来年はどんな年? | 越木岩神社ブログ

越木岩神社ブログ

兵庫県西宮市にある「越木岩神社」の日々をブログでお伝えします。

令和2年の干支は「庚子(かのえ・ね)」となります。

 
干支といえば、ね・うし・とら・・・の十二支を思い浮かべる方が多いでしょうが、干支は10種類の十干と、12種類の十二支の組み合わせで60種類となり、60年で一巡します。いわゆる還暦=60歳ということです。
 
 
令和2年は十干が「庚(かのえ)」、十二支が「子(ね)」であり、2つ合わせて干支は「庚子」となります。


「庚子」が表す意味は、新たな芽吹きと繁栄の始まりです。つまりは、新しいことを始めると上手くいくということになります。

「庚」という漢字は、「かわる」や「つぐ」という意味があり、結実の後に転身することを意味します。
 
 
十二支の「子」は、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12種類の中の1番目にあたります。
「子」は種子が土中で発芽した、正にその瞬間を意味します。その後、「丑・寅・卯・辰・巳」と徐々に芽が育ち、「午」で陰陽の転換点を迎え、「未・申・酉・戌」と結実します。そして最後の「亥」で地面に落ちた種が土中へ埋まり、次世代の生命へと繋がっていくのです。
「子」は生命のスタートであり、繁殖や発展を意味し、生む・繁殖からネズミを当てたのも多産のイメージがあるからです。 

また「子」という漢字は、象形文字で子どもを表し、そこから小さい、生む、種子、従うといった意味が派生します。古代中国では立派な男性に対する敬称にも使われ、孔子、孟子、老子、荘子など優れた哲学者によく用いられるなど、「子」の文字には「賢い・聡い」という意味も内包されています。
 
 
よって、令和2年の干支「庚子」は「庚」と「子」が互いに高め合い、非常に冷静なひらめきとクレバーな行動で転身し、新しく始めることがとてもうまくいくことを意味するのです。
しかし、「庚」には金・刀という意味があります。日本刀は片刃ですが、中国・西洋は両刃です。相手を攻撃するものでありながら、自分にもその刃は向いている、気をつけなければ自分も傷つけるという紙一重なところもある訳です。
 
活動や活躍が目立つ年でもあり、神経質・不安定とも思われることも見掛けたり、天変地異も多い時になるかもしれませんので、油断をせずに落ち着いて地に足をつけて一年を過ごしていくことも考えておかなければなりません。

 
干支や暦などをもとに未来を予測して準備をするのが東洋の思想です。
 

雨が降ることが分かれば傘を持って出掛ける。今年は42歳になるから神社に厄払いに行こう。というように、まずは天意を受け入れ、それに備え、乗り越え、そして良い方向へ進むために何をすべきかを考え行動することが、無事に過ごす、幸せを得る秘訣というわけです。


暦や占いなんて非科学的と言ってしまうことは簡単ですが、信じることで成功したり、難事を乗り越えたという話も多いことを知るところでしょう。

 

雨が降るかもしれないのにわざと傘を持って行かなければビショビショになる。傘を持って行って降らなければラッキー。

 

統計的なものでもあるので、必ずそうなるというわけではありませんし、個人によっても違うかもしれません。しかし、頭の片隅に置いて行動することが良い方向に繋がることもありますので、参考までm(_ _)m