《コラボイベント開催決定!》 「ソコノワ」×「川越Farmer'sMarket」 | 「小江戸川越STYLE」

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「小江戸川越STYLE」代表:石川真

《コラボイベント開催決定!》
「ソコノワ」×「川越Farmer'sMarket」
8月22日(土)12:00~ソコノワ店前
■川目巨峰園
■野々山養蜂園
川越の二つの農産物が出店します。



(ソコノワ 川越市南通町16-5 1F)


川越Farmer'sMarketは、2015年7月12日に蓮馨寺で第一回を開催しました。



(2015年7月12日川越Farmer'sMarketより http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12050052825.html

次回の開催は12月13日蓮馨寺です)


7月のFarmer'sMarketは夏野菜がたくさん集まったマーケットとなりましたが、

私たちは野菜だけでなく、川越のフルーツの出店も実は実現したかったのです。
しかし・・・
7月はフルーツが全くない時季なので断念。。。

川越で広く知られていないかもしれませんが、

川越には巨峰と梨農家さんは多く、

しかもかなりこだわって絶品フルーツを作っている方は多くいるんです。

中でも川目巨峰園の川目さんは、他の園では葡萄なども作っていたりする中で、

巨峰一本でこれまでずっと続けてこられた方。

園の名前が葡萄園ではなく、巨峰園としているところにその思いを感じて欲しいです。


巨峰栽培ではパイオニアと言われる川越ですが、

大東地区にある川目巨峰園は、川越の市街地から離れていることもあり、

川越の人にほとんど知られていない、
そればかりか川越で巨峰が栽培されていることも知らない方もいるのではないでしょうか。
あの美味しさを知っている方は8月下旬から始まるシーズンに毎年リピートしていて、

ほとんどの巨峰園では自宅に設けた直売所だけで完売するため、外で販売されることはなく、

そういうところから川越産巨峰を、「幻の巨峰」と表現されることがあります。

門外不出的な川目さんの巨峰を今回、

ソコノワさんとのコラボで川目さんの巨峰を販売しようと思ったのは、
この美味しい巨峰を川越の市街地の方に初体験してもらいたいと願ったから。
そして、川目さん自身のことになるのですが。。。

川目さんは実は今80代というご高齢で、

現実的にあと何年巨峰を作ることができるか分からないという実状があります。

川越の葡萄園の現状を見渡せば、

葡萄がたわわに実っていた畑が後継者がいないことで園は閉鎖となり、

葡萄の木は引き抜かれ、更地になってしまった箇所があちこちにある光景を

ご存知の方も多いと思います。


幻を幻のまま終わらせたくない。


川越が誇る巨峰という農産物をまず知ってもらいたい、

7月のFarmer'sMarketで提供できなかった巨峰を、

8月の限られた日数に旬を迎える巨峰を、
ソコノワさんの協力でミニ川越Farmer'sMarketというイベントとして提供します。


22日に収穫したものをそのままソコノワさんに運び販売開始します。

数に限りはありますが、ぜひ味わってください。
ソコノワさんで販売するのは、さすがに最盛期にある川目さんは来れないので

Farmer'sMarketスタッフが担当します。


そして野々山養蜂園さんは、7月の川越Farmer'sMarketに出店して蜂蜜を販売し、

トークセッションにも登場した方です。
その蜂蜜は無添加・非加熱で天然100%。
Farmer'sMarketでは特に大人気で、ブースにお客様が殺到していました。

野々山さんの蜂蜜は、同じくFarmer'sMarketに出店していた

ブーランジェリュネットさんやパティスリールアンジュさんでも使用されていて、

川越のお店でも引っ張りだこの蜂蜜です。


(野々山さんの蜂蜜はルアンジュの店頭でも販売中)

22日は、野々山さん自身がソコノワさんにやって来て販売するので、

ぜひいろいろお話しを聞いてみてください♪
実は野々山さんの繋がりから、

川目さんの巨峰を外で販売してもよいという今回に広がったという経緯です。


川越ではブドウといえば巨峰のこと、というくらい巨峰栽培が盛んで、

川越の大東地区や霞ヶ関地区、

今の時期に実がなっている様子を見かけたこともある方もいると思います。

川越の大東地区というのは、南大塚駅南北に広がる地域で、

特に八瀬大橋近辺の池辺は川越の巨峰の一大産地になっています。

川目さんは現在3ヶ所、4反ほどの畑で巨峰栽培を行っていて、

81歳と77歳という夫婦二人だけで管理しています。
巨峰栽培は、もちろん夏だけの作業だけでなく、仕事は一年に渡って続きます。
冬は木を乾かさないよう藁を巻いて保湿が欠かせない。

