『失楽園(上・下)』
渡辺淳一
角川書店
平成16年1月25日初版発行
しばらく前の日経新聞、「私の履歴書」が渡辺淳一であったことから、
興味を覚えて読んでみようと思っていた。
適当に代表作を読んでみようと手に取ったのが、『失楽園』であった。
正直に言うと恋愛小説にはあまり興味が無く、読み始めからまったく面白さを感じなかった。
(だったらこんな本を手に取るな!という話だが…)
しかし、下巻くらいから、「阿部定」や「有島武郎」を引き合いに、哲学的なテーマに重心が
移っていき、段々と面白さを感じることができた。
特に、「死」と「生」に対しての捉え方。
(どのような形で死にたいか?人生の頂点で死にたい?誰かと共に死ぬ?)
「性」と「愛」についてどう考えるか?
さすがに、医者経験と恋愛経験が豊富な作者らしい小説だったと思う。