川越style「大学いも川越いわた」さつま芋の甘さと蜜の甘さのハーモニー | 「小江戸川越STYLE」

「小江戸川越STYLE」

「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

今年は9月中旬くらいからさつま芋が届いてきたのだという。

使用しているのは、川越の畑で育てられた「紅高系(べにこうけい)」。

「今年のお芋も美味しいよ」と話しながら、

熱せられた油にスティック状にカットしたさつま芋を落としこんでいく。




揚げている最中は、 箸でずっとかき混ぜていなければならない。

そうしないとさつま芋は重さで鍋底に沈み、焦げてしまう。

さつま芋の状態を見ながら高速でかき混ぜ続けていく。
だんだんと色付いてきて、茶色くなってきたのが分かった。

小江戸スティックにするためには素揚げを二回。


芋を一度揚げて鍋から出すとしばらく置き、

そして油の温度を上げた中にさつま芋を流し入れて、外側をカリカリにする。

これから二回目の揚げが始まろうとしていた。

 

今年も川越はさつま芋のシーズン到来、

 

同時に川越市内のお店でも、川越の新芋を使うシーズンが到来しました。

川越には料理にお菓子にと、さつま芋を使った様々な食べ物を提供するお店がありますが、

大学いも川越いわたさんにも、今年の川越の新芋が続々と届いています。

お店があるのは本川越駅から歩いて5分。

小江戸蔵里があるクレアモールを北へ進み、ひろ接骨院の角を右へ曲がるとお店が見えます。

新富町本店は、オープンから早くも5年が経ちました。

近くには樹齢600余年の銀杏の木で有名な出世稲荷神社があり、それも目印。





 

 

 

さらに二号店として、2014年9月には時の鐘店オープンしています。

 

 

 

(時の鐘店)

大学いも専門店として、一番の定番はやっぱり大学いも。

外はカリッ、中はホクホクして、そしてあの蜜が絡むと幸せの味。

大学いもは和菓子でもなく洋菓子ともいえず、

おやつ、おかずとして親しまれている部分もあり、

人によっては食事、あるいはワインに合うと話す方もいるそうで、

その大学いもの幅広さは、裏を返せばさつま芋がいろんなシーンに合うという広さでもある。

大学いもは家庭で作られたり、量販店で販売されていますが、

しかし、あのほっくり感にあの蜜、美味しい大学いもとなると簡単にはできない。。。

そこはさすが専門店。

 

そして、いわたさんは大学いもが看板商品でありつつ、

 

さつま芋を使った今までにないお菓子を作ることにも意欲的で、

「大学いもだけじゃなく、いろんな人に来てもらいたいと思って、新しいものに挑戦しています。

新しいものを考えるのが好きなんです」

大学いも屋さんが手がける手づくリスイーツとして、

今までに数々の新商品、あるいは季節限定商品を開発してきました。

おいもチーズケーキは今やもう言葉が必要ないくらい定番化している。

川越style

プレーン・ごま・ショコラ・黒糖紫いも、と季節限定2種類の全6種類、

甘味に秘伝の蜜を使っています。

お皿もフォークもいらない手軽なスティクタイプのケーキで、ギフトやお土産にも求められている。


「カリカリ揚げ」は、薄く切ったさつま芋をカリカリに揚げて、

大学いもの蜜をたっぷり絡めたもの。
「おいもチーズケーキのMIX CUP(ミックスカップ)」は、

色々な味のケーキを食べやすいキューブ状にカットしてミックスして入ったもの。

食べ歩きにも最適、お持ち帰りもOKです。


いもころりんは、さつまいもを使った手づくり焼き菓子。

プレーン・いもの葉・紫いもの3色をミックスしています。サクっとした食感とやさしい甘さが人気です。

 

いわたさんの大学いも製造の現場は、ちょうど一昨年の今頃にも密着しました。

 

あれからもう二年になることが月日の経つ速さを感じる。

それに大学いも川越いわたというお店が、様々なメディアで扱われるようになって、

存在感がかつてよりもぐっと増しているように感じます。

昨年からの露出を見ても、

フジテレビ「正直女子さんぽ」で紹介、
文藝春秋社「100年レシピ」で紹介、
散歩の達人ムック「埼玉さんぽ」で紹介、
KBSラジオ「ゆうゆうサタデー」で紹介、
TBS「ひるおび!」で紹介、
読売新聞朝刊で紹介、
日本テレビ「ワケあり!レッドゾーン」で紹介、
るるぶ情報版埼玉で紹介。

