「愛してはいけないひと」 | 10月は黄昏の国、僕の国。

10月は黄昏の国、僕の国。

心 う つ り ゆ く よ し な し ご と を。

これはフィクションの恋話です。

内容から、不快に感じるかもしれません。

 

フィクションを楽しめない方は

当記事を読まない方がいいと思います。

 

 

読んでくださる方へ。

ぜひ、お好みのBGMやお茶をご用意ください。

すこし文章長めの「いけない恋話」ですので。

 

BGMをご用意しています。僕のお気に入りの曲たちです。

特設ページにジャンプします。よろしければどうぞ。

 

 

 

「愛してはいけないひと」

 

軽い寝息、遠い波音に似ている

 

僕とは異なる体温

左身にフィットする、しなやかな肌

 

目覚める君

上体おこし、上から見つめ返す瞳

 

すこし笑顔になって

冷たい指が目尻に触れて

雪崩れる君の黒髪、僕を包む

 

息ができない。まるで海中のよう

僕はふたたび、優しく波にのまれた。。。

 

 

出逢ったキッカケは書けない。察してほしい。

 

「いつ飲みに連れて行ってくれるんです?」

なんか怒ってる。

 

飲みなんて、社交辞令だと思ってた。

「いつ? って言われても。じゃあ本当に行きますか」

 

翌週、数人で飲みに行った。

酔った彼女は不満顔で、空いた隣席に入った。

お酌を受けて会話が始まる。んん!?

 

テーブルで見えない死角、彼女は僕の手をそっと握ってきた。

 

繋がれた手に驚き、自分の手を見る僕。

小声で「こっち見て」。

先ほどの不満顔は、悪戯な笑顔になってる。

酔った彼女の手は、僕よりも熱を持っていた。

 

 

彼女はとても積極的だった。貪欲なほどに。

 

毎回、驚かされるけど、こんな女性初めてだから

僕は嬉しくなっていた。逢瀬が楽しくなっていた。

 

 

ある日、彼女は家族の写真を見せてきた。困惑する僕。

 

彼女は何でも話してくる。

家庭の悩み。子供のこと。そして、パートナーのこと。

 

これ相談なの? ちょっとアドバイスしてみる。

「ご主人の気持ちわかるな」夫側の解説するつもりが、、

急に強ばる彼女の表情。怖い。そんな顔するの? あわてて地雷回避。

 

なんとなく分かった、浮気した理由のひとつ。

表情が歪むほどの原因、いくつ並んだら心離れてしまうのだろう?

 

僕の元妻が浮気した理由も、こんな感じなのだろう。

でも、原因に気づかない男性多いと思う。

夫的には「たったそれだけ?」と軽く思うだろうから。

 

というか彼女

僕に何でも見せすぎ話しすぎ。

天真爛漫というか、デリカシー疑う。

 

 

ある日、同期の女性に呼び止められた。

「あの人と付き合ってるの?」

「ただの飲み友達だよ」バレてる。そう感じた。

 

「なんか自慢してる、気をつけなよ」

噂話聞かされる。忠告も受けた。

どうも[彼氏じゃんけん]みたいにされてるらしい。

語られる僕の名。夫と彼氏のカード2枚持ちの優越感?

彼女、自分の立場を理解してない。危険過ぎる。

 

他にも問題あった。

高額な誕生日プレゼント求めてきていた。

具体的なブランド、商品名。僕の月給1ヶ月半の額。ありえない。

 

急激に気持ち冷めていく自分がいた。

 

 

「ごめん、もう無理。別れよう。」メール送信。

 

iPhone、バイブレーションの嵐。

クッション下に隠し、音楽流してやり過ごす。

 

2時間後、開いたiPhone。並んだ通知数が怖い。

 

ついメールを開いてしまった。

非難の言葉。途中気づいたのか、反省の文字がつづく。

禁じられた恋だけど本当の愛、信じて。。。そんな意味の言葉たち。

 

メールの言葉を追う僕。

思い出される甘い波。海が僕を呼んでる。

 

別れようと決めたのに、彼女が反省したならもう1度だけ。

甘い波に溺れそうな僕。この手だけでなく、心も奪われかけてる。。

 

戻ったら引き返せない、次は海の底まで堕ちる。そんな予感した。

いまや小さな理性だけが正気を保っている。

もしもいま、彼女に触れられたら壊れそうな理性。弱い男。

 

こんなとき、話を聞いてくれる、支えてくれる女性がほしくなる。

ふと、学生時代読んだ小説のタイトル思い出した。

 

「君を忘れるための彼女」

 

最低だな、都合よく女性を使うな。

おのれの不始末、自分でがんばれ。

 

iPhoneの電源落とす。

電源落としたと知ったら相当怒るだろうな。

あの強ばった表情思い出す。

感じた「怖い」。恐怖感じてやっと冷静になる僕。

 

 

明日から長期出張。数ヶ月間、知らない街に住む。

時間が解決してくれ、冷静になってくれ、と願う。

願うだけでは何も解決しない。知ってる。

後日、彼女に電話し説明するつもり。

 

きっと大丈夫。あの美貌なら慰める男は多い。

もちろん僕も反省する。

そして、気分リセットして仕事頑張ろうと思う。

 

 

玄関の手荷物再確認。

明日、晴れたらいいな。

 

気づいたら、未練は消えていた。

あの波の音も聞こえなくなっていた。

 

 

いかがでしたか? いけない恋話。

 

貴女は既婚でしょうか?

それとも独身でしょうか?

パートナーが知らない、本当の姿を隠していませんか?

 

冒頭にも書きましたが、これはフィクションです。

 

信じるか、信じないか、は貴女次第です、、なーんてね笑。

 

(画像はiPhone&トイカメラ&

 黎明期のデジタル一眼で撮影しています)

 

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