり、主観です。
科学的、植物学的な根拠はありません。
水やりは生育期には1週間に一回、休眠期であっても半月に一回の頻度で与えています。
肥料の与えすぎは禁物ですが、植え替えのタイミングには必ずマグアンプKを少なめに入れています。
定植後3〜4年で「花数」が減りますので、そのタイミングが「肥料をおかわり」しているサイン。
生育期の水やりには液体肥料を通常の半分の希釈度で与えるだけ。
ほかはだいたい「放し飼い状態」で、放っておいても丈夫に育ってくれています。
重ねて申し上げますが、ベラボンをギュウギュウ詰め、球根全体を土上に出して植える。
この「初期設定」さえ間違えなければほぼOKです。
ネリネが上手く育たない、花が咲かない、枯らしてしまったと云うケースを分析するとおおよそ水の与え過ぎか肥料の与え過ぎが要因のようです。
水を与えた翌日には土が乾いている・・・、そういうイメージであれば失敗はしないと思って結構です。
置き場所は通年で日当たりの良い、雨も適度に当たる場所に、風通し良くセットすること。
これだけです。
今年も原種フミリスとペルシーからはたくさんの種子が収穫できましたので、そのまま親が植えられている鉢の根本に蒔いておきました。
しばらくすると芽が出て、何年かたてば球根に育ってくれます。
好光性で葉緑素を持った種子なので、土に埋めずに陽の光が当たるように蒔くことがポイントです。
ネリネ・ウンデュラータを片親にした交配品種を作出した横山園芸(横山直樹さん)からの供給で「クリスパリリー」をいくつか育てるようになって長い時間が経過しました。
そして今シーズンも10ほどあるポットでクリスパリリーが咲きはじめました。
↑「クリスパリリー・ロゼア」は鮮やかなピンク色が美しい品種。
強健種なのでよく分球します。
花の咲き始めは美しいのですが、意外と早い時間で「色が褪せてくる」ことが難点でしょうか。
↑「クリスパリリー・ピエール」、このグループでは最も強健で分球も盛ん。
当家で鉢増しの回数が一番多いのがこの種です。
すでに7号ポットから球根がはみ出していて、来季はどうしたものか思案中です。
昨シーズンは20本を越えるステムが上がり、今シーズンも30本近くの花が見られそうです。
ホワイトの花弁の中心にピンク色のストライプ。花弁も長めでフリルが入り、1本のステムに多数の花をつけるのでボリュームが多く見えます。
↑「クリスパリリー・ジェニー」は当家ではまだ5年ほどしか経過していないのですが、球根が大変充実していて大きく太く育ち、ステムの本数もまあまあ多い、期待が持てる種のようです。
花のキャラクターはロゼアやチェリーなどの兄弟品種よりも細長くフリルが入り美しいのですが、一本の花茎あたりの花序がやや少なめでボリュームが少なく見えること、ステムが細長く伸びて(約50cm)やや頼りなく風に揺れるところなど少し残念なイメージもあります。
これからさらに歳月を重ねて行けばもう少し「良いところ」も見せてくれるのではないでしょうか。
何よりもなかなか種子が形成されないという特質を持った「クリスパリリー」をよくぞここまで作り出したという点において育種家の研究努力は素晴らしいと思います。
まだこれから開花を迎えるネリネもあり、また気が向いたらアップしてみたいと思います。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
慌ただしい年の瀬を迎えました。
どうぞ佳い歳をお迎えくださいませ。
2025年シーズンのネリネ(ダイヤモンドリリー)
昨日に続いてのネリネ開花レポートです。
今年の秋は気持ちよく晴れ上がった「快晴の日」「秋晴れ」と呼べる日が少なかったように感じます。
そして冬を迎えても雨が降る日が多かったり、猛暑の影響で「紅葉」が遅れるかと想像していたところに急な気温降下がやって来て、晩秋から初冬にかけての、一年の中で私が最も好きな期間が短縮されてしまったような印象の年でした。
11月に入ると「ネリネ界」は賑やかなステージを迎えます。
「ダイヤモンドリリー」と呼ばれるネリネの原種サルニエンシス系の交配種が一斉に開花期を迎えるからです。
当家には比較的シンプルな原種が多いのですが、気ままに連れ帰ってしまった「ダイヤモンドリリー」が多数生存していて(・・・と云うのも、これらがまた過酷な都市部のマンション・ベランダ環境に適応してしまったので・・・)、どの個体も枯死せずに毎年時を違えずに開花してくれているのであります。
まずはその筆頭が「アリストクラート」です。
それほど珍しい種でも無ければ、決して華やかな種でも無いのですが休まずに毎年開花します。
そして次が「トプシー」、ステムの数が多いので華やかに見えるのですが、花の大きさはそれほどでも無く、開花期間が長いのでアピール上手なタイプであると云えるでしょう。
当家で最も長生きな部類に入る「フジムスメ」です。
花が開いたときは薄紅色、開花が進むにつれて紫色が挿すようになり、花が終わる頃には薄紫色へと変化する面白い花です。
「女心(おんなごころ)と秋の空」という喩えがしっくり感じられる花ですね。
開花直後にその花を覗いてよく見ると花弁には薄桃色と薄紫色が同棲しているのがわかります。