もうメディアに引っ張りだこのお店となっている。

 

二年前は夏頃に来たので、もう灼熱という表現がぴったりな熱さの中で大学いもを揚げていました。

 

あの時は小江戸スティックだけでなく、お店の看板、大学いもを揚げているところを見たので、

貴重な光景をここにも引用します。

温度計を見ると、その部屋は50℃を超えていた。立っているだけでも汗が噴き出してくる暑さ。

目眩に襲われそうになりながら、設置された温度計を見ると50℃。

いや、50℃までしか計測できないものだったので、実際はそれ以上の暑さのはず。

この猛烈な暑さの室内で、黙々と鍋に向かっている後姿があった。

大鍋の油の温度は170~180℃。

目の前に立つ体感温度は、一体どのくらいになっているだろう。。。

多い時で、1日に10回もここで揚げるという。大学いもの揚げが始まった。

川越style

(2013年の記事から)

いわたでは小江戸スティックに使うさつま芋は川越産で、

大学いもに使うのは千葉県産ベニアズマと使い分けている。

大学いもは初代からずっとベニアズマを使用しているそう。

ベニアズマはホクホクしていて食べやすく、天ぷらなどいろんな用途に使えるのが特徴の品種で、

関東では一番ポピュラーなさつま芋かもしれません。

さつま芋は500~700、800gの2Lサイズのものを5本使用し、

180℃で「一回」揚げ。高温で一気に揚げていきます。

ここでもやはり、揚げている最中はずっとかき混ぜ続けています。
川越style

 

川越style

 

 

川越style

 

 

川越style

 

 

川越style

 

 

川越style

 

生芋が大学いもになるまでの真剣勝負、いわたさんの代名詞、「大学いも」が出来上がりました。

という紹介をしていた2013年。

生芋から揚げてあっという間に完成する時間の早さは、

さつま芋のフレッシュ感を感じる一番の道かもしれません。

 

大学いも川越いわたは、この場所では開店からちょうど5年になりますが、

 

もともと初代が昭和五年に台東区で創業した、いわた本店が始まり。

例大祭の大御輿などで有名な東京台東区の鳥越神社。

そのほど近くに広がる延長約230メートルの商店街が「鳥越おかず横丁」です。

おかず横丁は、近隣の家庭におかずを提供してきた下町ならではの風情が残り、

今や地域を超えて、下町風情を求めた観光客にも広く愛される人気スポットとなっています。

この下町情緒溢れる商店街にあったのが大学いものいわた本店は、

地元はもちろん、遠方からもお客さんが訪ねて来るおかず横丁屈指の人気店でした。

いわたさんの母方のお祖父さんがお店を始め、

お祖父さん、お祖母さんが切り盛りするお店で、

いわたさん自身その大学いもの味は、

「小さい頃から食べて親しんでいた味」でもあったそう。

今は営業していない本店の味を、より多くの方に味わってもらおうと、

暖簾分けという形で川越で始めたのが「大学いも川越いわた」だった。

初代から数えると三代目にあたり、

素朴にして趣ある味わいはいわた創業当時そのままで、

初代と変わらない製法、変わらない蜜で作り続けています。

「川越はさつま芋の街で、もちろん加工品のお店はたくさんある。

なかでもその場で作り立てを提供するような、

こういうお店もいいんじゃないか??と思って川越で始めました」と話す。

 

川越でお店を構えてから、川越の街を改めて考えた時に、

 

いわたさんは思う事がありました。

川越芋。

川越芋というのは、川越市内で作られているさつま芋、ではなく、

三富(さんとめ)地域と呼ばれる、

埼玉県西部の、川越市、所沢市、狭山市、ふじみ野市、三芳町で

作られるさつま芋を総称して、川越芋と呼んでいます。旧川越藩領地という言い方もする。

地元の人も観光客も、

やはり川越市内で作られているさつま芋が欲しい、食べたい、という声は以前からずっとあり、

それに応えたいという思いがあった。

そこから、川越市内でさつま芋を作っている農家と繋がり、川越産さつま芋を使用するようになりました。

冒頭のいわたさんの小江戸スティックは、

川越の福原地区、下松原の戸田さんの畑のさつま芋です。

川越style

 

