川越style「Trattoria e Pizzeria FICO(フィーコ)」石窯ピッツァ | 「小江戸川越STYLE」

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「小江戸川越STYLE」代表:石川真

 

食事は楽しい。

食事はシェフの想像力、調理力を楽しむエンターテインメント。

今日はどんな素材が、どんな料理に仕立てられていくだろう。

期待に胸躍らせながら、お店の扉を開く。

 

2018年6月にオープンしたのが、「Trattoria e Pizzeria FICO(トラットリア エ ピッツェリア フィーコ )」さん。

お店があるのは、川越駅西口から歩いて10分ほど。

デニーズからロジャースに向かう通り沿い左手にあります。

「Trattoria e Pizzeria FICO(トラットリア エ ピッツェリア フィーコ )」

川越市東田町7-64

Lunch(休止中)
Dinner 17:00~22:00(日祝は21:00まで)

Tel 049-215-0791
定休日 月曜日・火曜日(祝日の場合は営業)

川越駅から徒歩8分

Facebook:

https://www.facebook.com/FICOkawagoe/

Instagram:

https://www.instagram.com/fico_kawagoe/

 

FICOさんは、石窯で焼くナポリピッツァやイタリア家庭料理、ワインなどが楽しめるトラットリア。
ピッツァについては、本場ナポリピッツァを提供することにこだわっており、イタリア料理とピッツア、どちらもが高レベルで共存しているのがFICOの特徴。

イタリア料理を目当てに来ても、ピッツァを目当てに来ても、どちらも満足。

どちらも食べたいと思っても、ピッツァを食べるとそれでお腹いっぱいになってしまうのがよくあること。今日はイタリア料理、今日はピッツァ、その日により使い分けられるのがいい。

ピッツァはテイクアウトもやっています。

この場所は、川越の人なら知っている人は多いでしょう。

以前、ピッツェリアの「アチラン」さんがあった場所で(現在青森県に移転)、アチランさんが使っていた立派な石窯をそのまま使っているのが特徴。

ゼロからのお店というより、街の記憶がある場所であることから、FICOさんには地域の人が多く訪れている。

ここは、FICOの真骨頂である、ディナーの紹介から始めたいと思う。

大人がお酒と共にゆっくり過ごせるお店として口コミで広がっています。FICOさんのメニューは多種多様で、メニューの文字を見ているだけでも期待感が俄然高まってくる。

FICOの橋本シェフはかつて、都内のお店でイタリア人シェフと共に仕事をしていた歴が長く、FICOのイタリア料理の本場感は抜きんでている。なんちゃってではなく、イタリア人が見てもおかしいと思われないイタリア料理を提供することができているのだ。

そしてそこに自身のアレンジを加えて自分の味を出している。

アレンジ、ということができるのは、まず土台があるから。

 

数多くの定番のグランドメニューの他に、季節により、その時、あるいはその日に手に入る食材により変わるメニューがある。

週に数回という頻度で限定メニューが変わり、行くたびに新しい発見があるのが楽しい。

定期的にメニューが変わるのはFICOさんの特徴であり、醍醐味かもしれない。

その日に仕入れた食材でその日だけの料理というのもざら。

大げさでなく、全国各地から厳選した食材を扱っている。

常にアンテナを張り、各地の食材を手に入れようと自分から探しに行く行動力、情熱。

誰が教えてくれるものではない、自分で動きネットワークを広げ、自分の目で確かめたものを仕入れる。

例えば魚は市場仕入れだけでなく、漁師と個別に取引しているほど。

どうしても仕入れは業者に任せるお店も多い中で、橋本シェフは食材ごとに個別に自身で仕入れているものが多く、こんな仕入れをしているお店・シェフというのは本当に貴重。ここは念押ししたい。

 

初めての訪店や慣れないうちはグランドメニューから選んでいても、常連になってくると、これを楽しみにと最初から黒板メニューから選び始めるというのが見られる。

この食材を使ってFICOさんはどんな風に料理に仕立てるのか、その想像力と調理力に身を任せてみたくなるのだ。

本来、飲食店で季節により食材によりメニューが変わるというのは当たり前のように聞こえますが、現場でこれをやろうとするのは本当に大変なこと。メニューが固定していればオペレーションは安定でき、効率的。メニューを定期的に変えていくのは、もちろんアイディアも必要だし、気持ち・体力両面で多大なエネルギーも要する。それを踏まえても、季節や食材により色んな料理を展開しようとするのは、それだけ食に対してもこだわりがある証しで、そして料理を楽しんでいる人である証し。個人飲食店で、メニューが定期的に変わるお店は、信頼できる一つの要素でもあります。

