がっちりとテンテンコロリンと山地血に押さえられている宇佐美。

さとりは自分たちの頭上に雷をおとそうとするが、力が足りなくて出来ない。

テンテンコロリンと山地血の力をもらい、雷を落とそうとするが、落ちてきたのは、雪。


さとり「俺、雷だけ、落とせるのに。なんで雪降る?」

山地血「でも、雪、きれい。」

テンテンコロリン「ふわふわ、きれい」


(暗転)

【雪はそれから3日間、降り続いた。

これは記録的な大雪で、今もなお、語り継がれている。】


横たわっている影助。


【その雪の中から影助が見つかった。彼は生きていた】


起きあがり、両手を合わせお辞儀をする影助。

そして、どこへともなく歩き出す。


【奥州藤原氏は郷を明け渡し、蝦夷へと移り住んだ。そこで自然を愛し、人知れず、幸せな日々を送ったそうだ】



伊佐四古「うっわー!雪だ雪だ☆」

源太に雪をかける伊佐四古。


源太「あー!伊佐四古やったな☆」

海辺のように雪を掛け合って走っていく伊佐四古と源太。


泰衡「え、これ雪だよね?それって海じゃない?雪だからドサーってなっちゃうよ!?」



(暗転)

海尊「そして、私はまた、修行の旅に出掛けたのです。…出掛けたのですがぁ…。…ちょっとー、なんなんですかぁ?いいかげん、出てきてくださいよぉ!」


草むらからひょうこりと顔を出す妖怪3人with宇佐美。


海尊「って、あんたもですか」

宇佐美「あっちの世界に連れていかれたら、こんなんなっちゃいました」


さとり「あっちの世界っつーのは暇なんだよ。暇だからこっち帰ってきちゃった」

海尊「喋り方も変わるんですね」

さとり「おうよ☆」

海尊「なんで着いてくるんですか?」


妖怪たちが言うには泰衡はもう大丈夫。

しかし、海尊には自分たちが付いて行かないと心配だという。


さとり「俺たちが役に立つっていう所を見せてやるよ」


海尊の胸に拳を当てたり、片肩の所を強く叩く(というか押す?)さとり。

ぐいぐいこられてげんなりしている海尊。(というか押見?)


そこに歩いてきたのは比企と蔵丸。

姿が見えなことをいいことに好き放題する妖怪たち。

それを隠れながら海尊が見て、比企と蔵丸が行ってから妖怪たちと海尊がわちゃわちゃして暗転、おわり。



*****

ウチは2回目と3回目を見に行きました!

お笑いの舞台は2回は見に行くことがお勧め。だって、どれが脚本でどれがアドリブなのかわかって楽しい。


森木は今までの中で一番セリフ量が多かったし、最初の方はほぼ1人で話すってところもあって。

でも、ナチュラルすぎるぐらいナチュラル。

セリフの流れも完璧だったし、普通に笑ったり、注意したり。

その分、宇佐美に対しての怒りとか、イライラして刀を小刻みに揺らしたりとか、リアルでハッとする所がありました。

誰かが、「森木の演じ方は演じるんじゃなくて、自分の中から役の要素だけをとりだしてる」と言った言葉通り。

だからいつか、昔やった『オーディション』みたいなゾッとするような怖い役、冷酷な役がまた見たい。

そしたら3万円の新幹線代もがんばって出して見に行くよ!


あと、佐藤大はテレビに出しちゃいけない人間だとつくづく思いました(笑)

舞台上で「キチ○イ」ってさらっと言うしね(笑)

そのあと、またしげからげんこつくらってたけど。

やっぱり、大好きだよ、佐藤大!