川越style

 

(2013年、戸田さんの畑を訪れるいわたさん。

この時戸田さんを知り、まさかその後

川越Farmer’s Marketに出店してもらうなんて、そもそも開催されていくなんて、

この時は露ほども思っていませんでした)

 

今では毎年、ここで収穫された紅高系が戸田さんによっていわたさんに運ばれ、

お店で小江戸スティックになっているという、畑からお店へ、そしてお客さんへというリレーがある。

いわたさんが、この畑のさつま芋を使うようになったのは2012年から。

「川越で川越芋を作る農家さんを応援したい」という思いがあり、しかし、

「良い芋じゃないと、美味しいものができない」と信頼できる畑を探していた。

戸田さんという生産者と出会い、毎年紅高系をお願いし、

年を追うごとに使用する量が増え、同時に畑の作付けも増えて、

二人のタッグは年々繋がりを広く、深くしています。

もちろん今年の小江戸スティックのさつま芋も、戸田さんの紅高系を使用している。


時は2015年5月、川越の街の至るところに輝く湖が誕生するような田植えの季節。
そしてこの月は、川越を代表する農産物の苗植えが始まる季節でもあり、

赤ちゃんのような小さな苗が市内あちらこちらに植えられています。
今年の川越のさつま芋作りが始まりました。

 

 

「まさに今日この時間が苗を定植するのにぴったりでした」
黙々と手を動かしながら、全ての条件が揃ったこの時を狙いさつま芋の苗を植える意味を語る戸田さん。

この日まで暑い日々が続き、土がパサパサになっていて、
「早く雨が降らないか」願いながら空を見上げていた。
ちょうど雨が降り土がほどよく湿った翌日、

土の温度が少し下がってきた午後の時間を狙って、苗を土に定植していきました。

「雨が降らない日々がずっと続いて、土に手を入れると火傷するくらい熱い温度でした。

そういう状態で苗を植えると苗の細胞が死んでしまう」

この日この時間というのは、そういう秘密があったのです。
苗を植えるためにビニールの口を切り、苗をまた手にすると、

手で土に穴を開け一本一本手で植えていく。

戸田さんが今年植えているさつま芋は、
紅高系、
紅はるか、
紅あずま、
シルクスイート。

一つの苗から、紅高系なら2キロほどのさつま芋が実るとのこと。

川越=さつま芋というイメージが定着している裏側には、

こうしたFarmerがコツコツさつま芋を作っている姿があります。


そして、この時から半年ほど時間は進んで2015年10月。

記憶に新しいあの酷暑や雨不足を乗り越えて、

今年の戸田さんのさつま芋は無事に収穫の時を迎えた。

見事なさつま芋が次々と土から掘り出されていました。

 

 



 

 

この畑で育ったさつま芋が、しばし熟成の時間を経て、

いわたさんの所へ運ばれています。

収穫が始まると毎週のように一度に50キロ、100キロという単位でお店に運ばれる。

ちなみに昨年は、戸田さんの畑から1.5トンのさつま芋がいわたさんで使われたのだそう。

紅高系は小江戸スティックへ、紅はるかは生の状態で店頭で販売されています。

(いわたさん店頭で販売されている戸田さんの生さつま芋、紅はるか)

 

再び場面はいたわさんの厨房へ。

 

戸田さんのさつま芋を使った小江戸スティック作りは、

一度揚げから二度揚げのタイミングがやってきました。

温度が上がった油の中に、スティックを再び投入していく。

二度目になると、見るからにふっくら膨らんでくるのが分かる。

最初のうちは鍋の底に沈もうとするさつま芋でしたが、

この段階になると逆に上に浮いてきます。

外側をカリっとさせたら、二度目の揚げは終了、あっという間の時間でした。

鍋から引き揚げられると、初代から変わらぬレシピで作り続ける秘伝の蜜つぼにスティックを浸します。

 

ゆっくりとかき混ぜると、

熱々の芋に常温の蜜、温度差で蜜が芋の中へ中へと染み込んでいきます。

最後に胡麻をパラパラと振りかけたら完成、

さつま芋の甘み、蜜の甘さ、二つのハーモニーが織り成す

これが、「大学いも川越いわた」のホクホクの小江戸スティック。

スティック状で食べやすく、川越散策の食べ歩きのお供にもなる一品です。

 