しかし。振り返れば、これは普通なことでもあるのだ。

今は流通が発達して各地から食材が手に入るようになったといっても、料理の原点は地元の食材を使って料理を提供する。

イタリア料理がまさにそうだし、いや、和食だってなんだってそれが料理の基本であり続ける。

 

その舞台裏にある、FICOの橋本シェフの試行錯誤。

試作を重ね、常に新しいものを生み出し、お客さんの期待のさらに上をいこうと腐心する。

いくつもの引き出しから色んなアイディアを引っ張り出し、組み合わせて創造するのは、これまで一貫して飲食の世界に身を置いてきた経験という土台があるから。

膨大な情報・経験から、また食材を活かす次の一皿を生み出しているのだ。

川越のイタリアンレストランの相場からすると少し高いように見えるかもしれませんが、良い食材をこれでもかと使っている適正価格、分かる人には逆にこれは安いくらい。

リーズナブルを売りにするお店が多い中、こうしたお店も川越には絶対に必要。

たまにレストランで美味しい食事を楽しむなら、このくらいのお店に行ってこそ。

それに、イタリア料理のみだけでなく、ナポリピッツァを提供していることで、一気に親近感が湧いてくる。

FICOの料理は、ワインなどのお酒に合うことを考えられ、料理とお酒のマリアージュに浸ってもらうことを大事にしている。

ワインなどのお酒も、橋本シェフのかつての弟子が酒屋におり、他ではなかなか手に入らないお酒を薦めてくれてFICOのお酒のラインナップに貢献している。

現在はイタリアワインが9割ほど。ワイン好きな人も、これは飲んだことがなかった!と声をあげる人も多く、ワイン目当てにFICOにやって来る人も多くいるのだ。

ゆくゆくは橋本シェフもソムリエの資格を取ろうと構想している。シェフがソムリエの資格まで有するというのはあまりない。料理に限らず、お店におけるすべてにおいて、深堀りしていきたいという想いが人一倍強いのだ。

 

ピッツァはもちろん、注文を受けてから作ります。

 

FICOのランチは現在休止中ですが、以前はピッツァランチ、パスタランチ、お肉ランチ、お魚ランチを提供していました。

FICOのピッツァは、日本で浸透している、柔らかくて軽い感じよりもイタリアそのもの。

厚みがあって重厚感、歯ごたえがあるのが特徴。

イタリアのピッツァを提供すると一言で言っても、これも現実に行っていることは実はとてもハードルが高いことなのだ。

本場イタリアの味を提供したいと思っても、日本人の受けを考えたら柔らかくて軽い生地が志向される。

イタリアのスタイルを維持したいと思っても、原価の高さやお客さんの反応から日本の小麦粉に替えたりするのも実はよくある話し。

それでも、イタリアを守り続けようとするお店があることは、川越人なら応援したい。

FICOはパスタ、小麦粉、チーズ、ハム、トマトホール、オリーブオイル、ビネガー、アンチョビなどはイタリア産。

イタリアを守り続ける。

それがFICOの信念なのだ。

Trattoria e Pizzeria FICOのオーナーシェフ、橋本さんは、これまで一貫して料理の世界に身を置き続けてきた人である。

いや、料理の世界に入る前から料理が身近にあった。

お父さんが料理人で、橋本さんは小さい頃からシェフという仕事を近くに感じていた。

自身仕事としての飲食との接点は高校時代3年間のの飲食店のアルバイトから。

続いて大学時代4年間も飲食店で働いていた。ここまででもう7年間。

この頃ちょうどサッカーの中田英寿選手がイタリアのペルージャでプレーしている姿を見て、イタリアに惹き込まれ、知れば知るほどイタリアにハマり、料理の目指すならイタリア料理と進路を決めた。イタリアには2年弱留学した経験を持ちます。

大学卒業後、千葉県のイタリアンレストラン「Trattoria Vino」で本格的に料理の道に進む。今のFICOと同じくらいの広さのお店で、シェフがユニークで、農家と直接繋がり色々な食材を使ってアレンジするのが得意だった。その日手に入った食材でその日の料理を考える、その姿、背中は間違いなく橋本さんのDNAに刻まれることになった。

