川越style「第17回日本フィルハーモニー交響楽団弦楽オーケストラコンサート」ウェスタ川越 | 「小江戸川越STYLE」

「小江戸川越STYLE」

「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

舞台裏にあった川越を代表する二つの会社同士のコラボレーション。
初の試みは、今後の川越の動きにも影響を与えそうな予感が漂っていました。

2018年4月22日(日) に武州ガス株式会社主催でウェスタ川越大ホールで開催されたのが、「第17回日本フィルハーモニー交響楽団弦楽オーケストラコンサート」。

開場14:00 開演15:00
「春を彩るクラッシックとオペラ名曲の午後」と題し、春をテーマにした曲を中心に弦楽オーケストラやソプラノ歌手、テノール歌手によるオペラ、ピアノソロの演奏プログラム。


■出演者

指揮者 永峰大輔

ピアノ/チェンバロ/チェンバロ製作 永野光太郎

ヴァイオリン 木野雅之

ソプラノ 清野友香莉

テノール 市川浩平

■プログラム

・モーツァルト:アレルヤK.165

・バッハ:インヴェンション第1番、第2番、第3番、第4番、第5番

・グリーグ:「最後の春」

・ヴィヴァルディ:合奏協奏曲集「四季」より『春』、『冬』(ソネット訳詞監修:大崎さやの)

・ショパン:即興曲第1番、前奏曲「雨だれ」

・ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」より『人知れぬ涙』

・レハール:オペレッタ「メリー・ウィドウ」より『ワルツ』

・チャイコフスキー:弦楽セレナーデより第1楽章

♪合唱

・岡野貞一:ふるさと(編曲:九谷敏治)


主催は武州ガス株式会社。このコンサートは武州ガスが定期的に開催しているもので、今回で17回目。2016年から会場がウェスタ川越大ホールになりました。日頃の愛顧に感謝した無料招待コンサートには、1階から3階席まで1200人の来場者で埋まりました。

武州ガスは、本社が川越にあるので川越市民にはお馴染みの会社であり、川越を代表する会社の一つ。本社は川越市駅の南側踏切横、2012年に解体されましたが象徴的だったガスホルダー2基があった場所です。

そして今回手を組んだのが、同じく川越に事業所があるパイオニア株式会社。川越事業所は山田にあり、こちらも川越を代表する会社であることは市民誰もが認めるところ。

コンサートでは、パイオニアが開発した音を振動に変えるボディソニック(体感音響システム)を設置し、難聴・聴覚障害者も一緒にコンサートを楽しんでもらおうと13名を招待。という、このコンサートでは、川越の両社が初のコラボレーションを見せたのが大きな話題となっていました。

難聴・聴覚障害者と健聴者が一緒にコンサートを楽しむという試みが目新しく、NHK埼玉や埼玉新聞社が取材に来ていましたが、そこには、川越の会社同士のコラボレーションでこうした取り組みがあったことは川越内には伝えたいこと。

もともと地域貢献に熱心な両社。パイオニア川越事業所主催の催しはこれまで取り上げることが多くありましたが、一方で、武州ガスも積極的に地域密着の活動を行っていることもずっと認識していました。その側面からまず掘り下げます。

「武州ガス株式会社」
https://www.bushugas.co.jp/
設立:大正15年10月29日
資本金:4億1,334万3,400円
代表:取締役社長 原 敏成
従業員数:238名(男202名・女36名)※平成29年4月1日現在
事業内容:都市ガス、ガス器具の販売とこれに関連する付帯工事
供給区域:川越市、所沢市、狭山市、ふじみ野市、鶴ヶ島市、日高市、飯能市、川島町、吉見町、毛呂山町、小川町
本社:川越市田町32番地12

■武州ガスの取り組み
・経営効率化目標
経営効率化目標を設定・公表し、その達成に向けて努力しています。
・環境・社会活動報告書
省エネルギー活動や社会貢献活動に取り組んでいます。
・環境への取り組み
環境に配慮したガス工事や屋上緑化などを行っています。
・お客さまサービス向上への取組み
・お客さまアンケート集計のご報告
・国民保護業務計画
・職場と家庭の両立支援の取り組み
・新型インフルエンザ等対策に関する業務計画および事業継続計画
・日本フィルハーモニー交響楽団 弦楽オーケストラコンサート
・武州ガスモニター

他にも、武州ガスが地域・社会貢献として様々な取り組みをしていることは、これまで川越内の取材の中で数多く目にしてきました。振り返れば、あの場にも武州ガスが、あのイベントにも武州ガスが協力し、と挙げ出したら枚挙に暇がないほどで、ガスだけにまさに川越を縁の下で支えている会社と言える。
主催・後援・協力で携わっているものをざっと振り返ると、
「春休み親子調理体験&武州ガス子どもエコクラブ」、
蓮馨寺で毎年3月に開催されている、子どもがつくるまち、子どもたちが遊びながら職業体験をすることができる「ミニかわごえ」に出店協力。