また、タヌキ、アライグマ、ハクビシンの被害は大きく、

今でも毎朝4時に畑にやって来てはラジオのスイッチを入れるのだという。

ラジオから流れる人の声に動物たちが警戒して寄ってこなくなる。

実がなるまでにはそんな裏側もあるのです。

そうしてこの夏、川目さんの巨峰は無事にできました。


2015年8月。八瀬大橋近くにある川目さんの巨峰畑に野々山さんと向かい、足を踏み入れると、

袋がかけられた巨峰たちがたわわに下がっています。
一面巨峰が実っていてこの畑で6000房、全ての畑を合わせると10000房、

それをたった二人だけで育てている。

それでも「大量生産すると甘みがなくなる」と、

実のなる数を調整して、一房の美味しさを高めている川目さん。







「まだまだこれからだな」
川目さんは巨峰にかけた袋を外し、実を確かめるとそうつぶやきました。
この畑はまだ一番遅い巨峰なのだという。


今年の自宅直売所での販売は8月18日から始まります。

そこから大体9月中旬までは販売できるだろうとのこと。

今回のソコノワさんのイベントでは1キロ1500円(2房は必ず入ります)で販売します。
ちなみにお店でよく見かける巨峰は一房300グラムほどです。
まだまだこれから色が濃く真っ黒になって甘くなっていくんだ、と川目さんは話しながら、

巨峰の一粒を手渡してくれ、味わってみました。
今でも十分甘い。。。
よくお店で売られている巨峰はこのくらいの甘さですよね、と口にすると、
川目さんは「本当の巨峰の美味しさはこれからなんだ」と話し、
巨峰は8月下旬になると甘みはさらに増し、ドロッと濃厚な甘みになり、

それは「粘るような甘さ」と形容されるほどの川目さんの巨峰となる。
一体どんな味なんだろう。想像は膨らむばかりです。
それとよく見て欲しいのは、粒の大きさ。
一粒がこれでもかというくらい重量感があるのが川目さんの巨峰です。

「今年の粒は大きいよ」

自身作が今年も出来ました。


今の時期らしい、ジューシーな水分が溢れ出し爽やかな甘みが広がる巨峰。
これから日を追うごとに濃厚な甘みになっていくという変化も、ぜひ知っていて欲しいことでもあります。

巨峰は、というか食べ物は、一年中均一の味ではなく、

季節によって、環境によって、その姿を自ら変えていきます。

夏の暑い時期は水分を内に蓄えようと瑞々しくなり、

季節が涼しくなっていけばねっとりしていく、その変化こそ生物感に溢れて自然の姿です。

地域の農産物に目を向けて追いかけていくと、こういう変化を楽しめることができます。

フルーツにしても野菜にしても、お店では季節を先取りするように

農産物を並べる光景を見かけるとが思いますが、

(先取りすることで物珍しさからよく売れるという事情もある)
でもそうすると、巨峰家からすると、「青い段階の巨峰が並んでいることが多い」。
巨峰家にとっては、「本当に美味しいのは8月下旬からなんだ」という思いがある。

川目さんの巨峰のファンは毎年のように買いに来られる方がほとんどで、

知っている人は知っている、「もうすぐ時季だ」と

今年も8月下旬からを楽しみにしている方は多い。

また八瀬大橋近くの別の畑に向かうと、

こちらもこれから色が濃くなっていくという巨峰がなっていました。それにしても実が大きい。







川目さんが巨峰栽培を始めたのは、今から50年ほど前のことで、30代の時でした。
始めは同じ池辺にある瀬戸ぶどう園の瀬戸さんと二人で始め、

その後入間川を渡った的場にある堅木農園の堅木さんに

巨峰栽培のことを教えてもらい一生懸命習いに行っていた。
この堅木さんというのが、川越で巨峰を始めたパイオニアで、今に繋がる「川越=巨峰」を広めた方。

堅木さんの元にはたくさんの巨峰家がやって来て、みな生徒として教えてもらっていたのだそう。

ちなみに、川目さんは面白いエピソードを紹介してくれました。

川越の巨峰家が山梨県のぶどう園に研修に行った時のこと。

ブドウといえば全国的には山梨県でしょう、そして、山梨といえば甲州ブドウ。

ブドウ作りの様子を見に行ったつもりが、

逆に山梨のブドウ園の方々から巨峰作りのアドバイスを求められたのだという。

巨峰に関しては川越の方がずっと進んでいました。
川目さんは以前、川越の巨峰組合の会長を努めていたこともあり、
「かつては40軒くらい参加していたんだよ」と振り返る。
40軒。。。

