【水原千鶴の恋物語】 私を一生幸せにしてくれる人
はいどーも!甲楽わんです。かのかり楽しんでますか?
千鶴と和也が恋人になるまで、あと一歩。その前に、是非振り返ってみて欲しいことがあります!それは
いま千鶴にとって和也がどんな人なのか
水原千鶴は”好き”を積み上げるヒロインです。そしてその”好き”の形は、異性に対する恋心だけでは到底語ることができません(【導入】水原千鶴の恋物語 千鶴は和也が好きなの?いつから?)。和也への信頼感とセットになった好きという感じです。
ここでは、作中で描かれてきたふたりの物語を振り返りながら、水原千鶴の、いや、一ノ瀬ちづるの和也への想いをまとめます!
「できる」と言ってくれる大切な人
力になってあげたい人
私を支えてくれる人
千鶴が自分の恋に気づいた後(86話)、クラウドファンディングによる映画製作を通して描かれたのは、この3つの想いでした。
「できる」と言ってくれる大切な人
今の千鶴にとって和也は、「できる」と言ってくれる大切な存在です。彼女が女優の夢を追う決断ができるのも、彼が応援してくれるから、「夢見る力」を与えてくれるからですね。
◆だから 諦めるなんて言うなっ 53話
千鶴は「映画に出ている姿を小百合おばあちゃんに見せること」が夢でした。残された時間は多くはありません。だからこそ、後悔のないよう自分に鞭を打って進んできました。しかし、レンタル彼女を辞めようと決めていたあの日、期待していた舞台出演が映画出演へと繋がらず、泣いてしまうほど落ち込みます。そんなとき、味方になってくれたのが和也でした。
和也は女優としての千鶴(一ノ瀬ちづる)を応援したいと、毎週千鶴をレンタルすると言います。
◆多すぎよ 馬鹿っ 53話
いつも現実的でひとりで気を張って生きてきた千鶴は、ときに夢を見る力を失いかけるときがあります。周りの人には強がって、前向きな自分を演じていても、辛い現実に心が折れそうな時だってあるんです。そんなとき、たとえ根拠がなくても、千鶴を本気で応援し、夢を見る力を与えてくれたのが和也でした。
和也が予約を入れてくれたことに、嬉しさのあまり涙を流します。
◆俺…みたいんだよ 君が夢を叶える姿を 心の底から 61話
和也に「才能がある」と言われて嬉しかった千鶴は、彼に「フェアなお隣さんでいましょう」と伝えます。千鶴はこの晩、和也に自分の夢を打ち明けます。すると和也は
やっぱ水原見てると 格好良くてさ
俺…見たいんだよ 君が夢を叶える姿を
心の底から
千鶴が夢を叶える姿を見たい、だから傍にいたいと言ってくれます。褒められることが大好きな千鶴は、きっと嬉しかったはずです。
馬鹿っ
傍にいて欲しいって言われて
断れるわけないでしょ?
それが”レンタル彼女”なんだから
「レンタル彼女として」という言い方ですが、私も傍にいたいと、和也に伝えます。このときから、自分を応援してくれる和也は千鶴にとって必要な存在になっていきます。
◆でも「できる」って言ってくれる人がいるのは 大事だと思える そんな人… 125話
映画製作に向けたクラウドファンディングも最終日。海くんに和也のことを聞かれた千鶴は、楽しそうに彼のことを話します。
でも「できる」って言ってくれる人がいるのは
大事だと思える そんな人…
和也に支えられていると実感しているからこそ出てくる言葉ですね。千鶴が本当に辛いとき、「諦めるなんて言うな」「俺が金を集める 水原は出ろ!」、そう言って和也は駆けつけてくれました。千鶴はいつも彼から「夢見る力」をもらっていました。作中では描かれませんでしたが、デートのときにはきっと、和也はいつも女優一ノ瀬ちづるをすごいすごいと褒めていてくれていたんでしょう。
◆私 夢を見るのは好きよ きっとこれからも 146話
上映会場の下見のとき、千鶴は小百合おばあちゃんに呼び止められます。
ちづる あなた 夢を見続けることに 苦しんではいない?