しげのげんこつはガチだし、痛いのに連発されて森木と向かい合ってくるくるまわって森木を盾にしてた。弱みにつけこんで。


あと、たぶん、一番盛り上がったのは2回目の公演の最初。

源太(向井)が薬草を持って走ってくる所。


森木「源二!!…あ!!源二じゃない(笑)」

向井「源二じゃないですよ!源二って誰です?(笑)僕、源太ですから、源太!」


と、ガチで相方の息子の名前・源二と大声で間違えた森木。あそこが一番盛り上がったかも。


あと、基本的に3回目公演は悪ノリ(笑)


始まりは森木の一言。


蔵丸(ジャスタウェイ)が失禁して倒れているのを執拗に剣やら鎌やらでつっつくシーン(すでに悪ノリ)

股間をつつきまくるしげ(しげに対しては身体を押したりしてガチでとめようとする森木)、どうしても動いてしまうジャスタウェイ。


森木「性感帯なんだから、触るな!」

重岡「せい、かん、たい?」

森木「あぁ」

重岡「せい、かん、たい…覚えた」

遠山「俺たちにも、せい、かん、たい、ある?」

五明「せい、かん、たい、どこ?」

3人「性感帯!性感帯!性感帯!」(性感帯コールw)

押見「悪ノリ!!!!悪ノリが過ぎます!!」


そして、ラストの姿が見えない比企や蔵丸に好き勝手するシーン。


【2回目】

五明が持っている柿を尾形が取ろうとするとしげが鎌をその手の上に落そうそするくだりをひたすらやるw

基本、尾形いじり。


【3回目】

もう、『性感帯』が染みついているw

ジャスタウェイに対して。

重岡「かわいい坊やv」(肩に手を置き、股間を鎌で触ってくる)←このくだりを3回ほどw

五明→袴の隙間から股間を覗く

遠山→他の人が股間を触る度にトライアングルを鳴らす


尾形、ジャスタウェイがはけた後、

押見「このシーン、自由時間じゃないからな。」

重岡「シーン?」

押見「いや…」

で、なぜかターゲットが押見になり、衣装を4人からめくられ(スカートめくり)そうになる。


押見「いいか!!?一番ガチっぽいのお前(菅)だからな!!」

管「え(苦笑)」

押見「もう、締めてーー!!!」


で、終了という、悪ノリ公演でした(笑)

でも、くそ面白かったよ!!3回目はホントにいっぱい笑わせてもらいました。


カーテンコールも伸びる伸びるw


グッズを買ってください、という押見の宣伝に対して。

大「カレンダーがあるんですよね?」

押見「カレンダー…?」

重岡「パンも出たそうですよ?黄金ノ郷メロンパンw」



この件が一息ついたところで、

五明「昨日のアンケートなんですけど、」

おもしろ「なんかゲームも出てるらしいですよ!」(←空気を止めるspec 笑)

重岡「お前、改名しろ!今日からお前は『おもしろくない塩』だ!!」



ジャスタウェイがおもしろの首を後ろから羽交い絞めして、代わりに謝ってました。


この件の時だったかな?

尾形が言った言葉に向井が手を叩きながら1人で無理やりしらじらしく笑うっていうのがあって。


重岡「もう1回言って!」

森木「もう1回、もう1回!」

(コンビプレーw)