(川越style「ミニかわごえ2015」3月14日15日蓮馨寺にできたこどもの町

https://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryupdateinput.do?id=12077072635
「小学生書道コンクール表彰式」、「武州・入間川プロジェクト」活動展、
「歳末まち美化ボランティア」は、NPO法人かわごえ環境ネットが毎年年末に開催しているもので、川越市中心部の清掃活動で、武州ガスの社員も参加している。

(川越style「川越中心市街地 歳末まち美化活動」かわごえ環境ネット

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12234496537.html
「中学生環境イラストコンテスト」、「小江戸川越ハーフマラソン」ボランティア参加、ウェスタ川越にて「武州ガスまつり」、「高校生学園祭ポスターコンテスト」、「武州カップ少年野球大会」、「武州ガスクリーンカップKJS少年サッカー大会」などなどがあります。
これまでは催しの中の武州ガス、という見え方、距離感でしたが、川越の重要な会社としての存在は常に注目し、今回武州ガス主催の取り組み自体にフォーカスするタイミングがようやくやって来ました。

 

今回の「第17回日本フィルハーモニー交響楽団弦楽オーケストラコンサート」で主眼に据えたポイントがいくつかあり、まず、武州ガスという会社の取り組みで日本フィルの演奏を川越で聴くことができること、川越を代表する武州ガス株式会社とパイオニア株式会社 川越事業所の企業同士のコラボレーションがあったこと、それが初の試みであったこと。どちらかというと舞台上よりも舞台裏に川越的注目のポイントがあり、川越styleはそちらにフォーカスしました。

 

パイオニアは、ボディソニック(音響体感システム)を開発するのみならず、難聴・聴覚障害者に音楽を楽しんでもらおうと、ボディソニックを使った音楽会を定期的に開催していることでも知られる。

「パイオニア株式会社」

http://pioneer.jp/?ref=header

パイオニアのボディソニック(音響体感システム)とは?

一般に「音楽は耳で聴く」と言われていますが、糸川英夫博士は「音楽は耳と骨で聴いている」と提言。糸川英夫博士のボーンコンダクション理論。

~音楽は、聴覚を通して聴く「音波」と「ボーンコンダクション」(骨伝導)の二つの成分を聴いている。つまり音楽は耳だけで聴くものではなく、体全体で感じるものである。音楽を聴く人が真の恍惚感に浸るのは、このボーンコンダクション効果が大変大きく、骨伝導のエネルギーの伝わりがオーディオ機器には不可欠である。~

この考えから開発されたのが、パイオニア株式会社のボディソニック(体感音響システム)。

全身を聴覚にして、音楽の素晴らしさに触れる。
“ボディソニック(体感音響システム)”を使って聴覚に障がいを持っている人にも心から音楽を楽しむ機会を。

2018年2月17日(土)パイオニア株式会社主催で開催されたのが、「身体で聴こう音楽会 in 川越 Vol.3」でした。各地で開催している音楽会ですが、お膝元である川越で3回目の開催となりました。

川越style「身体で聴こう音楽会 in 川越」パイオニア川越事業所

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12354839631.html
身体で聴こう音楽会とは・・・

『パイオニアでは、聴覚に障がいをお持ちの方の「音楽体験の場」として“ボディソニック(体感音響システム)”を使ったコンサート『身体で聴こう音楽会』を行っています。 弊社創業者・松本望(故人)の志「より多くの人に、より良い音を」をもとに1992年7月から定期的に開催。現在の企業理念である『より多くの人と、感動を』においてもそのまま継承し、聴覚に障がいがある方も一緒に、音楽の素晴らしさに触れていただきたいと考えております。
この音楽会を始めたきっかけは、1972年までさかのぼります。ロケット工学で有名な、糸川英夫博士(故人)による社内講演時の提言をヒントに、松本望が自宅の研究室で、体感音響システム“ボディソニック”の研究・開発に取り組みました。
ボディソニック(体感音響システム)の第一号が誕生(1983~84年)した頃、当時会長だった松本 望が、この骨伝導を利用すれば聴覚障がいの方も、“音楽やリズムを楽しめるのではないか”と考え、聴覚障がい者団体等の協力のもと、様々な研究を行いました。その中で、聴覚障がい者の喜ぶ姿や感動した様子に感銘を受けた社員が「ぜひ、企業のボランティア活動に」と提案・実現したのが『身体で聴こう音楽会』の始まりです。以来、試行錯誤を重ね、聴覚障がいの方々に少しでも満足していただけるように、機材や運営面での改良を少しずつ加えながら現在に至っています。』

