川越style「本町(ほんまち)で縁日」本町新道 元町一丁目の魅力を一つに | 「小江戸川越STYLE」

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「小江戸川越STYLE」代表:石川真

 

お囃子の音色に惹かれ路地裏に人が吸い込まれていく。

テントが立ち並び、浴衣の人が行き交う。夏祭りらしい雰囲気がそこに。

元町一丁目を盛り上げたい、元町一丁目の魅力を知ってもらいたい、2018年8月25日(土)元町一丁目の本町新道(ほんまちしんどう)で開催されたのが、「本町(ほんまち)で縁日」。

11:00~19:00

主催:本町で縁日実行委員会

本町で縁日は、元町一丁目の飲食店、元町一丁目のお囃子連の演奏、と元町一丁目の魅力を凝縮させた内容で、町内の人はもちろん、多くの人が訪れて賑わいました。

会場となったのが、元町一丁目の本町新道という路地裏道で、ここを会場にしたことがかつてない試み。
会場の目印としては、元町一丁目の稲荷神社。

「元町一丁目稲荷神社」
川越市元町1-11-8

札ノ辻と市役所を結ぶ本町通り、一貫さんの角を入ったところが本町新道で、通り沿いに稲荷神社があります。
また、一番街通りからは、大沢家住宅と笛木醤油さんの間の稲荷小路を進んだ突き当り、あるいは、時の鐘を過ぎてLightning cafeさんの角を北に入ると本町新道で稲荷神社に辿り着く。路地裏で一見分かりにくく思いますが、各方角から入って来れ、各方面に繋がっているという、まさに路地裏らしい路地裏が、本町新道。

(札ノ辻~川越市役所の本町通りから本町新道へ)

 

(一番街通り、稲荷小路の突き当りで本町新道を交わる)

 

(時の鐘がある鐘つき通りから本町新道へ)

川越の元町一丁目は、川越市役所周辺の地域で、メインストリートとして本町(ほんまち)通りがあり、裏宿通りや本町新道など趣きある裏道が入り組んでいるのが特徴。

本町通りは、一番街通りの北端、札ノ辻と川越市役を結ぶ通り。ちなみに札ノ辻から西は高澤通り、川越市役所から東は、初雁城(川越城)通りです。

本町通りは、それこそ川越の歴史を紐解けば初雁城(川越城)の西大手門があったのが現在の川越市役所前交差点で、そこから札ノ辻までの通りは昔も今も変わらずにあり続けています。

川越藩のお触れを記した高札を立てる高札場を辻(交差点)に設置していたから札ノ辻と呼ばれるようになったのは川越的基本教養。

現在の町名は元町(もとまち)ですが、かつては本町(ほんまち)と呼ばれた地域で、本町通りにかつての旧名を残しながら今に息づいています。


近年の川越は、一番街通りの散策のみならず、路地裏散策も活発になり、そこでお気に入りのお店や場所を見つけたりしさらに川越が好きになり、今では路地裏を目指して川越に来る人も多くなっている。「裏」と簡単に言えないほど路地裏が注目されている。

歩く人は増えましたが、しかし、路地裏でイベントが開催されるというのはこれまでほとんどなく、本町で縁日は待望の路地裏イベント。路地裏がイベントで賑わえば、路地裏を目指すという人がさらに加速していくはず。

機が熟しいよいよ川越は路地裏だという旗印を立てるようなイベントでした。

メイン通りがあり、そして路地裏がある、両面があってこその表と裏であり、これからの川越は路地裏のポテンシャルをいかに発揮できるかが一つに課題になっていきそうで、本町で縁日は川越の流れに一石を投じるチャレンジングな取り組みでもありました。

 

元町一丁目では、かつては地域の盆踊りが川越小学校の校庭で行われていた時代がありました。絶えて久しいですが、今、地域の盆踊りではないが地域の夏祭りとしての機能も、本町で縁日では果たしていきたいと話している。

