「不老長寿メソッド」★★★☆☆ | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

「不老長寿メソッド」(鈴木祐)

 

生命の危機に直面すると、それを克服しようと肉体も精神も強くなる。苦痛に耐え、ストレスに打ち勝って、人は成長する。

 

これまでも、読んだり聞いたりしたことがある話だ。本書はこの心身強化システム「ホルミシス」にフォーカスし、様々な事象・事例を用いて若返りの仕組みを解き、効果的な手法を解説している。

 

鈴木祐さんのこの本も、網羅性、わかりやすさ、面白さ、説得力、など、満足度の高い一冊だ。

 

 

バイデン氏やトランプ氏が80才を過ぎてあんなに元気なのは、結局のところ、日々猛烈なストレスと闘っているからではないだろうか。

 

この本を読む前から思っていたことではあるが、できる限り長く現役で、適度に新しいことに挑戦したり、あえていろんなストレスと格闘したりして、肉体的にも、精神的にも、脳機能的にも、頑強な状態で人生を満喫したいな、と改めて思っている。

 

 

以下、備忘

 

 

若返りのテクニックに共通する原則

1.苦痛 心と体へ意図的にダメージを与える

2.回復 心身が受けたダメージを徹底的に癒やす

3.往復 苦痛と回復を繰り返す

 

・人の体には「ホルミシス」という心身の若返りシステムが存在し、普段は使われずに眠っている

・心身の強化システムは、「苦痛」と「回復」の刺激で働きだす

・強化システムが働くと、以前より若くなる

 

 

 

ホルミシス

 

ポイント・・・多すぎれば有害だが、少なければ有益に働く作用

 

事例

 

・運動

なぜ体を動かすと健康になるのか(動脈硬化が減る、癌発症率が下がる等)、実は明確にわかっていないが、現時点でもっとも有効な考え方が「ホルミシス」

 

・ワクチン

毒性の弱い病原体や抗原を体内に送り込み、もともと持っている防御システムを活性化させる

 

・サウナ

体の深部の温度が上がり、心拍数が上がり(軽いジョギングと同程度に)、心臓や血管が改善

 

・ポリフェノール

植物が進化の過程で備えた「毒物」、体に小さなダメージを与え、ダメージを修復するプロセスで肉体が若返る

 

・断食

プチ生命危機状態(擬似生命危機状態)

 

・ネガティブ体験

心的外傷後成長という現象をもたらす(苦境をくぐりぬけた人は回復力を手に入れる)、人生の逆境が成長につながるのは間違いない話

 

 

 

「苦痛」が若返りシステムを起動させ、

「回復」が若返りシステムを実行させる

 

『ハードに訓練せよ、それ以上にハードに休憩せよ』(アスリートの世界の格言)

 

 天才ほど、よく休む。

 

効果的な休憩は「攻め」の姿勢で。

やることがないから、暇だから、の受け身ではなく、意図的に、計画的に、ちゃんと、休む。ポイントはコントロール感。

 

ex)ポモドーロテクニック(25分集中し5分休む)

 

 

 

 

 生存の危機がないと、ヒトの肉体は機能が下がる。それが老い。

 

ホモ・サピエンスが体を動かすのは食糧が欲しいから。

 

現代人は簡単に必要なカロリーを手に入れることができる。

 

「生きるのに困っていないのであれば、心身の強化システムは使わずに眠らせておこう」

 

筋力、タンパク質合成スピード、骨修復メカニズム、心臓の血液ポンプ能力、モチベーション(ドーパミンやアドレナリン)、などが低下。

 

 

 

サルデーニャ(平均年齢が非常に高い地中海にある島)の老人は、生涯を通して厳しい肉体労働を続ける。

 

スーパーエイジャー(若い人と同レベルの脳と肉体を持つ高齢者)は、日常的になんらかの難しい活動に打ち込み、不愉快さを味わいつつ心身を成長させている。

 

 

 

 

SITプロトコル(Sprint interval training)

エアロバイクで2分アップ+(全力20秒&軽く2分)×3回+3分クールダウン。これだけで、エアロバイク45分(最大心拍数の7〜8割で)と若返り効果は同じ

 

HIIT-WB(全身高強度インターバルトレーニング)

全部で4分の筋トレ×週4回は、1日30分のランニングと心肺機能改善効果は同程度かつ筋力は2倍発達

 

・サウナ20分

 

・冷たいシャワー

 

・フィトケミカル

ポリフェノールなどの軽微な毒物をとる

 

・ファスティング(断食)

 

・エクスポージャー

ちょっとだけ耐えられる苦痛・ストレスを与える

リスクをとらなければ脳は刺激を受けない

 

・外見チェックを減らす(鏡を見る回数を減らす)

 

・SNS断食

 

・「若作り」をする

 

・ヨガ、太極拳

 

・良質のタンパク質、食物繊維を摂る

 

・睡眠