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『真夏の方程式』

東野圭吾

文芸春秋

2013年5月10日第1刷


久しぶりの東野圭吾シリーズ。

ガリレオシリーズの物理学者・湯川先生が主役。



やはり、最近の東野圭吾作品らしく、緻密なストーリ展開に加えて、

人情味溢れた推理小説になっている。

ガリレオシリーズや最近の加賀刑事シリーズが特にそうだが、現代社会に日常的に潜む

問題(特に家族の繋がり等)に焦点を当てており、単なる事件の解決を図るだけでなく、

家族の再生や一人の少年への人生の示唆を重視した内容となっている。

読み進むにつれて事件全容が分かってくる一方で、関係する人間の人生や良心を

両立させる方法をどのように模索していくのか、という点にわくわくしてくる。


やはり、東野圭吾シリーズは示唆に富んでおり、いつ読んでも楽しめる。

『失楽園(上・下)』

渡辺淳一

角川書店

平成16年1月25日初版発行


しばらく前の日経新聞、「私の履歴書」が渡辺淳一であったことから、

興味を覚えて読んでみようと思っていた。

適当に代表作を読んでみようと手に取ったのが、『失楽園』であった。





正直に言うと恋愛小説にはあまり興味が無く、読み始めからまったく面白さを感じなかった。

(だったらこんな本を手に取るな!という話だが…)

しかし、下巻くらいから、「阿部定」や「有島武郎」を引き合いに、哲学的なテーマに重心が

移っていき、段々と面白さを感じることができた。


特に、「死」と「生」に対しての捉え方。

(どのような形で死にたいか?人生の頂点で死にたい?誰かと共に死ぬ?)

「性」と「愛」についてどう考えるか?

さすがに、医者経験と恋愛経験が豊富な作者らしい小説だったと思う。

『勇気凛々』
高杉良
平成12年3月25日初版発行
角川書店
自転車問屋兼組立メーカーのホダカ創業者の武田光司が題材の実名小説。
武田は異色?の経歴で、大学卒業後、文化放送入社、報道部配属。元々新聞記者志望だったとのことで、新聞社に対するコンプレックスからウダツがあがらず、文化部に異動。小説の冒頭では、率直な人柄から岡本太郎画伯に気に入られるエピソードからはじまる。
再度報道部に戻るが、やはり大成せず、営業部に異動する。
営業部では、ストレートな性格と粘り強い営業活動の成果により、放送業界No1の営業マンと言われるまでになる。
その後、商社に転職し、偶然自転車に目覚め、紆余曲折の末、ホダカを設立。イトーヨーカ堂への自転車納入会社に指定される。

新聞記者志望であったこと、営業マンであることから、強い共感を持って読んだ。時代は多少変わっているものの、営業の本質は客先訪問であり、時間をやりくりし、ひたすら訪問回数を上げることが、客先に熱意を伝えることになる。