と、尾形が何回か言わされている内にお客さんも向井もシーンとなるというw


ちなみに五明の話は、初日のアンケートで人質にされた源太が隙を見て逃げるシーンでのこと。

五明「『あそこ、尾形さん見てた。あかんやろ!』って(笑)」

尾形のポンコツぶりから、尾形と重岡のミニコントがスタート。

重岡「お前はホント何にも出来ないな!お前は菅と向井の才能にしがみつくウジ虫なんだよ!」

尾形「メンタルー!」

重岡「ウジ虫」

尾形「メンタル!」

重岡「ウジ虫」

尾形「…メンタル…」

押見「言っておきますけど、この件(くだり)、オチ無いですよ。最後、尾形が泣いて終わりますから」



実は3回目の公演に池谷さんの義理のお母さん(奥様のお母様)が来ていたらしく。


重岡「すいませんね、お義母さん来てるのに悪ノリしちゃって」

と、客席に向かって深々と頭を下げる重岡。

森木「もう、いいんじゃない?」

と、重岡の肩を叩き、顔を上げると渾身の変な顔w


全然謝ってないじゃん、どてーっていう件をみんなでやったところで、


押見「件(くだり)ありすぎて、どれが何かわかんねーよ」←


EDで、コンビごとに名前呼ばれるんですけど、そんときに重岡の生「ハッ!」聞けて地味に嬉しかった♪


チケット当日券が出るためまた来てください、とのこと。

押見「特に佐藤大なんかおんなじこと1回もしませんから。って思ってたら、今日あたりから重岡もおかしくなってきまして。明日はどうなるかわかりません。滅びの美学です(笑)。明日来たら、滅びの美学が見れますよ。日本人は綺麗なお寺よりも、すこし朽ちたようなお寺に趣を感じますからね。」


はけ際に森木の右手が右側に居たしげに当たったのかなんなのか、手が痛いときとかしびれたときのように手をぐにゃぐにゃと振りながらしげになんか話しかけながら帰ってました。森木。


あとは、演技中に大の独壇場になったときの五明・遠山が素にもどって心配そうな顔をしてるのが個人的に面白かったです。


ストーリーは今までので一番微妙でしたが、演出はかっこいい。

やっぱBENKEIでも思ったけど、回想シーンになるところは素晴らしい。圧巻。

BENKEI見た側からすると、遠山・重岡の演技力高いってところをもっと見せてほしかったかな。

殺陣ありきだから仕方ないけど、BENKEIぐらいのリアリティは欲しい。

YOSHIWARAとか今回とかある程度歴史の知識いるし。

(一緒に観たねぇちゃんは知識ほとんどないから「弁慶?頼朝?蝦夷地?」となったらしい)


あと、妖怪たちとの慣れ染めについての寸劇はおもしろかった!あーゆーの好きです♪

殺陣も池谷さんとジャスタウェイのレベルの高さ。今まで転がったりっての無かったけど、アクロバティックさがありました。ジャスタウェイは倒れ方にも華がある!


カーテンコール短めにって言われてるのに長引かせるのは重岡のミニコントと、しつこさと、森木のアシストにありました。大好きだ、ラフコン!!