そう聞かれた千鶴は、夢を諦めそうになり泣いてしまった、あの日を思い出します。でも
そりゃ 辛いことも たくさんあるけど
私 夢を見るのは好きよ
きっと これからも
あの日和也が駆けつけてくれなかったら、彼が傍にいてくれなかったら、きっと言えなかった。「できる」と言ってくれる人がいるから、これからも千鶴は女優になる夢を追いかけることができます。
◆演技は続ける! 167話
演技は続ける! お芝居は好きだし!
きっとどこかで おばあちゃんも見てるハズ
映画の上映会が終わった後、辛いことがあっても夢を追うことを目いっぱいに楽しむと語った千鶴。これからも女優一ノ瀬ちづるの物語は続いていきます!
力になってあげたい人
和也は、小百合おばあちゃんに映画に出ている姿を見せたいという夢を叶えてくれた恩人です。彼への感謝は計り知れません。千鶴はずっとレンタル彼女として和也の力になってきましたが、彼を支えたいという気持ちも、二人の夢の実現を通して大きくなったでしょう。
◆もう”夢は叶う”なんて言わないでよっ! 102話
千鶴の夢は、生前ずっと応援してくれていたおじいちゃんのためにも、絶対に叶えたい夢でした。レンタル彼女の仕事も、演技のスクールも、すべてその夢のためにやってきたのです。
小百合おばあちゃんの容態が悪化したとき、千鶴は張ってきた糸が切れたように諦めてしまいそうになります。
◆俺が金集める 水原は出ろ! 12巻102話
しかし、そこに現れたのが和也でした!和也がクラウドファンディングによる映画製作を提案してくれます。
千鶴は和也に自分の夢を託すことに決めます。
◆よしっ! 今度は私が 頑張らなくちゃ 117話
映画製作も撮影が開始。千鶴は映画研究会の監督から、映画製作を提案してくれた和也の真意を教えてもらいます。
…彼女は 恩人なんです
俺がどうしようもない時も 力貸してくれて…
傍にいるだけで 頑張らなきゃって思えて…
だから今度は 俺が彼女のために
何かしてやる番なんです…っ!!
これまで千鶴は、和也はただ女優一ノ瀬ちづるを応援するために、やってくれてると思っていました。和也自身からも、自分がやりたいからやっていると聞いていました。でも本当は、和也が失恋したときにレンタル彼女として力になってあげたことを、ずっと大切に思っていてくれたのです。
千鶴はきゅっと口元を結びます。
よしっ! 今度は私が 頑張らなくちゃ
◆あなたと出会ったことに後悔したことなんて一度もない 131話
和也はクラウドファンディングから映画撮影の準備まで、すべて進めてしてくれました。夢を叶えようと力になってくれた和也には感謝しかありません。
和也と出会って、千鶴もまた人生を変えることがでました。出会った日の嫌な思い出さえ、大切なふたりの時間です。
あなたと出会ったことに後悔したことなんて一度もない
殴りたいと思ったことはあるけどね
クズでマヌケで情けなくても、今の千鶴にとっては夢を叶えてくれた恩人です。
◆あなたが映画撮ろうって言ってくれた時 私 嬉しかった 136話
ふたりっきりの撮影旅行。千鶴は、この夢がおじいちゃんとの約束だったことを和也に話します。そして、
だから…嬉しかった
あなたが映画撮ろうって言ってくれた時
私 嬉しかった
やっと和也に感謝を伝えることができました。
◆…なんだかもうスクリーンに千鶴がいた気がして 145話
映画も完成し、あとは上映のみ。小百合おあばあちゃんを連れて会場の下見に行くと
…なんだかもう
スクリーンに千鶴がいた気がして
不思議ね まだ観てないのに…
そう言っておばあちゃんは映画の完成を喜んでくれます。
