歯科衛生士の岡田 七恵です。
5月は真夏のような暑さでしたが、体調など崩されてはないでしょうか?
梅雨に入ると暑さも一旦落ち着き、暑がりの私にとっては夏本番前の覚悟をする大切な準備期間になっています。
今年も随分と暑くなるのでしょうか?
さて、今回は寝たきりの原因のトップである脳卒中についてお話したいと思います。
脳卒中が、一体、歯とどんな関係があるのだろうと不思議に思われる方が多いと思います。
実は最近の研究で、歯と脳卒中が関係がある事が解ってきました。
まずは脳卒中がどんな病気がお話したいと思います。
脳卒中は、脳の血管のトラブルで起きる病気、脳梗塞(のうこうそく)、脳出血、くも膜下出血などの種類があります。
現在、日本の脳卒中の患者さんは約137万人と推測されており、1年間の死亡者数は約13万人、癌、心臓病に次いで、日本人の死因の死因の第3位となっています。今後、高齢化が進むにつれて患者数は増え続け、2020年には300万人に達すると予想されています。
脳卒中は、脳血管障害とも言われ、脳の血管が詰まったり破れたりすることによって発症します。
脳卒中の中で最も多いのが、脳梗塞で(78.0%)、次いで脳出血(15.5%)、くも膜下出血(6.5%)の順です。
<脳梗塞>
脳梗塞、脳の血管が狭くなったり、あるいは血栓が詰まったりして血液の流れが滞り、脳の組織が壊死する病気です。
脳梗塞は、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞、心原性脳塞栓症、に分けられます。
・アテローム血栓性脳梗塞
脳の太い血管に生じた動脈硬化が原因で起こります。
太い血管に動脈硬化が起きると、次第に血管の内径が狭くなり、血管が詰まりやすくなって発症します。
・心原性脳塞栓症
心臓でできた血栓が動脈を通じて脳に運ばれ、血管を詰まらせてしまった状態をいいます。
・ラクナ脳梗塞
脳の細い血管に起きた動脈硬化により血管が詰まって発症します。
<脳出血>
かつての日本では、脳卒中の代表が脳出血でした。高血圧によって脳の動脈に常に強い圧力がかかり、
動脈硬化の進んだ脳の血管壁がもろくなって出血し発症します。
<くも膜下出血>
原因の80~90%は、脳動脈にできた動脈瘤の破裂です。
以上のように脳卒中の種類を挙げましたが、実は歯周病にかかっている人はそうでない人に比べて、脳卒中、狭心症、心筋梗塞にかかる危険性が、約2倍も高いと言われています。
これには、動脈硬化が深くかかわっています。
動脈硬化を引き起こす原因は、以前はコレステロールなどが血液中に多くなりすぎる高脂血症が原因とされてきましたが、最近の研究で、細菌やウイルスの感染によって血管の内壁に炎症が起こり、これが、動脈硬化の発症と悪化の引き金になっているというという見方が出てきました。
動脈硬化を起こした血管壁から、歯周病菌を検出したという報告は多々あります。
歯周病菌が歯肉の血管を介して全身の血管へと広がり、動脈の血管壁に感染して炎症を起こし、結果、狭心症や心筋梗塞、さらには脳卒中などの危険性を高めるのです。
歯周病を防ぎ、全身の健康を維持するためにも、定期的なプロフェッショナルケアを受けてお口の中の細菌をコントロールしていきましょう。
岡田 七恵