本町の縁日は、「元町一丁目の魅力を発信したい」と有志が集まった実行委員会が主催しているもので、実行委員長を務めるのが、元町一丁目の川越まつりの会「牛若会」会長であり、元町一丁目町内会副会長を務めている藤田さん。それに吉田電行社の吉田さんや洋食屋Vinoさん、glin coffeeさんなどが実行委員に名を連ねて会を結成、準備を進めてきました。

2018年8月が記念すべき初開催で、今後も年に一度、夏祭りとして継続していきたいと意気込む。本町で縁日のチラシは地域に配布されたこともあり、町内の人が浴衣で参加していたのも印象的。

 

ちなみに、元町一丁目の山車は牛若丸で、山車蔵があるのが稲荷神社の横。本町の縁日は山車蔵の前で行われていた。

毎年小江戸川越春まつりのGWには、同じく本町新道に牛若丸の山車が曳き出され、牛若囃子連がお囃子演奏しているのは恒例行事となっています。。
 
 

(小江戸川越春まつり 元町一丁目の牛若丸山車展示)

本町で縁日では、山車は出されませんでしたが、町内囃子連「牛若囃子連」が稲荷神社でお囃子を演奏し、縁日の雰囲気を作っていく。本町で縁日の目玉はなんと言ってもお囃子。
お囃子演奏は、
11時~
12時~

13時~と毎時00分にスタートし観客を魅了しました。郭町の「天神囃子連」も協力に駆けつけ、牛若囃子連と合わせて一日を通してお囃子の音色を川越の街に届けました。

合わせて、牛若会の特製缶バッジ・ピンバッジも販売され、地域の人含め川越まつりファンが歓喜していました。

縁日に川越まつりのお囃子が演奏されるという贅沢。これも元町一丁目を盛り上げようとする、本町の縁日だからこその川越まつりの会の一致団結。

囃子連がある町内にとって、町内最高の音楽は即答で、お囃子。

町内に囃子連がある幸せを噛み締めながら、地域の人は縁日を楽しんでいた。

 

稲荷神社の向かいにあるのが、結婚式場「HATSUNEYA GARDEN」さん。

歴史ある空間で式を挙げたいと人気の結婚式場で、なんと、本町で縁日の日もHATSUNEYA GARDENでは結婚式が執り行われていた。

つまり、式のBGMに遠くからお囃子が聴こえただろうという予想外の展開。これも縁日ならではのことでした。

 

お囃子に、そして縁日に欠かせないのが、食事。

本町で縁日の飲食出店は、元町一丁目が誇る人気店「洋食屋Vino」さんや「glin coffee」さん、それに「BurgerCafe honohono」さんなどがずらりと出店し、縁日の特別感を演出。飲食のみならず、ヨーヨー釣りといった縁日らしい楽しみも提供していました。

縁日、と言うと、いかにもお祭りの屋台を思い浮かべますが、川越含め各地のイベントに招待され、川越内でも人気飲食店が縁日に出店しているというあり得なさが本町の縁日の特徴。

もちろん、出店しているお店は、なにより地元である元町一丁目を盛り上げたいという思いがどこまでも強く、地域のお祭りであれば積極的に出店しようという思いを持つお店でもある。

実行委員として積極的に関わったVinoさんに至っては、本町通りのお店を臨時休業して縁日に参加していたという気持ちの入れ込みようでいた。

出店した3店とも、元町一丁目の新しい世代のお店であることにも注目、こうしたお店が主導して地域を支え、発展させようとしているのもこの地域の特徴。

(川越style「Cafe Vino」ワインと川越産農産物の料理のマリアージュ 

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12219295143.html

 

(川越style「glin coffee」川越市役所前一号店 glinの輪が広がっていく。

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12196953531.html

 

 

 

(「Burger Cafe honohono」川越で手間をかけた本格ハンバーガーを

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12039281950.html )

 

「BurgerCafe honohono」さんブースでは、スタッフのHIDEさんが、ライブペイントのパフォーマンスを披露。それに、フェイスペイント・ボディペイントのワークショップも開催していました。

