『あざやかな退任』
高杉良
株式会社新潮社
平成13年6月1日発行
高杉シリーズ。
今まで読んできた高杉シリーズでは珍しく完全フィクション。
佐高信の解説に出ていたが、冒頭の社長が亡くなるシーンは『炎の経営者』の八谷氏がモデルとのことだが、創業社長が亡くなり、その後の後継社長を決めることが物語。
創業社長と二人三脚でやってきた副社長が、自分が社長をやるか、誰にやらせるかを悩む。大家電メーカーである大株主は自社が送り込んでいる専務の社長昇格、さらには将来の吸収合併への布石を目論む。それを阻止するためには、自分が社長になるか。ただ、自分が社長になると、その後には専務を時期社長にする必要が出てくる。といったなかで悩む。周りは自分に期待している。
様々な葛藤がフィクションだからこそ盛り込まれており、感動を呼び起こす。最終的には、専務と共に自分も社長にならずに退任することで、乗り切る決心をするわけだが、読んでいる最中に実際に涙が出てきた。
『謎解きはディナーのあとで』
東川篤哉
株式会社小学館
2012年10月10日 初版第1刷発行
2012年10月28日 第二刷発行
TVドラマ化されたミステリー。
出張中に、『破軍の星』を読み終えてしまったので、
手近にあった本を購入。
空き時間に読むには好都合の、軽めの読みやすいミステリー。
短編集なので、余計に読みやすい。
『破軍の星』
北方謙三
株式会社集英社
1993年11月25日第1刷
2007年11月6日第14刷
北方謙三の歴史シリーズを紐解いてみた。
北方水滸伝に感動を覚え、ことあるごとに北方歴史小説の
中で話題に上ることに多い、『破軍の星』 を以前から読みたいを思っていた。
ちょうど、BOOKOFFにて、半値品を見つけたので、(出来れば¥100にしたかったが・・・)
即買いで読み始めた。
舞台は、日本の南北朝時代、主人公は北畠顕家。
北畠顕家といえば、昔(もう20年近く前?)のNHK大河「足利尊氏」で
後藤久美子が演じた貴公子。文武両道の天才。残念ながら若くして、
戦死することになる。
16歳で陸奥の守として奥州に赴任し、即座に奥州を平定。
対足利尊氏戦では、わずか16日で奥州から遠江までの600Kmを進軍。
豊臣秀吉の中国大返しよりも早い、驚異的な進軍だ。
というような題材だが、北方らしい趣向で、奥州藤原氏の末裔?と思わしき
山の民が物語に大きく絡み、物語に壮大さを与えている。