そんな時、急に雨が降そうな天気になる。

蔵丸「比企様は中に入っててください」

影助「宇佐美さんも」

宇佐美「あ、あぁ…」


そうして、影助と蔵丸と泰衡だけになった。

雷が鳴り響く。

蔵丸「嫌な天気だな。昼間だというのにこんな暗いなんて」


不穏な空気になり、草むらが動き出す。

蔵丸「なにか居る気配がする」

影助「そうですか?」


蔵丸に姿が見えないさとり、テンテンコロリン、山地血が蔵丸を懲らしめ始める。

見えない敵に刀を振り続ける蔵丸。

さとりに雷を落とされ、それを避けた瞬間、山地血に血を吸われ動けなくなり、倒れる蔵丸。


蔵丸の叫び声に驚いて比企と宇佐美が出てくる。

卑しい悪い気の中にいると醜い姿となって他の人にも見えるようになる妖怪たち。

蔵丸も動けるようになり、比企の手下たちも集まって戦い始める。


テンテンコロリン「どこまで、いい?」

山地血「殺し、だめ」


追いかけてきた海尊が泰衡の縄をほどこうとしたときに比企の部下に足を斬られ、動けなくなってしまう。

そいつに飛びかかるさとり。


さとりとそいつが戦っている隙に、比企が泰衡の首に刀を向ける。


比企「動くな。コイツがどうなってもいいのか?」


ちらっと泰衡と比企の方を向くが、また戦い始めるさとり。


比企「まてまてまて!!え!?コイツどうなってもいいの!?ほら」


またちらっと見てから、戦い始めるさとり。


比企「え!?どうなってもいいの!?」

泰衡「さとり、広い視野をもって(笑)」


ようやく気が付いて、戦いをやめるさとり。

他の奴らと戦っていたテンテンコロリンと山地血も戻ってくる。


比企「そこに1列になって寝ろ」

テンテンコロリン「昨日、12時間、寝たから…」

比企「その寝ろじゃないって!」

泰衡「本当に寝なくていいから、地面に横になれってことだと思うよ」


地面に寝転がり、枕元に比企の部下が並び、妖怪たちの胸に刀を下ろす。


胸に刀が貫通し、動かなくなる妖怪たち。


泰衡「そ、そんな…」


しかし、むくりと起きあがって、また比企たちに刀を向け始める妖怪たち。

痛みは感じるけど、妖怪たちは死ぬことはない。


蔵丸は妖怪たちの姿を見て失禁して倒れ、比企は血を吸われ動けなくなって倒れてしまう。

比企が妖怪たちにやられるのを手出しせず、ただ見るだけの宇佐美。


倒れている蔵丸をつつきまくる妖怪たち、そして、比企の顔面を踏みつける宇佐美。


泰衡「やりすぎ、やりすぎ!って、顔面踏まないの!なんか個人的な恨みでもあんのかな?って、あんま両方いっぺんにやんないで(笑)」


比企の部下を集めて、比企や蔵丸を連れて去っていくように諭す泰衡。


宇佐美も妖怪たちを観ることができる優しい心を持つ人間だと聞く泰衡。

泰衡を探す声が聞こえ、宇佐美が呼んでくると走っていき、テンテンコロリンはみんなの刀を置きに行った。

妖怪たちは悪い、いやしい気が無くなって、またいつものような姿に戻った。


そこに源太、伊佐四古、じい、宇佐美がやってきて、無事な泰衡に駆け寄る源太、伊佐四古、じい。


源太「戦いや黄金よりも大切なものがあるってことに気づいたんだ」

泰衡「今頃気づいたの?(笑)」


元の姿に戻り、心やさしい人にしか見えないはずの妖怪の姿を観えるようになった源太、伊佐四古、じい。

みんなからいやしい気持ちが無くなったらしい。


初めて見る妖怪たちを恐れていたが、源太は山地血と、伊佐四古はテンテンコロリンと、握手をしたことで友好的になる。


泰衡「じいはあいつ(さとり)と」

じい「…え…」←

さとり「お前、俺の、尻の穴、なめろ。お前、なめたら、俺、鎌でお前殴る。そしたら、俺、お前、仲良くなる。妖怪たちの、仲良くなる、方法」

じい「…」(黙りこくじい)

泰衡「そんなんしなくていいから。嘘だから。そんな方法ないでしょ。」(←冷静)


その様子をじっと見ていた宇佐美。

泰衡「あ、宇佐美さんもどうぞ、握手してくださいよ」

宇佐美「あ、あぁ…」


伊佐四古「こいつら(妖怪)も郷に戻るのですか?」

泰衡「戻るっていうか、元から一緒に暮らしてたんだよ?みんなが見えなかっただけで」

伊佐四古「…こいつらと一緒に…わしがこの村を出てく!!」(笑)

泰衡「出てか無くていいから。あ、宇佐美さんもよかったら泊まってってください。伊佐四古がおもてなししますから」

伊佐四古「えへへ」


みんなで郷に戻ろうとしたとき、違う方向へ歩き出す妖怪たち。

黄金のありかを知っているのは自分たち妖怪3人だけ。

自分たちが山に帰ってみんなの前から消えれば、黄金の存在を知っているものはいなくなる。

そうすればみんな黄金をめぐって争わなくなるから。

さみしいけど、3人でいればそんなさみしくないから。と泣きだすテンテンコロリンと山地血。


泣く2人を見て、空気を呼んで眼球をいじって泣こうとするさとり(笑)


