前略 道の上より | 子連れホームレスからの再起・・・私の貧乏の戦い方

子連れホームレスからの再起・・・私の貧乏の戦い方

人生何が起きるかわからない、身内に翻弄されて子連れホームレスになった薄給リーマン一家の自力再生と今。

のんきなお父さん  の続編です。



30代以上の方はオンタイムでご存知かと、

昔流行った一世風靡セピアの曲のタイトルですね。


のんきなお父さんで書いた似非ホームレスのお話を少し、

それで「前略 道の上より」ってわけです(笑)



夏の盛りの頃、

息子を連れてとりあえず緊急避難的に家を出ました。


それには深いワケがあるんですが、あんまりおもしろくないので省略(笑)


夫が仕事に行っている間は、1日中私の実家の近くの海で過ごしました。

今思うと、時計も、ほとんどお金も持たないまま家を出ていました。

やっとスナック菓子をひとつ買って、息子に与えると

普段買ってもらえないお菓子を手にして息子が嬉しそうに私の顔を見上げます。


飲み物を買うお金もなくて、海で息子を遊ばせながら

これから先のことを考えていました。


その時、雨が降らなかったことだけが、

私たちにとってささやかな幸運だったような気がします。


仕事を終えた夫の車で空腹のまま親子3人寝ました。


私の人生はそれまでも波乱万丈だったけど、幸せになろうとして再び急転直下。


こんな人生になるはずじゃなかった

若くて親になって、世間的には元ヤンだとか偏見の目で見られるけど、

そんないい加減に生きてきたわけじゃないんです。


経済的に豊かではない両親の元に生まれて、

勉強が出来ることが現状を変える切り札だと思って、頑張ってきました。

成績も300人中10番内をキープしていたし、ほんとに頑張っていたつもりなのに。



なんでこんなことになるんだろう?



今思えば、その時は確実この国の底辺から世間を見てましたね。

ほんとに「前略 道の上より」ですよ(笑)



車の中で星空を見ながらウトウトしてると、

不思議なことに、息子の将来が瞼に浮かぶのです。

それは夢のようなのに、私には何故か確信のようなものがありました。



深夜、時間を見計らって家に戻り、水で塗らしたタオルで息子の身体を拭く。


私たちは何も悪いことしてないのに、

何故この子はこんな暑い夜にお風呂も入れないんだろう?



夫の言うままに従った結果がこれ

自分だけなら我慢も出来るけど、息子にこれ以上こんな思いをさせるわけには行かない。

悪い連鎖は私たちを限りに断ち切る!


※借金に追われて逃げていたとか、そう言うのではありませんので念のため(笑)




しばらくそんな生活を続けながら、着々と家を出る準備を続けました。


自分たちの収入のほとんどは夫の親に渡していたので、

家を出るだけのお金もないと思っていたようです。


お金どうするん?


こんなことになるだろうと思って貯めてた



ほとんど一年中病院に行かない時はないほど、身体の弱い息子。

誰かがみてくれるわけでもないので、専業主婦に専念しました。


アパート代を払うと、ほとんど生活費も残らない状態だったんですが、

その中からも将来のために毎月貯金を続けました。



収入が少ないなら、倍の価値があるように使えばいいじゃん!

お金がないって嘆く暇があったら工夫すればいいのさ~



子供の健康のこともあるので、食材も安ければいいと言うものでもないし、

いいものを安く、手をかけて、



私たちにしか出来ない子育てをしよう



それは言うほど楽なものじゃなく、人知れず努力の毎日。


よその家から漂うベーコンの匂いに

ベーコンエッグが食べたい!と本気で泣いたこともあります(笑)


それでもここまで来れたのは、

あの時思い描けた息子の将来の姿を信じていたからかも。



今、その時瞼に浮かんだ情景が目の前にあります。


これからどうしよう?と途方に暮れたこの社会の底辺で、


私たちが○○歳の時、この子は○○大学に合格して、

○○歳の時に家を持って、

子供が○○歳の時に海外留学させて、家族でも海外にたくさん行くんだ~

子供が成長したら一緒にライブ行ったりしてさ。



夫は、あまりのショックで私がおかしくなったと思ったみたいです(笑)


でも、次第に言った通りになってきて驚いてる夫。


最近、医者になったのを思い浮かべてたら良かったのにーと言われます(笑)


そうなったら私のこと、シカって呼んでね!とすかさずジョークを飛ばします。


(シカって野口英世のお母さんの名前です)



悪いほうに転びかけていた人生を力づくで曲げちゃった。

今の自分の人生は、確実に自分のものだと思えます。



最近、夫の社会での評価が高くなってます。

おいおい、私はどうなんよ?と思いますが(笑)


もうそんなこともどうでもいいっか~って感じ。



元ヤンやろ~?と言われていた私たちが

雲の上のような人たちに「立派なご両親」って言われてるって


人生って不思議です、どんな窮地でも起死回生できるもんなんだなぁって。


ジーコジャパンも頑張れ! (関係ない?(笑)



人生をどっちに転がすのも自分次第。


波乱万丈だったけど、まだまだ人生半分

出来ればこの後は穏やか~に・・・ってのは無理なようですけどね(苦笑)