パイオニア株式会社「身体で聴こう音楽会」

http://pioneer.jp/corp/society/contribution/music/karadadekikou/

パイオニアの創業者が開発した「ボディソニック(体感音響システム)」は、振動装置が組み込まれたポーチとザブトンクッションで構成されており、これらのシステムを使用すると、振動が身体に伝わり、 聴覚に障がいがあっても(補聴器を使っている難聴、または中途失聴も)、ヘッドフォンやヒアリングループ(磁気ループ)からの音と一緒に全身で音楽を楽しむ事ができます。
生まれつき耳の聞こえないろう者は、振動によってのみ音楽を楽しむことができます。
また音量や振動の大きさはお手元のリモコンで調節できるので、自分の聴力に合わせて使うことができます。
音楽会参加者からは「縁がないと思っていた音楽を、また楽しめてすごく嬉しい」「ボディソニック(体感音響システム)だと、小さい音もよく聞き取れました」「体の振動で音楽全体が体験できるので、感動します」など、嬉しい感想が寄せられている。

 

武州ガス株式会社、パイオニア株式会社 川越事業所が今回繋がった訳とは??

まず、両社共にかわごえ環境ネットの事業者会員であるという共通点があります。

かわごえ環境ネットは、川越市で1998年に策定された「川越市環境基本計画」に基づき、市民、事業者、行政、民間団体が協働して行う事業について情報提供や調整を図るための組織です。2000年に設立されて以降、地域で川越市の望ましい環境像を実現するためにさまざまな取り組みをしています。

(川越style「第16回かわごえ環境フォーラム」2018年2月25日かわごえ環境ネット

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12356385330.html

そして、環境ネット理事の飯島さんの存在があったことが大きい。飯島さんが両社を橋渡しし、武州ガス主催のコンサートにパイオニアが体感音響システムを貸し出すことなり、難聴・聴覚障害者に音楽を楽しんでもらおうと川越市聴覚障害者協会などから難聴・聴覚障害者を招待したのが、今回のコンサートの特筆すべき点。

川越の舞台裏には飯島あり、というくらい活躍している女性ですが、飯島さんとしては、

「川越の企業同士がコラボして川越をバリアフリーにしていく試み、これ埼玉県にもアピールしたいです」と秘かな野望?を抱いていた。



武州ガスの日本フィルハーモニー交響楽団弦楽オーケストラコンサートは、毎回約12,000通もの応募がある人気のチャリティーコンサート。今回も招待者で3階席まで埋まる盛況ぶりでした。



この日のコンサートには、パイオニアの「身体で聴こう音楽会 in 川越」に参加し、以前、蔵里の屋外広場にて福祉イベントらしからぬ福祉イベントの「THEまっくらり」を主催した小谷野さんと関さんも参加していました。蔵里では、室内レストランにて体感音響システムを導入した試聴会、屋外では楽しい福祉イベントまっくらりという画期的な取り組み同士がコラボしていた。



(「THEまっくらり」&「パイオニアTAD試聴会in酒蔵」2016年11月小江戸蔵里

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12222314203.html

 

15時の開演に先立ち、武州ガス株式会社原社長が挨拶。


そして、「第17回日本フィルハーモニー交響楽団弦楽オーケストラコンサート」が始まりました。

■出演者

指揮者 永峰大輔

ピアノ/チェンバロ/チェンバロ製作 永野光太郎

ヴァイオリン 木野雅之

ソプラノ 清野友香莉

テノール 市川浩平

■プログラム

・モーツァルト:アレルヤK.165

・バッハ:インヴェンション第1番、第2番、第3番、第4番、第5番

・グリーグ:「最後の春」

・ヴィヴァルディ:合奏協奏曲集「四季」より『春』、『冬』(ソネット訳詞監修:大崎さやの)

・ショパン:即興曲第1番、前奏曲「雨だれ」

・ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」より『人知れぬ涙』

・レハール:オペレッタ「メリー・ウィドウ」より『ワルツ』

・チャイコフスキー:弦楽セレナーデより第1楽章

♪合唱

・岡野貞一:ふるさと(編曲:九谷敏治)

 

最後の曲は「ふるさと」。場内一体となって大合唱になりました。

 

最後の最後にアンコール曲で盛り上がり、コンサートは幕を閉じたのでした。


武州ガス主催による、次回の第18回日本フィルハーモニー交響楽団弦楽オーケストラコンサートは、2018年9月16日(日)所沢市民文化センター ミューズ アークホール(大ホール) の予定で既に申し込みが始まっています。
https://www.bushugas.co.jp/effort/concert/concert.html

そして。

このコンサートでも、パイオニアがボディソニックで協力することになりました。

また、パイオニアの方は2018年12月に創業80周年記念として、ウェスタ川越で小江戸川越音楽祭を開催予定。川越市との協働事業になります。

それぞれの会社が独自の展開をしながら、手を組み、地域密着の活動も大事にしていきます。

 

「武州ガス株式会社」
https://www.bushugas.co.jp/

「パイオニア株式会社」

http://pioneer.jp/?ref=header