それを聞いた千鶴は嬉しくてたまりません。まるで小さな子供のように笑顔がこぼれます。
◆素敵な映画をありがとう… 151話
しかし、上映直前におばあちゃんが倒れ、夢の実現が離れていきます。そのとき、和也がプロジェクターを病室に担ぎ込み、ぎりぎりのところで夢を繋ぎ止めます。たった10分ほどでしたが、千鶴はおばあちゃんに自分が映画に出ている姿を見せることができました。
素敵な映画をありがとう…
和也くんにも お礼を 伝えておいて
夢を叶えた千鶴。小百合おばあちゃんは和也くんにも感謝を伝えてほしいと言います。自分の夢を叶えてくれた和也への感謝は計り知れません。
◆上映会 167話
上映も無事終了。千鶴はこの恩を一生を賭して返していくつもりでしょう。和也が困ったときには駆けつけ、力になりたいと願っているはずです。
私を支えてくれる人
◆ちづるは自分の弱さを受け入れるのが少し苦手ね 58話
ちづるは自分の弱さを受け入れるのが少し苦手ね
本当は弱い自分を
強い自分っていう鉄の鎧で必死に覆ってる
いつも強く、正しい千鶴。でも本当は、甘さも弱さも当たり前に持っていて、それを一生懸命隠していると、小百合おばあちゃんは和也に話します。いつも前を向いて弱い部分を見せない千鶴ですが、本当は、時に辛さに押しつぶされそうになったり寂しくてたまらなかったりする、普通の女の子なんですね。
でも 本当の彼女を 受け止めてくれる人が 必ず必要になる…
だからね… どうか… どうか…
どうか ちづるを よろしくお願いします
千鶴を支えてくれる人が必要になるときが来るから。そう言って小百合おばあちゃんは、千鶴を和也に託します。その後、映画製作と小百合おばあちゃんとの別れを通して、自分の弱さを受け止めてくれる人が誰なのか、誰に傍にいてほしいのか、千鶴も気づいていきます。
◆私の映画 おばあちゃんに… 見せて…っ 103話
小百合おばあちゃんの様態が悪化したとき、夢を実現するために和也が駆けつけてくれました。千鶴は、上手く行かないときでも前を向き、これまで一度も弱さを見せてこなかった。しかし、このとき初めて和也に頼ってしまいます。少しだけですが、千鶴が初めて和也に弱さを見せてしまった瞬間でした。
◆夢は叶う 107話
クラウドファンディングを立ち上げ中には、和也が準備を着々と進めてくれていたことに千鶴もびっくり。諦めかけていた夢が実現に向けて走り出していることを実感します。
以前は頼られてばかりでしたが、その姿はとても頼もしく映ります。
◆でも彼ほどあなたに相応しい人はいないわ 112話
クラウドファンディングを始めたころ、ちょうど千鶴は和也への恋を自覚したときでした(86話)。千鶴自身の初めての恋、相手は嘘の恋人、和也が振り向いてくれるのかも分かりません。きっと不安や戸惑いがあったのでしょう。千鶴は小百合おばあちゃんに相談します。
私が…カレシ作った時…おばあちゃん…どう思った…?
小百合おばあちゃんは、不安そうに返答を待つ千鶴を見て、こう言います。
人は誰しも 補いあって生きてるの
完全無欠な人間なんていない
だから足りない何かを 傍にいる人に埋めてもらうの
でも彼ほど あなたに相応しい人はいないわ
人は完璧ではない、だからこそ足りない何かを傍にいる人に補ってもらうんだと、あなたには和也が必要なんだと教えてもらいます。
◆お前を支える者は 必ず現れる!! 136話
和也とふたりきりの撮影旅行。和也に感謝を伝えた千鶴は、おじいちゃんの言葉を思い出します。
でもな! 信じろちづる!
前を向き 夢は叶うと諦めなければ
お前を支える者は 必ず現れる!
