「一回で終わりじゃダメだと思うの。
細くてもいいから、長く続ける事。
あそこもここもじゃなくて、ここと決めたらずっとそこを応援する。
だから星さんたちの一番星南相馬プロジェクトと縁ができた時に、
星さんたちをずっと応援していこうと決めたの。
支援というか、あくまで『お手伝いさせて頂く』という気持ち」
川越の仲町にある、「あとひき煎餅」の塩野さんは、
自身が主催し、今までずっと続けてきたチャリティーイベントの事を
そう語ります。
話しに出てきた星さんというのは、福島県南相馬市小高区で、
震災後「いちばん星 南相馬プロジェクト」というのを立ち上げた方。
星さんは
自らも被災し避難所生活を送っていた時、
自分たちの力で立ち上がろうと始めたのが、
「いちばん星 南相馬プロジェクト」でした。
避難所の責任者でまとめ役だった星さんは、
自分が先頭に立って
いろんな事業をスタートさせた。
・地元のお母さん達がもてなしをする農家民宿、自然公園、カルチャー教室
・高台移転事業
・仕事創出
・交流拠点「いちばん星会館」
・旬な野菜をお届けするおすすめ便
そして去年の12月には、
星さん達プロジェクトのメンバーが、
南相馬からはるばる川越へ!
新鮮な野菜を持ってやってきました♪ヾ(@°▽°@)ノ
あの日は・・・
川越の蓮馨寺は
福島にいるような錯覚を覚えました。
だって・・・
福島弁が広場にたくさん溢れていたんですもん。(笑)
福島の言葉は響きが温かいですね。(-^□^-)
そしてみなさん人柄が温かい!
すっごく話しやすかった。
初めて会ったのに親戚的な感覚になって、
一緒にコタツに入ってミカンを食べてるような。。。
引き込まれていくんですよね。壁がないんです。
この時、星さん達を招いて
蓮馨寺で行った復興支援イベントから、
塩野さんのイベントをお手伝いさせて頂いています。
あそこもここもではなく、
星さんたちを応援すると決めてから、ずっと途切れずに
関わってきた塩野さん。
塩野さんのスタイルは、細く長く。
川越の中で、
これだけの規模の復興イベントを自ら主催し、
ここまで続けている方はなかなかいません。
「寝ないで」準備しているという話しを聞いて、
少しでもお手伝いができれば、と
またまた蓮馨寺に駆け付けました。
川越藩火縄銃鉄砲隊の志摩さんも合流。♪
2013年11月16日、蓮馨寺にて行われたのが、
「東日本大震災復興支援イベント」です。
朝から大急ぎで準備を進めます。!
衣類、アクセサリー、花、手づくり品のフリーマーケットあり、
復興支援商品の販売あり、
そしてなんといっても目玉は、
南相馬の星さんの所からやってきた野菜・米販売です。♪
箱を開けたら、瑞々しい新鮮な野菜がたくさん出てきました。
キャベツ、ブロッコリー、じゃがいも、里芋、お米。
イベント開催の事が新聞で紹介されたようで、
野菜目当ての方が特に多かったです。♪
野菜をテーブルに並べている所から売れていく人気ぶり。(笑)
余れば買っていこうかな、なんて思っていたのも
夢のまた夢。。。
11:00スタートから一時間もしないうちに
ほとんどがなくなりました。(*^o^*)
買いに来たお客さんの中には、
川越に住んでいる東北出身の方もいて、
「東北のために具体的に何かしたいと思っても
どうしたら分からなかった。
野菜なら気軽に変えるし、応援にもなる」
今日の日を待ち焦がれて待っていた、と。
東北を離れても、ずっと地元の事を考えている方が多いんですね。
里芋が¥200。あっという間になくなりました。
今までの復興支援イベントでも
野菜は好評ですぐになくなっていたけど、
今回も一番の人気でしたね。♪
塩野さんを始め一同「良かった良かった」と、胸を撫で下ろしたのでした。。。(*^o^*)
塩野さんのお店は、
仲町交差点近くにある「あとひき煎餅 塩野」です。
煎餅の生地は手づくり、タレは秘伝、火元は備長炭。
昔ながらに一枚一枚丹念に焼き上げる煎餅。
香ばしく、パリッとした歯ごたえ、まさに、あとひく旨さ。♪
そのお店の方が、ここまでチャリティーに力を入れるのは、なぜなのか。
今までの経緯を聞いてみました。
塩野さんの「想像力」に学ばせてもらいます。。。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
今のスタイルの発端となったのが、
2004年(平成16年)10月23日17時56分に起きた、
新潟県中越地震でした。
新潟県中越地方を震源として発生したM6.8、震源の深さ13kmの直下型の地震。
あの地震の直後に、
「これからの季節は寒くなる。雪が家の二階まで降る地方だし、
服を送ろうと思った」
思い立ったのが金曜日、服を集めようと周りに広めて回った。
いらない服ではなく、自分でも着れる服を、と。
「向こうで箱を開けた時に、いかにもいらない服を送ってきたと思ったら、
向こうの方はどう思うかしら」
支援する側される側ではなく、人と人の関係を考えられる想像力。
たくさんの方が服を持ち寄ってくれて、
翌週火曜日には、店の中に山のように服が集まる。
それを「才~才の男の子、女の子」、「大人男、女」といくつかに分類し
箱にも明記して詰めていった。
全部でみかん箱で40箱にもなったそう。一夜で詰めた。
「あれもこれもと物を集めたら収拾つかなくなる。
必要なものをすぐに送れるように、すぐに使えるように服に絞ったの」
それをどう現地に運ぶか。
運送会社を調べると、中越運送が戸田市に営業所がある事を突き止める。
トラックに40箱を積んですぐに現地へ。
ただ運んで行っても、現地は道路が立ち入り禁止になっている所も多いだろう。
そこで、自衛隊の駐屯地を探して
新潟の新発田駐屯地に連絡した。
「中越運送の車を通してもらうおう」と。
事前に連絡していたので、被災地の人たちに
直接服を届ける事ができた。その間わずか数日。
箱を渡す時に、
「この箱は服が入っているので、すぐに着れますから」
と、言ってもらえるように伝えていた。
現地に届いた支援物資が、
体育館などにとりあえずで山積みされる事のないように、と。。。
ここから新潟県の山古志村(現 長岡市)と
ずっと繋がっていて、お手伝いしている塩野さん。
今年3月には、新潟から佐藤笑里(ひらり)ちゃんを招いて、
チャリティーコンサートを市民会館で開催しました。♪
「佐藤笑里ちゃんコンサート♪やさしい愛のてのひらで今日もわたしはうたおう」
東日本大震災の直後にも、
ラジオで現地の人がタオルが欲しい、と言っているのを聞いて、
タオルだけを集めて送っています。
そして、星さんたちの一番星南相馬プロジェクトとは、
一回イベントをやって終わりではなく、
これからもずっと繋がっていく関係です。
来年もその後も。
復興イベント、広場では
おわら風の盆の演舞と、
りんともシスターズの歌が続きました。♪
そして、川越のイベントでは恒例になりつつある、
川越高校応援団の演技です。!
今月の「宵の市」でも魅せてくれ、続けて蓮馨寺にも登場です。
という、2013年11月16日に行われた、
東日本大震災復興支援イベントでした。
大盛況で幕を閉じてなによりでした。♪
塩野さんのイベントは、今年はこれが最後。
次回は来春にまた考えているそうです。
今度こそ野菜買いたいです。(-^□^-)
細く長く、
またお手伝いできればと思います。