 

HIDEさんはアーティストとしても活躍し、honohonoの外壁・内壁をペイントしたのもHIDEさんで、それに、「アートを身近に」をテーマに川越を拠点に活動する団体、「ViewCasArts(ビュー カス アーツ)」の一員でもあります。

「ViewCasArts」は、様々な地域に密着したアートイベントを企画・運営し、ライブペイントを中心にアートをより身近に感じてもらうために活動しているアートコミュニティー。

2016年からアート活動を盛り上げたいという熱い思いからペインター・クリエイターの活動を支援・拡大を目的としたイベントの企画をはじめる。
個性豊かなペインターを発掘し常に刺激的な空間を作り、観た者を魅了するアートを発信し続けている。音楽ライブ・ファッションショーなど様々なイベントとコラボしてライブペイントを開催している。
・ホームページ
https://www.viewcasaarts.com/

ViewCasArtsの活動は以前伝えたことがあり、あの中にHIDEさんもいたのです。

 

 

 

(川越style「View Cas Arts(ビュー カス アーツ)」アートをより身近に

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12392965066.html

お祭り・イベントにフェイス・ボディペイントが定着しているのが近年。

HIDEさんによるフェイスペイント・ボディペイントには、様々なモチーフの要望が寄せられ、本町で縁日実行委員長の藤田さんやVinoの勝田さんなども率先して参加。

 

 

本町新道の縁日を楽しみ、足をのばして本町通りのお店を巡り、元町一丁目を楽しむ。

元町一丁目を目指して多くの人がやって来る、これがイベントの力とまざまざと見せられるような縁日。

元町一丁目の本町通り(札ノ辻~川越市役所)は、昔から続くお店も多く残り、それに。

近年の新しい世代の個人店オープンラッシュは特に目を見張る出来事。しかも、川越の中でも特に個性溢れるお店ばかりが本町通りに集中していて、この現象はどういうことだろう。

 

一番街通りの近くでありながら落ち着いた時間と場所を志向し、路地裏などに個人店が続々とオープンしている近年の川越。本町通りも例外ではなく、新しい個人店が流入し、古くからのお店と新しいお店の絶妙な融合が本町通りの魅力。

伝統と革新の融合が川越の街の魅力だとしたら、その体現として本町通りはまず挙げられる通りの一つです。

そんな元町一丁目などの散策を楽しんでもらおうと、元町一丁目の商店会「元町商和会」がエリアマップを制作したのも最近の動き。

 

そしてまた、稲荷神社でお囃子が鳴り響く。

毎時00分に牛若囃子連のお囃子が始まると、目に見えて本町新道に人が集まってくるのがなんとも面白い。一番街通り、時の鐘辺りに居ても遠くからもお囃子の音色は聴こえ、どこかでお祭りをやっていると、音色を辿って来るのでしょう。お囃子の力は絶大。外国人一行も稲荷神社に押し寄せる場面もあり、川越の祭り文化、川越まつりの息吹に接していました。

 

 

 

 

 

 

 

途中、本町新道に現れたのが、川越藩行列保存会。

川越藩行列保存会は毎月最終土曜日に活動しており、ちょうどこの日が「登城の日」で一番街など各地を回っていたのでした。本町新道を通って川越城に戻るルートが恒例。こう考えると、この日は本町で縁日があり、川越藩行列保存会の登城の日があり、川越で遊ぶならまたとない日となっていた。偶然にも路地裏で巡り合った人はさぞや喜んだことでしょう。

(川越藩行列保存会と本町で縁日出店者&実行委員)

路地裏が大いに賑わうという、また新しい川越を見せた日となった本町で縁日。

今後も継続して開催していく予定で、川越の夏の風物詩として浸透していきそう。

路地裏発、川越の楽しみは広がっていく。

 

2018年8月25日「本町(ほんまち)で縁日」。

元町一丁目 本町新道(ほんまちしんどう)で開催