「善意押しつける義妹」 | 10月は黄昏の国、僕の国。

10月は黄昏の国、僕の国。

心 う つ り ゆ く よ し な し ご と を。

「善意押しつける義妹」

 

社会人なりたての頃は「新年に財布」を買い替えていた。

風水的に金運良いとかそんな理由だったと思う。

でも、お気に入りの財布見つけて、そんな習慣も消えた。

 

時は流れ

弟が結婚することになった。

お相手は一回り若い女性らしい、まだ会ってはいないが

いかにも弟らしい話。

 

ある日、弟から電話来た。どうやら

弟の彼女が、義兄(つまり僕)に財布をプレゼントしたいらしい。

はぁ? なんで弟の彼女が、僕が毎日使う財布を選ぶのか?

 

「いらない。すまんが断ってくれ」

「それがもう、買ったらしくて」

お前、またバカ娘を連れて来るのか。

 

毎年正月に幼稚な娘ばっか連れてきて

僕ら家族は正月気分台無しにされてきた。

今回は義理の妹確定だとか1mmも笑えん。ああ頭痛い。

 

 

両家の顔合わせ。食事会。実家に戻る僕。

食事会の店に向け、実家を出る直前、弟が例の財布を渡してきた。

箱を開ける前からわかる、いわゆる長財布。

 

箱のまま、旅行カバンに入れようとすると

「兄さん、財布使うとこ彼女に見せてやってくれない?」

 

義兄がプレゼントに喜んで

愛用の財布を即変えたという彼女の妄想シナリオ。

 

理解した。これから向かう食事会は、僕が支払う。

父不在のいま、僕が家長代理だから。

そこで「さりげなく財布見せろ」ってか? コレ弟も加担してるだろ?

 

何度も頭を下げる弟に「わかった、1回だけな」と箱を開けた。

デザインに目眩する。これ僕のイメージなのか?

僕と会ったことないのに選べる神経。事後承諾。将来悪い予感する。

 

 

食事会終わって帰宅した。運転があるので、僕は酒を飲まなかった。

冷蔵庫の缶ビールを開けて喉に流す。あー、やっと落ち着く。

ソファーに投げられたジャケットから、

長財布抜いて、中身を僕の財布に戻した。

 

長財布は箱に戻し、キッチンのゴミ箱の奥に押し込んだ。

 

東京に戻ってから処分してもよかったが

自分の彼女でもない女が選んだ財布など

持ち帰る気分になれなかったし

先のような演出まで強要され僕はとても不快だった。

 

こんなことが、これからも続かなければ良いが、、、。

食事会で終始ヘラヘラ笑う弟に不安な僕だった。

 

 

翌日、母が「箱に中身入ってるよ」と財布を戻してきた。

 

事情を話し、そのまま捨ててくれと頼む。

すると母が「私が使ってもいいかい?」と聞くではないか。

 

「メンズの長財布だし、この外装だよ。やめときな」

母は「大丈夫よ。裁縫してカバー着けるから」

好きにしなよ、もう捨てた物だし。

 

じつは、この長財布が半年後、大問題になる。

僕は母を信じすぎた。迂闊だった。

それとは別件で、この弟夫婦の借金が家族内で問題を起こすことに。

その話は面白いので、いづれまた。

 

財布の話はつづく。

 

 

時は流れ、2024年1月の僕。

 

iPhoneは、現在の僕の財布。

僕が新社会人の頃は、電話機が財布になるとは思いもしなかった。

 

先日、新しいiPhoneケースが届いた。

レビュー通り触感いい。

素材は熱可塑性ポリウレタン、触るとまるでスエードのようだ。

いい感じ。

 

 

でも使ってるうちに、この質感変わるんだろうな。

外装劣化は早いかもしれない。

そんな危惧から合皮の濃紺ケースも買っておいた。

シーンによって使い分けたいと思う。

 

昨年までの合皮の黒色から、今年は脱却する。

今年は明るい年にしたいから、すこし彩色がほしいんです。

 

アイテムは自分で選ぶ。

お気に入りを探して手にする喜び知ってるから。

僕はこれからも生き方は変えない。だってそれが本当の僕だもの。

 

もし、この先パートナーができたとしたら

そのときはちゃんと話し合うつもり。思いやりで揉めたくないから。

それに

お互い成人なのだから、不可侵領域あってもいいと思ってる。

 

前半で書いたような「形が残るプレゼント」は

相手を知って、関係性も考慮して買ってほしいと思う。

 

押し付けちゃダメだよ、プレゼントも演技もね。

あたりまえのお話でした笑。

 

(画像はiPhone + Google Pixelで撮影しています)

 

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