川越style「ミュージカル『ロミオとジュリエット』 レビュー『flap!』」8月28日・29日 | 「小江戸川越STYLE」

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「小江戸川越STYLE」代表:石川真

暑い夏がやって来れば自然とあの舞台の熱演を思い出す。

そして暑さが増していくごとに、

今頃あの稽古場では熱気溢れる練習が続いているんだろう、

青空を見上げながら、同じ空の下で、

今年に向けた準備の真っ最中であることを思い浮かべる。

今年もこの季節がやって来ました。。。

今や毎年川越の夏の恒例ともなっている、ミュージカルカンパニーすてっぷ1主催の本格的ミュージカル。

昨年はシェイクスピアの四大悲劇の一つハムレットを上演し、

大盛況のうちに幕を閉じたすてっぷ1は、また確かな足跡を川越に残したのだった。

 

 

 

 

(2014年8月ハムレット川越市民会館大ホールより 

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11920372875.html

シェイクスピアの原作は、絶望的なまでに悲劇で終結しますが、

それを見事に子どもから大人まで楽しめるものにアレンジし、

感動的なハッピーエンドに収めたハムレットだった。
ハムレットの公演が終了した後も休むことなく様々な活動に携わってきたすてっぷ1。

忙しい日々を送る主宰の飛翔さんは、次回ミュージカルの準備をすでにあの時から始めていた。

2015年は、いよいよあの舞台に臨む。

そうそう思い返せば、確かに昨年のハムレットの時に、すでに「来年は・・・」と口にしていたテーマだった。

シェイクスピアの代表作であり、誰もが耳にしたことのあるタイトルで、

そのつきつめた究極的なまでの二人の純愛は、切ないほどの愛と苦しみに、

締め付けられるような愛おしさを感じさせる。。。

近年、毎年のようにシェイクスピアに挑んできたすてっぷ1が、

満を持して、儚く、これ以上ない純粋な愛を表現しようと立ち上がった、今年川越で上演するのが・・・

 

「ロミオとジュリエット」です。

 

 

8月28日(金)・29日(土)「ミュージカル『ロミオとジュリエット』 レビュー『flap!』」

 

川越市民会館やまぶきホール

8月28日開場15:30、開演16:00

8月29日開場11:00、開演11:30/開場15:30、開演16:00

前売り券・当日券3000円

問い合わせ

やまぶき会館049-222-4678

川越市南文化会館049-248-4115

川越市西文化会館049-233-6711

ミューカルカンパニーすてっぷ1 049-226-3494、080-1349-4001

http://step1-hisho.com/index.html

 

『ヴェローナの町で古きに渡り対立する両家、キャピュレット家とモンタギュー家。

 

そこに生まれたロミオとジュリエットの純愛。死より強い愛、永遠の愛とは・・・』

 

ロミオとジュリエットという悲しすぎるほどの悲恋の物語は、この二人の純愛が最大のテーマですが、

 

シェイクスピアの原作を見ると、物語の世界観の振幅を広げているのが

二人の脇を固める名脇役たちだというのが分かります。

ロミオの友人のベンヴォーリオ、ジュリエットの乳母、父親のキャピュレット、僧ロレンスといった

どれもこれも感情豊かな面々がいるからこそ、ロミオとジュリエットの純愛が活きる。

ロミオとジュリエットの純粋性の究極にいわば対比させるように

人間臭い人物を周りに配してバランスを取ろうとしているのが分かる。

特に乳母の活躍といったら。。。!

脇役と言うには憚られるほどに東奔西走する姿は、影の主役と言いたいくらい光った存在です。

すてっぷ1版のロミオとジュリエットは、原作の物語を踏襲しつつ、

飛翔さん演じるヨミやクラウディアといったオリジナルキャラクターを創造して、

ここに今までにないロミオとジュリエットを作り上げることに成功しました。
昨年のハムレットは、最後に大逆転ハッピーエンドで幕を閉じましたが、

今年のロミオとジュリエットは・・・??

