「OWL FESTIVAL」オオタカが帰って来た森で | 「小江戸川越STYLE」

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「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真


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こんなに深い森に来たのは久しぶりというか、

そもそも、

川越から近い場所にこういう森がある事にびっくりしました。


川越から森にやって来た、という感覚だったけど、

いや、もともとは川越まで含めての森だったんですよね。。。

広くて深い深い森。


今の川越だと、木が立っていても

木の向こう側の風景が透けて見えるくらいの薄さで、

生い茂ってる感じがある所ってなかなかないですね。


まず、その違いに気付いたんです。

ここの森は、木の向こうの風景が見えない、って。

生い茂って重なって鬱蒼としていた。

周囲が森で囲まれて、森が覆いかぶさってくるような力強さ。


当時の姿が色濃く残っているのが、

狭山市と所沢市の境に位置する所。

西武新宿線、新所沢駅東口より出ている東武フラワーヒル行きバスにて

終点のショッピングセンターで下車。

そこから歩いて3分。


旧鎌倉街道沿い(奈良時代の道が埋まってるそう)にある、

おおたかの森で開催されていた

「OWL FESTIVAL」にやって来ました。

SUNDAY GARAGEが企画したイベントだけあって、

のどかで平和的で自由な感じがしましたよ。♪



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この入口の先に広がる森に、

森を目一杯使ってお店などが出店されていました。♪


「第2回OWL FESTIVAL(アヲル フェスティバル) 2013」
●日時:11月3日 10:00~19:00

●会場:おおたかの森再生地

●場所:埼玉県所沢市北岩岡46-1


■SHOP
ADDICT CANDLE(キャンドル)
AFRODAYS(小物)
ART CRAFT PARTY(美術工芸品・日用品)
CAMPANY(手作りアウトドアチェア、テーブル)
GREEN HEAVEN(古着)
KEWN(ライブペイント)*当日は販売のみになります
MARU(流木アーティスト)
SANDAY GARAGE(古道具・アンティーク雑貨)
taichiroseki(陶芸・うつわ)
TOYS ADDICT(雑貨セレクトショップ)
PERCH(寄せ木アクセサリー)
POTSHOT(輸入雑貨・衣類)
WALST(レザークラフト)
VOLT(衣類、インテリア小物)
麻太郎(ヘンプアクセサリー)
あさのとも(手作りヘンプアクセサリー)
麻の音(衣類・雑貨)
バッチ景子(アフリカンファブリック)
はんこのこまち(消しゴムはんこ)


■WORKSHOP
タムタムチンパンジー(ジャンベ体験)


■FOOD&DRINK
BAR(アルコール・ドリンク)
TANGO(自家焙煎珈琲)
USUIKAI(BBQ)
一服ろう(フード・ドリンク)
TSUKIMO BAZAAR(手作りパン)
楽葉(ビーガンフード)


■LIVE
IRIEKAN
タムタムチンパンジー
ににぇむにゃ


■DJ
DJ KNOTTY
DJ ko UMEHARA
DJ KURI


ゆっくり歩いて見て回り、

雑貨に目を凝らし、遠くの森に目をやり時々深呼吸し、

イベントの一コマを捉えながら、

おおたかの森の事を書いていきます。。。


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森の一画にまとまって出店してるのではなく、

中のあちこちに点在してる感じで、

散策しながら発見していくスタイル。

お店より森が主役。

歩く事でより森を感じてもらえるように、ですね。(-^□^-)


唯一の道しるべとして、切り株の上などに

キャンドルが置いてあるさりげなさもいい。♪



この所沢にある森のイベントを企画したのが、

川越の渋井、富士見川越有料道路近くにある

アンティーク、和骨董、コレクタブルズ、ビンテージ雑貨

「SUNDAY GARAGE」です。


SUNDAY GARAGEと、

川越の岸町にある「POT SHOT」が中心になって始めた、

2回目となるOWL FESTIVAL。


出店者を見ていると、

よくこれだけのメンバーが集まったなあと思いますね。(*^o^*)