去っていこうとする妖怪たちの方を観ていたとき、背後から影助を刀で刺す宇佐美。


宇佐美「このまま帰ってもらったら、こっちに寝返った意味がなくなんだよ」

影助「宇佐美さん…」


伊佐四古が宇佐美に斬りかかるが、避けられて、逆にやられてしまう。


実は、宇佐美には妖怪たちの姿は見えていなかった。


宇佐美「でも、お前は何か見えているみたいだったからな」


(暗転)~回想~

比企・蔵丸・宇佐美に裏切られて、斬られ、万事休すの時に影助の目の前に妖怪たちが現れたところに戻る。

妖怪たちを見て、驚く影助。

影助「な、なんなんだお前ら!?」


その様子に気づく宇佐美。

宇佐美「…え…?」


妖怪たちは影助に自分たちの姿が見えていることに気づく。

そして、影助はいい人間だと気づく。

そして、影助を助けるために比企たちの近くに雷を落とし、影助が逃げられうように手助けをしていたのだった。


現在に戻る。


また、悪い気を吸って、醜い姿になる妖怪たち。


宇佐美「ようやく見えるようになったよ。さっきは俺しか見えない奴や居なくてあせったけど。おい、黄金の所まで俺を連れて行け」

テンテンコロリン「オレ、こいつ、連れていきたくない…」

宇佐美「こいつがどうなってもいいのか」


横たわっている影助を更に斬りつける宇佐美。


テンテンコロリン「やめろ!」


影助をかばいにいくテンテンコロリン。

しかし、頭から塩をかけられる。


テンテンコロリン「うわぁぁぁっぁぁぁ!!!!」

宇佐美「塩に弱いってこともこいつから聞いてんだよ。でも、完全に溶かしはしないよ。だって全部とかしたら黄金のありかがわかんなくなっちゃうでしょ?」


戦いたくないけど、と、とびかかる山地血にも塩を投げつける。


宇佐美「こっちには塩があんだよ。頭悪いって言われないか?」

さとり「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」


鎌を持って振り回しはじめるさとり。


泰衡「さとりはまわりの悪い気を吸収するんじゃ…?」


悪い気を吸って、暴走し始めるさとり。

そのさとりにも塩をかける宇佐美。


塩をかけられて倒れる妖怪たち。


泰衡「…宇佐美、てめぇ…!!!」


殺生を心底嫌っていた泰衡が初めて剣を持って斬りかかろうと振り被る。


それを身体を呈してとめるさとり。


泰衡「…離せ…」

さとり「泰衡、明るい道、進んでほしい。俺たち、妖怪、死なない。だから、神様、居ない。でも、泰衡、キラキラ。泰衡、俺たちの、神様。変わってほしくない。」


それでも宇佐美に立ち向かおうとする泰衡。

さとりといっしょになって身体を張って止めるテンテンコロリン、山地血。

泰衡の血を吸い、動けなくなって倒れる泰衡。


影助は隙を観て宇佐美の足を攻撃し、宇佐美が影助に集中している隙に宇佐美の刀を奪う源太。


妖怪たちは人を殺すことができないから、自分たちと一緒に宇佐美をあっちの世界に連れていくと言う。

泰衡「テンテンコロリン…山地血…さとり…」


影助「俺も…一緒に行っていいか?」

さとり「自分で、決めろ」


影助は自分はたくさんの人を殺した。その事実は消えない。

戦うこと、斬ることしか知らなかったが、泰衡と出会い、こういう方法で何かを守ることができるということを知れた、と言う。


宇佐美「俺は…いきたくない…」


場面は変わり、比企軍。

人質としてとらえられている源太。


比企の狙いは黄金。中央には連絡せず、黄金を手にして、打倒頼朝を狙っていた。

比企「お前は黄金を手にしたら、どうする?」

蔵丸「貯金します」

比企「真面目だな。宇佐美、お前は?」

宇佐美「中央に報告させていただきます」

比企「なんでだよ!?」