川越にそれだけの巨峰家がいたことに驚きます。


一房一房丹精込めて作られている川目さんの巨峰、

ここで一つ、お話ししなければならないことがあります。
川目さんの巨峰は全て、種あり巨峰です。

よくお店で販売されている巨峰は、もう全てというくらい種なし巨峰ですが、

種なしがどのように作られるかご存知でしょうか。

種なし巨峰は最初から種がないのではなく、

栽培において「ジベレリン処理」を人為的に行うことで種なしにします。...
ジベレリン処理とはなんでしょう。
ジベレリン処理とは、植物ホルモンの一つの薬品であるジベレリン液を使用し、

房を液に浸すことで、「受粉しなくても」実を作ることができるというもの。

受粉していないので生長しても種がない巨峰になるというものです。

人体には影響がないとされるジベレリン処理は、食べやすく見栄えのいい巨峰ができますが、

川目さんは「種なしだと甘みが乗らない」と、この50年間一貫して種あり巨峰を作り続けています。


「自分のような職人のような生産者はバカ、商売のことを考えないでプライドだけで作るんだから」

と自嘲気味に笑いながら、

「でも後に残っていくのはそういう人」という信念でここまでずっと続けてきました。


最後に、水上公園近くの畑に入っていくと、

「ここはもう収穫できる状態」と話すほど熟した巨峰が実っていた。

丁寧にそっと袋から出された巨峰は・・・

まさに黒いダイヤのような輝きでした。






本当にいいものは簡単には手に入らない、
しかし手に入らないといっても同じ川越市内でこういう農家がいて、身近なところにいるんです


ちなみにですが、巨峰の食べ方として、
テレビで芸能人がバナナの皮を剥くように巨峰の皮を剥いて食べるのを紹介していましたが、

巨峰家によると、
「巨峰は皮と実の間が美味しい甘さが一番詰まっているんだ。
だから皮をひとめくりして、あとは指で押して口で吸い込むのが一番いいんだよ」
とのことです。ようは今まで通り普通に食べるのがいいんですね!


そして、8月22日のイベントでは、

ソコノワさんで巨峰販売するだけでなく、もう一つのコラボが実現します♪
同日にパティスリー ルアンジュさんにて
川目さんの巨峰を使ったスイーツを販売することが決定しました!
22日の朝、野々山さんと川越Farmer’s Marketスタッフは川目巨峰園に向かい、

収穫したばかりの巨峰をトラックに積んで、
まずルアンジュに巨峰を届け、それからソコノワさんに直行します。
ルアンジュさんではその巨峰を使ったスイーツを提供します。
こういうことができるのも、川目巨峰園もルアンジュも同じ川越の地区にあるから。
川目巨峰園は大東地区の八瀬大橋や池辺公園近くにあり、
そしてルアンジュも同じ大東地区にあります。
距離としてももうすぐこそ、というくらいの近さで、
地域の素材が地域のお店で使われる、地域マリアージュがここに実現します♪


ルアンジュさんがあるのは西武新宿線南大塚駅南口、
オープンからちょうど2年になりました。
並んだケーキはどれもこれもうっとりするほど美しい。




(写真はルアンジュの7月のケーキたち)
ショーケースの中のケーキは、
以前は川越Farmer’s Market出店Farmerの鳴河さんのブルーベリーがケーキの上に乗っていたり、
同じく出店Farmerの吉野さんのカボチャが使われていたり、
さらには店内に出店Farmerの野々山さんの蜂蜜の常設コーナーが設置されていたりと、
川越Farmer’s Marketを存分に感じられると同時に、
地域の農産物を大事にしているのが伝わってくるお店です。

7月12日の川越Farmer’s Marketでは、出店Farmerの筋野さんのイチゴを使い、
ビューレ状にしてマシュマロのようなお菓子「ギモーブ」も蓮馨寺に出品していました。


ルアンジュさんは、お店で使用する素材が作られる現場を訪れることに意欲的。
河越抹茶の茶摘みに行ったり、
出店Farmer筋野さんのイチゴ狩りに行き、
野々山さんの蜂蜜の様子を見に行ったり、その意識と行動力は本当に素晴らしい。
ルアンジュさんは話します。

「お店で使う素材が作られている現場を見ること、生産者の思いを知ることは大事なことだと思うんです。見て知ることでお店での扱い方も変わるし、お客さんに自分の言葉で説明することができます。

川越の農家は凄いと思う。その想いをお菓子に込めたい」


さらにそこに、同じ大東地区の川目さんの巨峰を使用する、という新たな試みが22日に見られます。
ここまで意識的、意欲的なお店が大東地区にあることを、
大東地区の方は誇りに思っていいのではないでしょうか。
こういうお店をぜひ地域で応援して欲しいです。

川目さんの巨峰はどんな一品になるでしょうか♪


《コラボイベント開催決定!》
「ソコノワ」×「川越Farmer'sMarket」
8月22日(土)12:00~ソコノワ店前
■川目巨峰園
■野々山養蜂園
川越の二つの農産物が出店します。


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