 

 

 


 

いわたさんのことはお店のことだけでなく、

 

いわたさん自身が、地域を盛り上げる活動に参加することに熱心なこともあり、

これまでいろんな繋がりの話しを伝えてきました。

ざっと簡単にこれまでを振り返っただけでも、

ここにもいわたさん、ここにも、といろんな場面でいわたさんの名前が登場しと、

川越のイベントに欠かせないような存在になっているのを感じる。

川越のディープ散策「小江戸のらり蔵り」の川越ツアーとは幾度となくコラボしています。

(2014年12月20日大学いも川越いわた×小江戸川越のらり蔵り

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11967704976.html

コラボが実現したのは、いわたさんは以前から小江戸川越のらり蔵りのことを知っていて、

のら蔵による川越の独自視点に注目していたことがありました。

いわたさんは、密かにずっと抱いていた思いがあった。

「物を売るだけではなく、他に喜んでもらえることを考えていました」と話し、

一緒に楽しいことしよう!とお互いの思いが噛み合ってとんとん拍子で進んだのだといいます。

 

現在毎月開催されている「狐宵市」では、開催日に毎回コラボして狐のお菓子を限定販売しています。

 

 

 

 

 

(2015年6月狐宵市 河越藩狐衆 http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12037169289.html

 

お店のチーズケーキで使用している河越抹茶では、

 

今年の春、その産地である碾茶の茶畑まで行って、

河越抹茶を使用する他のお店の方々と一緒に茶摘体験するいわたさんの姿がありました。

 

 

(2015年5月河越抹茶の茶摘み体験」河越抹茶の産地を訪ねる

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12036393456.html

 

今年も夏の大人の本気のお遊びイベント「第二回川越水かけまつり」では、

 

いわたさんは大学いもを差し入れ、のみならず、

自身も水かけ合戦に加わってびしょびしょに濡れて楽しんでいた。

 

 

 

 

(2015年8月第二回川越水かけまつり http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12068589373.html

 

最近では、2015年9月に開催された「川越ハンドメイドの雑貨市」にて、

 

川越のお店を巡るスタンプラリー協力店の一つとして参加していました。

協力店となるのも毎回の恒例のようになっています。

 

 


(2015年9月川越ハンドメイドの雑貨市より http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12076427529.html

 

そして今度はお店として前前に出る機会がやってくる。
2015年11月3日(祝)に蓮馨寺で開催される「小江戸川越お菓子マルシェ」出店です。

お菓子マルシェには、大学いもはもちろん、

 

一口サイズのチーズケーキが多種類入ったミックスカップなどを提供予定。

そしてマルシェで提供する大学いもは、通常の蜜の他にも、

野々山養蜂園の蜂蜜を使用したスペシャル蜜をかけて味わってもらおうと企画している。

これはその日だけの特別メニューです。

また、いわたさんのお店の新商品として「川越安納芋プリン」にも、

野々山さんの蜂蜜が使用されていくことになりました。

プリンは全部で3種類、キャラメル、大学いもの蜜、そして蜂蜜です。

 

 

(野々山養蜂園 川越の絶品蜂蜜の現場へ http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12065261924.html

希少な川越産安納芋を贅沢に使って、

ほとんど糖分は加えず、安納芋ならでは濃厚な甘味を生かしたプリン。
作ったいわたさん本人が、

「これまで食べたさつま芋のプリンの中で1番美味しいと思ったプリン」と語るくらいの自信作。

「地産のこだわり素材と味のコラボレーション!

これからも、こんな新商品企画をいろいろ実現できたらいいなぁ、なんて考えております」

 

これからもさつま芋にこだわって、さつま芋の可能性を広げていく。

 

川越のさつま芋がここにある。

さつま芋が美味しいお店です。

「大学いも川越いわた」
新富町本店

川越市新富町1-8-17
営業時間 10:00~19:00(定休日/水曜)
Tel&Fax 049-298-5164


時の鐘店

川越市幸町15-26
10:30~17:00(定休日/水曜)
Tel&Fax 049-299-5041

 

 

 

読者登録してね