株姿も南アフリカがルーツではあってもどこかしらか「和」の佇まいが感じられて、この交配種にフジムスメと云う名称を与えた名付け親の繊細な感性を読み取ることが出来ます。
ダイヤモンドリリーとの出会いはもうかれこれ20年を越えるのですが、その入り口で出会った種。
思わず手に取り上げた時の記憶が蘇ります。
今シーズンはちょっと不思議な変化を見せたダイヤモンドリリーの代表がこちら。
この「リトルホワイト」は純白の花が特徴なのですが、今秋は花弁にピンクが混色してしまいました。
どういう理由かわかりませんが、この現象もまた先祖がえりのひとつなのでしょうか。
「マザー・オブ・パール」、大きなサイズの個体を育てていたのですが、その花をお気に召した同じマンションの庭付き部屋の住民のところに嫁に出してしまいました。
その際にこぼれ落ちた小さな球根を2.5号のポットに植えて2年が経過した今年、立派な花を咲かせました。
「真珠貝」とは的を得た命名だなと、この花を見るたびに感心してしまいます。
「ピンク・ディスティンクション」、多分これが当家で一番に華やかな品種なのだと思います。
その名の通り、濃ピンクとホワイトのコントラストが鮮やかでとても目立つ花です。
ダイヤモンドリリーの特徴である花弁の「ラメ状キラキラ粒」がよく観察できます。
昨シーズンは沢山のステムが上がり「お疲れ様モード」だったせいもあって、今年は1本の花(ステム)しか上がって来ませんでした。
来年はきっとまた派手な花をいっぱいに咲かせるはずです。
ダイヤモンドリリーの最後は「不明種」の花です。
おそらくちゃんとした名前があるのだと思いますが、たぶん「ひとケースいくら」という状態で入荷したなかのひとつなのでしょうね。
毎年欠かさずに美しい真紅と濃紫色のコンビの花を咲かせてくれる、私のお気に入りの個体です。
今は3号のポットに収まっているところですが、球根がだいぶ充実して来たので来夏には鉢増しなくてはいけません。
植替えなどの環境変化の際に予期せぬ変容を見せるのがダイヤモンドリリー。
この紫色の面積が増えてくれると面白いのですが・・・
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
次回(明日)は晩生種の原種ウンデュラータ(クリスパ)とその交配種をアップしたいと思います。
2025年シーズンのネリネ(原種)
だいぶ久しぶりの更新になりました。
コメントを拝見すると、どうやら「死亡説」まであったようですが、ブログに手をつけられ無かっただけで、無事に生き延びておりますのでご心配なさらないでください。
少々忙しくしていたことと、私にとってのブログはそろそろその役割を終えつつあり、過ぎ去りし日々の「備忘録」としての機能へと変化していたところでした。
しかし、晩秋の候を迎えると何故か拙ブログへのアクセス件数が急にアップするようで、これはおそらくネット上にあるネリネまたはダイヤモンドリリーの画像を接点として訪ねて来られる方が結構いらっしゃるのではないかと想像しているところです。
そこで「まだ元気に生きています」のメッセージ代わりに今シーズンの画像をアップしておくことにいたしました。
どうぞご興味をお持ちの方はご覧下さいませ。
2〜3回に分けて投稿したいと存じます。
今回は早生種の原種から。
ネリネは同属の彼岸花が開花する時期から約1ヶ月ほど経ってから開花するのが通例ですが、今シーズンは夏期の酷暑が影響して2週間ほど遅れての開花となりました。
一番乗りは10月下旬の原種「フミリス」でした。
上記はフミリスの基種でやや橙色を帯びた花なのですが、当家には変種としてピンク色が強く出る種とやや淡い色になる種などのバリエーションがあり、下記は淡ピンク色に咲くタイプの画像です。
やや遅れて、フミリス近似種の原種「ペルシー」が開花期を迎えました。
フミリスとの大きな違いは花弁が水平線の上に集まって咲く形状の差と花弁の中心に入るストライプがより鮮明に出ることくらいでしょうか。
開花期もフミリスに比べるとやや長めなのでより人の目を楽しませるキャラクターがあるようです。
特に晩秋の夕暮れ時の光にシンクロして鮮やかな濃桃色の発色を見せるところなどはやや目立ちたがり屋の性格と云えるかもしれませんね。
原種のシクラメンも今期は酷暑の影響を受けて枯死させてしまったものがありました。
しかし25年を越えるであろう原種「ローフシアナム」の老株はやや遅れましたが今年も元気に開花期を迎えました。
ステムが伸び切らず少し短いところで開花してしまうクセは栽培者の知見と技術が足らないところなのかもしれません。
人間に置き換えれば既に90歳を越えた齢(よわい)なのかもしれません。
来季も無事に夏を乗り越えてくれるように、何か祈るような思いをもってこの植物とはコミュニケーションを交わしているのではないでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。続きはまた明日。

























