おじいちゃんの言葉を振り返りながら、見つめたのは和也の寝顔。
このときにはもう、自分を支えてくれる人が誰なのか、誰であって欲しいのか、気づいているはずです。
◆ふたりの力 143話
映画撮影はクランクアップ。小百合おばあちゃんのお見舞いに来ると、後輩レンカノの桜沢墨ちゃんを見つけます。そこで墨ちゃんが自分の知らないところで和也に協力してたことを知ります。そして墨ちゃんは教えてくれました。
和也君
凄く頑張ってた
ずっと悩んでた
ちづるちゃんとおばあちゃんの為に何かできないかって
クラウドファンディングやるって決めてからも
何度もくじけそうになって…
それでも
ちづるちゃんの為にまた立ち上がって
きっと2人の力
ちづるちゃんの想いと 和也くんの支え
おめでとうっ
和也は自分とおばあちゃんを想って、悩んで悩んで、それでも立ち上がって、夢のために力を貸してくれていたんです。本当に、千鶴の想いと和也の支え、ふたりの力で実現した夢でした。
その日の病室、和也がそんなにも自分と小百合おばあさんのことを考えてくれていたことが嬉しくて、和也の話ばかりをしてしまいます。それを聞いた小百合おばあちゃんは、それは「愛の芽生え」だと言います。
自分をいつも支えてくれた和也への想いは、「恋」ではないく、「愛」と呼ぶ方が相応しいでしょう。
映画上映の準備を進めている途中、千鶴は世界で一番大切な小百合おばあちゃんを亡くしてしまいます。強がりな彼女は、その悲しみをひとり抱えて込んでしまいます。
でも千鶴の心は、誰かに頼りたいと叫んでいました。そんなとき、和也が少しでも元気が出るようにとデートを計画してくれました。傍にいてくれました。
◆俺の理想の彼女はさ… 164話
俺の理想の彼女はさ…
キレイで… オシャレで 優しくて…
でも 俺が情けねー時は いつもちゃんと 叱ってくれてさ…
たまに 怖え時もあるけど 基本明るくて
笑顔が すげー可愛くてさ…
たまに ちょっと泣くんだ
和也は、自分はいつも千鶴に助けられてきたから、今度は千鶴の力になりたいんだ、ちょっとだけでいいからその辛さを吐き出してほしいんだと言ってくれます。
◆俺の理想の彼女はさ… 164話
辛いときにはいつも和也が傍にいてくれました。小さなころ小百合おばあちゃんにぎゅっと抱きしめてもらって安心できた、あのときと同じ優しさが和也の傍にはありました。
千鶴は、彼の傍で泣いて泣いて泣いて、やっと大きな悲しみを吐き出します。
◆なんだか人前で泣いたら すっきりしちゃった 19巻166話
「すっきりしちゃった」そう言って晴れやかな顔を見せる千鶴。不思議なほど寂しさはありません。
千鶴はあの夜、自分の弱さを受け止めてくれる場所が、どこにあるのかよく分かったはずです。
小百合おばあちゃんが語っていた弱さを受け止めてくれる人は、やっぱり和也だったんですね。和也が傍にいてくれる限り、千鶴は大丈夫です。
私を一生幸せにしてくれる人
「できる」と言ってくれる大切な人
力になってあげたい人
私を支えてくれる人
千鶴が自分の恋に気づいた後(86話)、クラウドファンディングによる映画製作を通して描かれたのは、この3つの想いでした。
私を支えてくれる大切な人 彼の傍にいたい 何かあれば力になりたい 周りを敵に回しても私だけは味方でいたい 絶対に失いたくない この人しかいない
自覚しているかどうかは置いておいて、これくらいは平気で思っていると思います。
それはもう、「私を一生幸せにしてくれる人」という言葉がぴったりでしょう!「君がいいっ君が!」と和也に言われたあの日、千鶴自身が言った言葉です。
千鶴は、自分の口からは好きとすら言いません。でも、千鶴はそう確信しているはずです。
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