オリジナル脚本が楽しみなところです。

 

ミュージカルカンパニーすてっぷ1を主宰する飛翔ひかるさんは元宝塚歌劇団、

 

今回ティボルト役で出演する石川裕梨さんも元宝塚歌劇団。

他にもすてっぷ1劇団員に、オーディションをくぐり抜けてきた方、

昨年から引き続き出演する方など、

演じること、歌うこと、踊るが最大の喜び、というミュージカルに愛を捧げるメンバーが集まっていて

舞台を作り上げています。

その様子に圧倒されたのが、ハムレットの稽古場に足を踏み入れた時でした。

 

 

(2014年8月ハムレットの稽古シーン)

これが、川越で20年以上公演を続けてきた実績なのだ、と熱演に圧倒された。

 

今年の公演もミュージカルだけでなく、レビューがあることが特長。

 

「ロミオとジュリエット」「レビュー flap!」の二本立てになります。

ミュージカルは芝居が主としてあり、登場人物の感情や行動を歌やダンスで表現しますが、

レビューには芝居が入らないので、歌とダンスのショーになる。

ミュージカルカンパニーすてっぷ1の前身は、ダンススタジオすてっぷ1といって、

ダンスのレベルの高さにはずっと定評がありました。

ミュージカル後にショーが続くことで、まさにすてっぷ1の本領発揮、

ダンスでも魅了しようとする構成になっていました。

今年に向けた舞台は5月頃から練習が始まり、台本読みから始まって立ち稽古と、

ショーにミュージカルに例年以上に高いハードルをクリアするため

練習に打ち込んできた出演者たち。

あの舞台を作るために練習を重ねている場所が、
川越の仙波町にあるミュージカルカンパニーすてっぷ1の稽古場。

本番まで一ヶ月を切った8月、稽古場では先にショーの練習が続いていた。

 

熱気溢れる室内、暑い時期の稽古は居るだけでも汗をかいてきます。

 

稽古場を動き回り、踊り、また最初から繰り返し、動き、踊り、それを何時間も続けていました。

息づかい、体から発する熱、汗、群舞の迫力。

昨年のハムレットに出演していた方も多く、そのレベルは確実に上がっているのが分かる。

ショー部分は「ラテン」「ダイヤモンド」などいくつかの曲からなり、激しいダンスからクスっと笑いを誘うようなコミカルな曲まで、

様々な曲調が用意されている。このショーがあることで

今年の舞台はエンターテインメント性がさらに高まっていると思う。
特にラテンのダンスは圧巻、激しい踊りの連続にも笑顔絶やさず、
疲れた表情を見せようものなら飛翔さんからすかさず

「笑顔!笑顔忘れてるよ!笑って!笑って」檄が飛ぶ。
一つのパートが終わって音楽が止められた瞬間、ダンサーたちは肩でゼェゼェ息をしていた。
音楽が鳴っている間の笑顔と音楽が止まった時の苦しい表情、

その落差に舞台の真実を見るようでした。
そしてまた、音楽が流れれば自然と体は動き出し、笑顔で踊り続けるのだ。
その姿に舞台人のプライドを見ました。





 

 


 

 

 

 









ショーの練習が夕方まで続き、休憩を挟んだのち、ミュージカルの練習に入っていく。
ショーとロミオとジュリエットの両方の舞台に出演するメンバーが多く、
そのハードさは昨年以上のように感じる。
それでも少しの時間も無駄にしたくない出演者は、

稽古場内で個々に話し合いを重ねて練習する光景がありました。

17時から始まったロミオとジュリエットの練習は、
物語の第一場から始める通し稽古が行われようとしていました。
期待感をたっぷり高める導入部分から、

次々と出演者が登場し迫真の演技で壮大な物語をゆっくりと推進させていくと、
だんだんと吸い込まれるように、

そう、いつの間にかここが、川越市民会館やまぶき会館の舞台にいるかのような感覚に陥っていた。

 