Vinoでは2年ほど働き、東京都世田谷にある有名店「PIZZERIA TONINO」で5年ほど修行を重ねていきました。

TONINOはイタリアのそのまま日本に持ってきたようなお店で、内装から食事までイタリアそのままを提供することにこだわっていた。

ナポリピッツァが人気で、日本におけるピッツェリアの先駆け的な存在で、老舗のお店。

当時はイタリア人シェフも在店しており、本場イタリアそのものの料理に触れ学ぶことができた。

ここでの経験で、イタリアにとってのイタリア料理、という本物の軸を確固をすることができた。

日本人が想像するイタリア料理ではなく、イタリア人が普通に感じられるイタリア料理。という軸。

その後も都内中心にイタリアンレストランで働き、千葉県松戸市でイタリアンレストラン「イタリアンキッチン UNO」や「PIZZERIA Baffetto」など新店3店舗の立ち上げにも携わっていました。

 

そして、ずっと胸に抱き続けてきた、自身のお店を開くこと。

2018年6月に縁あって川越でTrattoria e Pizzeria FICOをオープンしました。

アチランさんのアットホームな雰囲気が気に入り、石窯がそのままあったのも大きかった。

結果的にアチランさんの場を引き継ぐことになり、この場でイタリアンレストランの系譜が受け継がれることになったのでした。

 

FICOが、イタリア料理とピッツェリアが両立できているのは、色んなタイプのお店を経験してきた裏付けがあるからということがお分かり頂けるでしょう。

特に、一番初めに修行したVinoのシェフには、食材をどう活かすかという日々創作する想像力・創造力を駆使し、調理法もイタリア料理だけでなく、和食や中華の調理法を採り入れてみたりと、そのスタイルに影響を受けた。このスタイルは言ってみれば今の橋本シェフに繋がる部分。

イタリアンレストラン、ピッツェリア、新店立ち上げと運営、色んな面からの修行が、今のFICOにいかんなく発揮されている。

 

全てにおいて深堀りしていく姿勢は、もちろんですが、農産物などの食材にもしっかりと向けられているのは言わずもがな。

橋本シェフの祖父母の家が茨城県の農家で、農産物に対しての思いも人一倍。

祖父母が農家、父が料理人。母の実家は常陸牛の生産者。

農と食の原体験。なんという英才教育でしょう。

橋本シェフは、地元川越の農産物にも興味を持ち、川越の食材を料理に積極的に活かしていきたいと思っている。

そこで川越Farmer's Marketが橋渡ししたのが、川越の「忍田農園」さん。

忍田農園さんの畑に橋本シェフを案内。

忍田さんは、川越Farmer's Marketでお馴染みの農家で、一番街商店街の「小江戸川越 江戸の日」出店でも知られる。

今では川越を中心に人気飲食店で使用されている忍田さんのお野菜。

農・商連携を推し進める上で欠かせないのが、飲食店との繋がり。


すべて、人参。

忍田さんの畑は、野菜って面白い。と思わせてくれる場所・人。
珍しいヨーロッパ野菜も多種類作っていますが、忍田さんが一般に耳にしたことのないような野菜を口にしても、ほぼ全ての野菜を把握していた橋本シェフ。良い食材にこだわっている姿勢と、それを裏打ちするように知識も豊富。農業者の投げかけにシェフが見事にキャッチする様が見ていて面白かった。
これから忍田さん含め川越産農産物を使い、橋本シェフは腕によりをかけて料理に仕立てていきます。

 

そして、FICOさんと忍田農園さんが、共に出店していたイベントが、2018年12月2日ウェスタ川越・ウニクス川越で開催された「くらしをいろどるFarmer's Market」。

川越の農と商を繋ぐという意味で言えば、これほどファーマーズ的なお店はない。

Trattoria e Pizzeria FICOとして、初めてのイベント出店であり、あのFICOさんがファーマーズに出店するという街の話題も大きく湧き起っていました。

FICOさんも気合十分にスペシャルメニューを投入し、当日はFICO目当ての来場者も多く終始賑わっていました。また、忍田さんのお野菜を目当てに多くの人がブースに訪れていました。

(川越style「くらしをいろどるFarmer’s Market」2018年12月2日ウェスタ川越

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12431300862.html

 

これからも、季節により、手に入る食材により、FICOの料理は日々顔触れが変わっていく。

今日はどんな素材を、シェフは料理に仕立てるのだろう。

食事は楽しい。

食事はエンターテインメント。

ゆったりとお酒に酔いながら、次の一皿までまた話しに花が咲くのだった。

 

一皿の物語が始まる。

 

「Trattoria e Pizzeria FICO(トラットリア エ ピッツェリア フィーコ )」

川越市東田町7-64

Lunch(休止中)

Dinner 17:00~22:00(日祝は21:00まで)

Tel 049-215-0791
定休日 月曜日・火曜日(祝日の場合は営業)

川越駅から徒歩8分

Facebook:

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