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子供の世界観はどう育つのか
生まれてから赤ちゃんは人を介して物事を学びます。
この子供の世界観にも段階がいくつかあって、その段階を成長に合わせて踏むことができているかが重要です。成長の途中で躓きに気づいた時に次どうするのかで育つ世界観に差が出始めます。
赤ちゃんは生まれて外の環境に少し慣れてくると目で動くものや保護者の顔を注視するようになります。この時に視線が合うか合わないかで世界観の成長ペースが変わります。
保護者と赤ちゃんの視線が合うことで一対一の関係性“二項関係”を築くことができます。そしてそのうち 赤ちゃんとおもちゃ 赤ちゃんと人だけではなく物との二項関係も築いていきます。
そしてさらに成長が進むと 保護者と子供と物 の“三項関係”…そして「これなに?」「これ見て!」と指差しで伝えてくるようになり、それに保護者が答えることで言葉を覚えどんどん世界を広げていきます。
この二項関係や三項関係の段階を上手く踏めていなかったら…?
言葉やコミュニケーションの発達に成長に合わせて少しずつ困難なことが増えていきます。
3歳前後までは発達の差が大きく判断が難しいので発達障害として診断がされないケースもありますが、早い段階で躓きに気付くことができたなら“次へ”進むことができます。
次へ…適切な早期支援
支援も個性の特徴によってさまざまですが、環境を少し整えるだけで困難だったことが改善されることもあります。そして何より気付いた早い段階で開始することで、今後の長い人生の中での躓きを減らすことができます。
通常級と支援級で悩む保護者の方は子供のためにたくさんいろんなことを悩んで決断されていると思います。どちらが良い・悪いはありません。一番は子供が今を“楽しい”“自分はできる!できている!”と感じられているのかです。子供自身が“自分はなんでできないんだろう?”“あれ?自分だけ違う?”と集団の中で違和感を感じ始めたり、子供が周りに迷惑になるような行動をとってしまっている…そのままでは子供本人も周りも大変です。子供の様子を見て「どうでしょうか?」と声を掛けられたならその時が子供の今後の人生を豊かにするために必要な支援のタイミングと考えられるといいかもしれません。
発達障害だけではない
赤ちゃんからの成長課程で「うちの子言葉をなかなか話さない」と言葉とコミュニケーションの面で悩む保護者の方は少なくないと思います。そんな時には、子供が目を合わせるのか、指差しして伝えてくるのか、保護者が指差しした物を一緒に見てくれるのか、指差しに対しての保護者の答えに反応するのか、こういった点を数日確認してみるといいかもしれません。様子を見てできているけど話さないのであれば、おそらく子供の話し始めるための言葉の数に達していないのでしょう。1人1人この必要な言葉の数には差があります。どんどんたくさんの色・形・生き物・花・食べ物…指差しながら名称を聞かせてあげてください。音として耳から拾い集めゲージがMaxになると次は自ら音として口から出し始めます。
また、言葉の遅れの原因は必ずしも発達障害だけではなく、聴力・視力・口腔内等の身体機能面の異常の場合もあります。見えているけど保護者と子供の色の認識が違う、ある一定の音が聞き取りづらい、噛み合わせが原因で滑舌が良くないなど身体機能面はどうかの確認も大事です。
我が家の長女は3歳の時に矯正歯科を受診し、マウスピース治療をするまで滑舌がよくありませんでした。今3歳の次女は長女の時とは全く違いはっきり何と言っているのかわかります。