ショップも音楽もアーティストも、

埼玉でこれだけの事をやれるってなかなかない。。

このイベントの意味を理解し、共感してくれた方々が

こんなに出店してくれています。

遠くは三陸から秋刀魚やホタテを持って、

伊豆から麻の物を。


そういう出店者さんを呼ぶために、

わざわざ会いに行って

参加を募って回ったのがSUNDAY GARAGEさんでもあります。


おおたかの森の事を知ってもらいたい、

その一心で企画したこのイベント。

誰にも頼らず後援も受けず自主企画で、

この規模のイベントを実現した事に驚きます。


そしてまた、森を散策。。。

いつもなら、お店を一つ一つ紹介する所だけど、

このイベントの趣旨が森なので、

森と、森で楽しむ感じが伝わるように。。。



ただ歩くだけでもよくて、

歩いていると、どこにいても音楽が聞こえてきて、

秋刀魚が焼ける煙が立ち、

ににぇむにぇのコラの演奏があって、

ステージに飾られた流木を3トントラックで3往復して運んで来た人がいて、

草の上に座り込んで聞く人がいて、

どこに座ってもその人の自由で、

ホタテとビールを堪能しながら聞く人がいて、

芝生の上に寝転んでる人がいて、

空気を思い切り吸い込んで、

飛行機雲をみんなで指差し、

森を見て、また音楽に体をゆだね、

大木のような巨大キャンドルにびっくりして、

ジャンベの演奏体験のワークショップにたくさんの人が参加していて、

池の生物を覗き込む子たちがいて、

池を恐る恐る、でも楽しそうに渡る子たちがいて、

トンボを追いかける子たちがいて、

そんな様子をスケッチする人がいて、

みんなが楽しそうで。

そしてまた、森を感じて。



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OWL FESTIVALは、

単に盛り上がればいいというものより、

環境意識から始まったイベント。

この森は単なるイベント会場ではなく、

「おおたかの森トラスト」が保存してきた森なんです。



おおたかの森の活動を知ったSUNDAY GARAGEは、

その思いに共感し、森を守る足しになればと、

以前からお店で募金箱を置いて協力していました。


ある時、おおたかの森トラストの足立さんに、


「森で何かやってみない??」


と誘われ、ここでイベントを開催する事を考えた。

森に出店してもらうお店は、

天然素材のもの、手仕事、手工芸品、リサイクル、リユース、

古物、アンティーク、地元農産物、オーガニック、フェアトレード、

自然を感じられるものと決めた。


それが去年の第1回だったんです。

駐車場もない、バスでしか来れない場所に、

去年は数百人が来てくれて、

今年の賑わいはそれ以上ですね。(*^o^*)



この辺一帯はかつて、

埼玉県所沢市、狭山市、入間市、川越市と大井町、三芳町の四市二町にまたがる

武蔵野の雑木林が広がっていた。

そう、川越まで含めて広大な雑木林がかつてあったんです。


一帯の森は、かつては4000ヘクタールもあった。

(東京ドームが5ヘクタール)


埼玉県西部に広がる雑木林には

絶滅の危機に瀕しているオオタカが生息しています。


この地域は 江戸時代に新田開発が行われ、

住民らが畑を乾燥と強い風から守るために

屋敷林や大きな雑木林を作りました。

薪や炭にするコナラ、クヌギ、アカマツ、農具に使うエゴノキなどを主体に

いろいろな樹種からなる森です。


農業とともに生きてきた雑木林はオオタカのほか、

キツネ、タヌキ、野ウサギなど多くの野生の生き物が棲む豊かな森になりました。


今、この雑木林が墓地や産廃施設、資材置場、病院などの開発により

日、一日と削られてます。

「おおたかの森トラスト」では、この雑木林を残すために

炭焼き、森の手入れ、シイタケ栽培、森のゴミ拾い、炭を使った川の浄化、

こども対象の「こどもエコクラブ」等のさまざまな活動をしています。



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今回イベントが行われているこの場所も、

もともとは深い森。

それが解体会社の資材置き場になって、

瞬く間に森は消えていった。

平地だから利用しやすい、と都合よく使われた森。


その後会社は倒産し、土地は放置され荒地に。


5年前の荒れた様子を、おおたかの森トラストの足立さんは、


「地面はコンクリート、見える所全部にゴミ山、赤土で、

荒れ放題の土地でした」


と語ります。


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(当時の状況を説明する足立さん。資材置き場になる前は、

アカマツ、クヌギ、コナラが茂っていた)


5年前、この荒れた土地を自分たちで購入しようと、

資金集めに奔走。


「森をなんとかしたいと思ってる地域の人が多かったんです」


なんと、2週間で2400万円ものお金が集まった。

ここの森に親しみを抱く方がそれだけいた。


おおたかの森トラストが購入した森は、

全部で7ヶ所。少しずつ増えていって戻っています。

OWL FESTIVALが開催された森は、

2013年4月に購入した7番目の場所。


「生物のすみかになるように」と、


近隣の学校の子どもたちなどに協力してもらって、

保存活動を行っています。


「子どもたちに残したいと思うので、

子どもだちと一緒に活動をやっていきたい」


子どもだけで年間2000人が、この活動に参加している。

本来の姿に戻そうと、

アメリカセンダングサ、セイタカアワダチソウ、アレチギシギシなどの

外来種を子どもたちと抜いていく。


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森の木は15年~20年という定期的なスパンで切っていくそう。


「切る事で、切り株から芽が新しい芽が出て、

明るくなる事で光が入りやすくなる。

そうすると地面から芽が出やすくなるんです。

芽がボンボン出てきて、子どもたちの運動会のようですよ(笑)

森にも新陳代謝が必要なんです」


古い森と新しい森では、棲む昆虫たちも変わるといいます。(-^□^-)

切った木は、炭焼きやキノコ栽培へ。


今のおおたかの森には池もあります。

池には、ノスリにギンヤンマ、アオイトトンボたちがやってきます。


そしてある時、子どもたちと活動している時・・・


子どもがオオタカがエサを食べている姿を発見した。。。!


そう、おおたかの森に、オオタカが戻ってきたんです。。。

あまり鳴かないから見つけにくいオオタカ。


「子どもたちが見つけてくれたのが嬉しかった」


夏にはフクロウがやってくるし、

これだけの生物が今戻ってきてくれたんです。


「地面を確保する事が大事なんです。

地面がちゃんとあれば、生物は戻ってきてくれる」



足立さんがこの地に引っ越してきたのは39年前。

周囲の森がだんだん消えていく事に危機感を持ち、

19年前に「おおたかの森トラスト」を立ち上げた。


「森も植物も鳥も、もう見るだけの時代じゃない、

守る活動する時代だと思うんです」


そう語っていたのが印象的でした。。。




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という、第2回OWL FESTIVAL。

人が、自由でハッピーな気持ちでいられるイベントですね。♪

森の力って凄い。

参加者だけじゃなく、

出店する方々もこの楽しんでる感じがよかった。(-^□^-)


こういう雰囲気から、

森を自分の身近なものに感じてもらえると嬉しいです。


また次回があれば来たいイベントです。

足立さんの話しを聞いてると、もっと森を伝えてみたい。(*^o^*)

無限に感じるくらい多種多様な生物が、

お互いバランスをとって、循環してる様子の話し、感動します。


そして、今度はSUNDAY GARAGEにも行こう。♪

遠いような近い、

懐かしい森、おおたかの森でした。。。


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