 

 

 

 

 




ミュージカルパンパニーすてっぷ1は、

主な講師陣は宝塚歌劇団出身者のメンバーで構成されています。
初心者からプロフェッ ショナルに至るまで、
ミュージカルなどの舞台に出演するため、将来プロを目指したい、

公演やイベントなどのオーディションを受けたい、など

本気の人を支え、丁寧に指導するスタジオとして知られています。

このスタジオ出身者には、

現在宝塚歌劇団月組で活躍中の凪七瑠海さん、元宝塚歌劇団の剣崎裕歌さんがいます。


もともと、飛翔さんが当初バレエを主体としたダンススタジオを立ち上げたのが

今から27年前のことでした。

その後、「声を出すこと」「言葉で想いと伝えること」の大事さを子供達に伝えたいと、

総合芸術スタジオとしてミュージカルカンパニーすてっぷ1を設立。
各地で公演を定期的に行い、川越でも20年以上の公演を重ね、舞台芸術の文化を広めています。
飛翔ひかるさんは元宝塚歌劇団 星組。

1979年 宝塚歌劇団 入団 「紅はこべ」にて初舞台。
長身男役ダンサーとして活躍し、
在団中より度々ニューヨークを訪れ、ダンスセンスを磨いた。

1984年 「祝いまんだら」「プラスワン」にて退団
退団後はモデル、宝塚歌劇団振付家のアシスタントなども務める。
1988年にダンススタジオ すてっぷ1を設立、
「川越の伝説」実行委員会の代表を務め、
舞台芸術を通して川越の文化を伝え、地域振興に情熱を注いできました。
2002年にはMiyako'sカンパニー講師就任、

バレエ・ジャズダンス・ミュージカルクラス・宝塚受験クラス担当。
2004年 静岡県長泉町・清水町カルチャースクール講師
ストレッチ&ジャズダンス・基礎バレエクラス担当。
2005年 SBS学苑沼津校(静岡新聞社主催)講師就任
バレエエクササイズ・プリティプリンセス講座担当。


2013年9月29日川越市市民会館大ホールで上演したのが、シェイクスピア「夏の夜の夢」でした。




(2013年川越市民会館大ホール「夏の夜の夢」より)

夏の夜の夢の主役の方はその後宝塚音楽学校に合格。

今年の春にも飛翔さんの教え子が宝塚音楽学校に合格し、

これですてっぷ1から4人の合格者を輩出したことになります。

 

夏の夜の夢は喜劇だった。

 

シェイクスピアに挑戦するなら今度は悲劇のハムレットをやってみよう、

そんなところから2014年のハムレットは決まったといいます。
ただ、会場には子どもから大人までたくさんの方が来られる。
原作ではハムレットの親友ホレイショー以外はみんな死んでしまうという、まさに悲劇の物語。

原作を生かしながら、会場を笑顔で帰ってもらえるようなハッピーエンドにしたかった、

そのために考えたのがオリジナルキャラクターのジプシーたちでした。

あのジプシーたちの活躍があって、ハムレットはハッピーエンドへ向かうことができました。

そして2015年シェイクスピア作品で避けては通れない、ロミオとジュリエットに挑む。

 

自主公演だけでなく、川越の街のイベントから出演オファーが寄せられることも多く、

 

2015年7月26日の川越百万灯夏まつりでは、大正浪漫夢通りでショーを披露しました。

 

 


 

 

 

さらにこれから、2015年8月23日(日)「えすぽわーる伊佐沼で開催される

 

「おとまち小江戸夏まつり」でもステージ出演が控えています。

おとまち小江戸 https://www.facebook.com/otomachikawagoe

 

今まで縁のなかったミュージカルですが、

 

ハムレットをきっかけにして、今回のロミオとジュリエットを通じミュージカルを感じてみると、

まず、演技も歌も踊りもあるというのは、いろんな表現を楽しむ方ができるということ。

人物の喜怒哀楽を、演技に歌に踊りに、全身を使って表現する、

その感情表現の豊かさがミュージカルにあると感じました。

 