宇佐美「あ、真面目なんで」


そこにやってきたのは影助。

敵なはずの3人が影助の存在を知っていたことに驚く源太。


影助「俺を軍に戻してほしい」


影助は黄金のありかについての情報と交換に征伐軍に戻りたいと懇願する。


蔵丸「じゃあ、とりあえずコイツを殺してもらうかな?」

源太「…え?」


源太を斬るように言われて、黙って差し出された刀を受け取る影助。


源太「影助さん…?」

宇佐美「もういいでしょ。別にそこまでしなくっても…」


とその時、刀を3人に向ける影助。

しかし、


影助「…な~んちゃって。あー!すいません、嘘です嘘です」


源太のそばに刀を捨て、相手から見て、源太が死角になるところで土下座を始める影助。

そんな影助に目がいっている間に影助が落とした刀で紐を斬り、逃げる源太。


それに気づいた時には源太は消えており、黄金を目当てにしていた比企は影助を仲間にする。

仲間となって、軍に復帰した影助に宇佐美は2人きりになった時に話し始めた。


比企にはついて行きたくないこと、そして、

宇佐美「あなたには何か見えているんじゃないですか?」

影助「…まさか、宇佐美さんも妖怪たちが見えるんですか?」


さっきのこともあり、宇佐美が優しい人間だということを知った影助は妖怪たちにしか黄金の場所を知らないこと、塩が苦手だということを話す。


場面は変わり、源太は命からがら泰衡たちの元に着いた。


泰衡「源太!!!」


源太に駆け寄り、頭をなでたり、頬を手で挟んだりして源太の無事を確認する泰衡。


泰衡「けがはないか!?」

源太「はい」

泰衡「よかった…!なんか無くなったものはあるか?耳はある?目はある?鼻は?」

源太「そんなことより、影助さんが!!」

泰衡「影助?まさか、1人で助けに行ったのか?」

じい「そう言えば、朝から見てませんな」

源太「影助さんは征伐軍の仲間だったんです!黄金のありかを教えることと引き換えに軍に戻って、ここに攻め込もうとしているんです!!」


その言葉を聞いて、表情がかわる伊佐四古。

伊佐四古「ほら、一番恐れていたことが現実になったじゃないですか」

泰衡「…」


伊佐四古が武器を調達するように村人に声をかけたその時、


蔵丸「今頃、武器の調達は遅いんじゃないですかぁ?」


と、蔵丸と影助が入ってくる。


影丸に今持っている刀で応戦する伊佐四古だが、まったく刃が立たない。


蔵丸「これからどうするのか、10秒待ってやるよ。」

と、10秒数えだす蔵丸。


蔵丸「きゅう…じゅ~~~~~~~~~~~~~~~~~う…」

泰衡「…」

蔵丸「……い~ち、」

海尊「甘いな!!」

蔵丸「だって、何も言わないから」

泰衡「…あと、もう20秒くれ」

海尊「お前も甘いな!!」


泰衡「わかった。私を比企の元へ連れて行ってください。処刑するなりなんなり好きにしたらいい。しかし、その代わりに彼らや村人や自然には絶対に手を出さないと約束してください。」

蔵丸「いいだろう」


そうして、泰衡は蔵丸・影助に連れられて比企の元へ連れられて行った。

その途中で影助は『トン トン トン トトトン』と音を鳴らす。


それに反応する妖怪たち。

泰衡たちを追って行く。


さとり「お前も、行くか?」

海尊「え?」

さとり「俺たち…」

妖怪「仕事だ!」

海尊「え!?ちょっと!!?」


妖怪たちを追いかけて海尊も走っていく。


比企の元で縛られている泰衡。

比企「そこからの眺めはどうかな?」

泰衡「…いいですよ?」


むすっとしたように答える泰衡。

泰衡を殺し、そのあと女・子ども・高齢者・歯向かうやつらを殺し、残った村人たちに黄金を探させようともくろみ始める比企。


泰衡「約束と違うじゃないか!」