さらに、プロだけでなく、市民参加型になっているのもすてっぷ1のミュージカルの特長で、

 

「舞台の楽しさを感じて欲しい」

飛翔さんは市民一体となって舞台を作り上げることにこだわってきました。

参加する一般市民の方は年代も仕事も住んでいるところもバラバラ。
男性も半分くらいいます。
この舞台に出たい、と県外からの参加者もいて川越まで練習に通ってきている。
前々回の夏の夜の夢の舞台に立ち、ミュージカルの魅力にとりつかれ、

前回のハムレットにも出演、今年のロミオとジュリエットに出演する方もいる。

元タカラジェンヌに直接指導してもらえて同じ舞台に立てるというのは、
それは言葉で言い表せられない魅力ではありますが、
同時に相応のプレッシャーを受けなくてはならない。
皆さん口々に、「家でも練習していて、時間さえあれば練習している」と話し、
舞台に懸ける思いが伝わります。

プロが本気になって指導し、プロと一緒になって作るミュージカルに、

参加する市民も本気になって、ミュージカル漬けの日々を送る。

練習を重ねる日々に、いつしかメンバー同士は同志となり、家族のような一体感が生まれる、と話す。

 

昨年に引き続き、出演者の中には大正浪漫夢通りにある帽子店「Blue Fairly」の松本さんや

 

「泰玉スガ人形店」の須賀さんも参加しています。

(大正浪漫夢通り 5月の鯉のぼりの様子)


Blue Fairlyの松本さんは、お店が終わったあとに練習に駆けつけていました。

須賀さんは、前々回の夏の夜の夢から3年連続の出演です。


(2013年夏の夜の夢より)

 

 

(2014年ハムレットより)

ハムレットの時は、ハムレットが復讐の執念を燃やす相手クローディアスを熱演。

ロミオとジュリエットでは、ロレンス神父という、味のある役を担当。

このロレンスが手渡す薬によりジュリエットは・・・という大事な演技も控えている。

 

そして稽古場の様子に戻ると、

 

キャピュレット家とモンタギュー家による両家の諍いは相変わらず続いていた。

憎しみ合う両家に生まれついてしまったロミオとジュリエットの宿命。

ロミオはロザラインという意中の人がいたが、

敵の家の舞踏会に忍び込んだその場で・・・ジュリエットと運命的に出会うことになる。

 



 

 

 

目と目を合わせた瞬間から二人は強く惹かれ合い、恋に落ちる。。。
親同士のいざこざなどどこ吹く風、二人は結ばれ、愛はついに成就される、ところから事態は急展開。

その先にあるお話は・・・原作にもある通り・・・

 





 

 

 

 

 


 

 



二人の運命は・・・この先に未来はないのか・・・

この先に紡ぎだされる物語とは・・・

この夏、ミュージカルカンパニーすてっぷ1がお送りする最高のラブロマンス、

ロミオとジュリエット、結末はやまぶきホールにて確かめてください。

 

「ミュージカル『ロミオとジュリエット』 レビュー『flap!』」川越市民会館やまぶきホール

 

8月28日(金)・29日(土)

8月28日開場15:30、開演16:00

8月29日開場11:00、開演11:30/開場15:30、開演16:00

前売り券・当日券3000円

問い合わせ

やまぶき会館049-222-4678

川越市南文化会館049-248-4115

川越市西文化会館049-233-6711

ミューカルカンパニーすてっぷ1 049-226-3494、080-1349-4001

http://step1-hisho.com/index.html

主催:ミュージカルカンパニーすてっぷ1

後援:川越市、川越市教育委員会、川越商工会議所、小江戸川越観光協会、

小江戸川越観光推進協議会、株式会社まちづくり川越

共催:公益財団法人川越市施設管理公社

協賛:NPO法人アミィプラネッツ